【感想・ネタバレ】技術者天国 日亜化学工業、知られざる開発経営のレビュー

あらすじ

年間予算なし、紙1枚の稟議書で数十億円がぽんと出る
研究開発テーマは技術者の意気込みで決まる
失敗という概念なし、駄目だと分かれば一歩前進
高成長を続ける日亜化学工業の秘密がここに!

付加価値の高い製品をいかに生み出すか──。これが日本の製造業にとって喫緊の課題となっている。では、どうしたら付加価値を創り出せるのか。悩める日本企業にヒントを提供できる企業に、日亜化学工業がある。過去30年で売上高を30倍にした、日本の製造業において高い成長力と収益力を誇る企業の1つである。

成長力と収益力の源泉は、付加価値の高いものづくりにある。その代表格は、「20世紀中の実現は難しい」と言われた青色LEDであり、青色LEDと蛍光体と組み合わせたシンプルな構造の白色LEDだ。さらに、開発の難易度がLED以上に高い青色半導体レーザーも忘れてはならない。こうした世の中にない画期的な製品を創造し、さらに性能や品質でも他社の追随を許さない新製品を生み出し続ける取り組みが、同社に高い競争力をもたらしている。

今でこそ大企業だが、光半導体を開発する前は地方の一企業と見なされていた。そうした企業が大手企業の向こうを張って、高輝度な青色LEDをはじめ、白色LED、半導体レーザーの開発・量産に成功した。

なぜ、日亜化学工業は付加価値の高い製品を生み出し続けられるのか。その回答を記したのが本書である。

利益率を高めようと管理を強化する一方の企業とは対象的な日亜化学工業。それでもうまくいく知られざる開発経営の秘密に、製造業の取材歴28年の日経BP編集委員が迫る。

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Posted by ブクログ

かいつまんでいえばサントリーの「やってみなはれ」のようなスタンスについてということに落ち着く気もするが、科学的記述の過多具合が読者層をどこに向けているのか不鮮明に感じたり、果たして挑戦的な取り組みを好意的に捉えれらるのも一定程度の運が絡んだうえでの結果論ではないかと訝しむ。青色LEDの訴訟問題も一応触れた程度で後半部までスルーに近い形など疑問だった。

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2025年11月07日

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