作品一覧

  • 技術者天国 日亜化学工業、知られざる開発経営
    3.0
    1巻1,980円 (税込)
    年間予算なし、紙1枚の稟議書で数十億円がぽんと出る 研究開発テーマは技術者の意気込みで決まる 失敗という概念なし、駄目だと分かれば一歩前進 高成長を続ける日亜化学工業の秘密がここに!  付加価値の高い製品をいかに生み出すか──。これが日本の製造業にとって喫緊の課題となっている。では、どうしたら付加価値を創り出せるのか。悩める日本企業にヒントを提供できる企業に、日亜化学工業がある。過去30年で売上高を30倍にした、日本の製造業において高い成長力と収益力を誇る企業の1つである。  成長力と収益力の源泉は、付加価値の高いものづくりにある。その代表格は、「20世紀中の実現は難しい」と言われた青色LEDであり、青色LEDと蛍光体と組み合わせたシンプルな構造の白色LEDだ。さらに、開発の難易度がLED以上に高い青色半導体レーザーも忘れてはならない。こうした世の中にない画期的な製品を創造し、さらに性能や品質でも他社の追随を許さない新製品を生み出し続ける取り組みが、同社に高い競争力をもたらしている。  今でこそ大企業だが、光半導体を開発する前は地方の一企業と見なされていた。そうした企業が大手企業の向こうを張って、高輝度な青色LEDをはじめ、白色LED、半導体レーザーの開発・量産に成功した。  なぜ、日亜化学工業は付加価値の高い製品を生み出し続けられるのか。その回答を記したのが本書である。  利益率を高めようと管理を強化する一方の企業とは対象的な日亜化学工業。それでもうまくいく知られざる開発経営の秘密に、製造業の取材歴28年の日経BP編集委員が迫る。
  • 検証 トヨタグループ不正問題 技術者主導の悲劇と再生の条件
    4.0
    1巻2,420円 (税込)
    トヨタ、ダイハツ、日野、豊田自動織機、愛知製鋼…… まさかの不正連鎖 最強集団はどこで間違えたのか 多くの企業に共通するマネジメントと組織の課題に迫る トヨタグループの不正問題を専門記者が徹底取材・検証しました。同グループでは、2021年7月に発覚したトヨタ自動車の販売会社による車検不正を端緒に、2022年3月に日野自動車のエンジン不正、2023年3月に豊田自動織機のエンジン不正、同年4月にダイハツ工業の衝突安全不正、同年5月に愛知製鋼の公差不正が発覚。そして、2024年6月にはついにトヨタ自動車で認証不正が見つかりました。まさにトヨタグループで不正の連鎖が起きているのです。 業績は極めて好調。高品質を売りにしてきたトヨタ自動車がけん引するグループ企業で、なぜ不正が起きたのか、どのような不正に手を染めたのか、どのようにすれば再発を防げるのか。そして、グループを牽引するトヨタ自動車にはどのような責任があるのか。 この問題を当初から追っている製造業への取材歴27年の記者が徹底取材・検証した結果を1冊にまとめました。 不正問題に苦しむのはトヨタグループだけではありません。日本の製造業に巣くう不正の闇の正体を明らかにします。

ユーザーレビュー

  • 検証 トヨタグループ不正問題 技術者主導の悲劇と再生の条件

    Posted by ブクログ

    なかなか思ってたより有益でした

    メーカーの経営、いまいるまったく違う業界でも参考になる。
    現場の声が経営に届かずとあるけど、はなから相手にするつもりもないのかもしれない。で、現場はある意味やるしかないモードとなり、不正に手を染める。経営って、そんな簡単なことで成り立つなら、何もしない人が一番仕事できるになりかねないですね。

    ・ダイハツ内部通報制度、行政指導あり
    ・ハードが上、ソフトが下というヒエラルキー→トヨタのコンカレント開発へ繋がった
    ・後工程はお客様
    ・トヨタには、職位に関係なく、最もよく知っている人を尊重する文化がある。これ、ほんといい文化
    ・全体最適を目指して全員参加で問題解決す

    0
    2025年06月09日
  • 検証 トヨタグループ不正問題 技術者主導の悲劇と再生の条件

    Posted by ブクログ

    1.技術力の向上
    -不足技術力の洗い出し
    -外部からの導入
    -部門横断チームの結成
    2.トヨタのエンジン開発プロセスのグループ導入
    -リスク評価の導入
    -法規解釈プロセスの導入/法規解釈の標準化
    -牽制機能の導入
    3.トヨタの問題解決方法の応用
    -みんなで知恵を搾る
    -チーフエンジニアが問題を発見
    4.本当のことが言える組織になる
    -都合の悪い情報を優先する仕掛け
    5.国際ルールをリードする
    6.納期の延長を認める
    -時間よりも認証業務を優先
    7.改善の手をゆるめない
    8.社員のコンプライアンス意識を高める
    -何のために働いているのかを考える

    0
    2025年01月13日
  • 検証 トヨタグループ不正問題 技術者主導の悲劇と再生の条件

    Posted by ブクログ

    業界関係者に聞くと口を揃えてトヨタの対外的な強さを語る。それは市場スケールと影響力を手に入れたものに可能な帝王学のようなもので、傲慢さとも言える。コストダウンの求め方も強烈。しかし、作業標準も徹底し、ライン工程ごとに可視化した上で日々カイゼンを話し合う土壌において、検査や品質不正が発生させられるとは思わなかった。この問題を聞いての正直な感想だ。他方で、長年の不正はその実証確認が市場を介して行われてきたとも言えるため、却って自信を持ったり、前例主義で正当化されたものもあるだろう。

    本書は詳しくトヨタグループの不正内容を分析し、解説する。トヨタグループに限らず、日本全体で不正が通報されやすくなっ

    0
    2024年11月24日
  • 技術者天国 日亜化学工業、知られざる開発経営

    Posted by ブクログ

    かいつまんでいえばサントリーの「やってみなはれ」のようなスタンスについてということに落ち着く気もするが、科学的記述の過多具合が読者層をどこに向けているのか不鮮明に感じたり、果たして挑戦的な取り組みを好意的に捉えれらるのも一定程度の運が絡んだうえでの結果論ではないかと訝しむ。青色LEDの訴訟問題も一応触れた程度で後半部までスルーに近い形など疑問だった。

    0
    2025年11月07日
  • 検証 トヨタグループ不正問題 技術者主導の悲劇と再生の条件

    Posted by ブクログ

    ダイハツ、日野、トヨタ紡織の品質不正問題について、報告書を丹念に読み込み、何が問題だったのかを分析した書籍。各社のこれまでの品質保証体制を熟知しており、それがどのように働かなかったのかを掘り下げている。現場のインタビューや当事者の認識は一切触れられておらず、個人でできる範囲の分析であることが残念。

    0
    2024年09月07日

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