作品一覧

  • お口に合いませんでした
    3.7
    1巻1,980円 (税込)
    フードデリバリーの冷めたシチュー、北欧家具店のミートボール、激安居酒屋の肉寿司…… タワマンを遥か頭上に見上げ、気鋭の文筆家が都市生活の不満を嘆く憂鬱グルメ小説。 食事はいつもおいしくて満たされて幸せ、なんてやっぱり嘘だった。 ——高瀬隼子(『おいしいごはんが食べられますように』)推薦! 体調を崩した私は初めてデリバリーを注文するが、届いたシチューからは独特の冷えて固まった油のような匂いがして……(ゴースト・レストラン)。10年ぶりの同窓会、クラスのLINEグループに「完全個室創作和食バル★肉寿司食べ放題! 3時間飲み放題付き2980円」の食べログURLが送られてくる(Girl meats Boy)。おいしくない食事の記憶から都市生活のままならなさと孤独を描く、憂鬱なグルメ小説13篇を収録。
  • 踊る幽霊
    -
    1巻1,650円 (税込)
    “いつまででも読んでいられるしどこまででも歩いていけると思った。ずれて輝く記憶と世界、軽妙さと誠実さ、私はオルタナ旧市街を信頼する。” ――芥川賞作家・小山田浩子さん、推薦。 【内容】 巣鴨で踊る老婆、銀座の魔法のステッキ男、流通センターのゆで太郎から始まる妄想、横浜中華街での怪異、不穏な水戸出張……街をめぐる断片的な21篇。 わたしたちは瑣末なことから日々忘れて暮らしている。忘れないと暮らしていけないとも思う。わたしとあなたの断片をみっともなく増やしていこう。何度でも覚え直せばいいし、何度でも忘れていい。 インディーズシーンで注目を集める謎多き匿名作家・オルタナ旧市街が、空想と現実を行き来しながら編み出した待望のデビュー・エッセイ集。 “誰の記憶にも残らなければ、書き残されることもない。それはそれで自然なのかもしれないけれど、身の回りに起こったことの、より瑣末なほうを選び取って記録しておく行為は、未来に対するちょっとしたプレゼントのようなものだと思う。”(表題作「踊る幽霊」より) 誰にでも思いあたる(いや、もしかしたらそれはあなたのものだったのかもしれない)この記憶のスクラップ帳は、書かれるべき特異な出来事も起きなければ、特殊な事情を抱えた個人でもない「凡庸」な人々にこそ開かれている。

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ユーザーレビュー

  • お口に合いませんでした

    Posted by ブクログ

    僕も参加した『華麗に文学をすくう』企画(小説+小説内に出てくるカレーをレトルトカレーとして発売)での、小説が面白過ぎて、オルタナ旧市街さんの小説をもっと読みたいと思って手に取った一冊。めっちゃ面白かった。

    タイトルは『お口に合いませんでした』、帯には『憂鬱グルメ小説』とある通り、食べたことを後悔しているものについて書かれた13本からなる連作短編集。主人公はみんな東京にある単身用のマンションに住んでいたり、そのマンションと関わりがある人だったり。

    なにより美味しくないことに出会った時のシチュエーションが面白い。ほぼみんな「ひとり」なのだ。独身、一人暮らし、単身赴任中、相手は「美味しい」と言っ

    0
    2025年04月02日
  • お口に合いませんでした

    Posted by ブクログ

    グルメ小説でこんなにも「まずそう…」って思ったの初めて。笑
    短編集かと思いきや、少しずつ全ての物語が繋がっていることが分かってから一気に引きこまれた。
    今どきの小説って感じで読みやすい。
    終わり方もなんだかお洒落だった。

    0
    2025年08月13日
  • お口に合いませんでした

    Posted by ブクログ

    美味しくない描写がすごくリアルで、想像がしやすく、本当に美味しくなさそうと思った。
    人によっては美味しく思えたりすることや登場人物が少しずつ繋がりがあるのが面白い。

    0
    2025年07月17日
  • お口に合いませんでした

    Posted by ブクログ

    食にまつわる悲喜交々(負のイメージが多め)のショートストーリー。ちょこちょこ具体的なサブカルチャーの固有名詞が出てきたりして、SNS見るノリで読めちゃった。普通に不味いご飯もこの世にいっぱいあるよな。

    0
    2025年05月24日
  • お口に合いませんでした

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    期待を裏切る食事が次々に登場する短編集。人呼んで憂鬱グルメ小説。
    想像できるまずそうな食感、味に、読んでいて胃もたれしてきた頃に、登場人物たちの関係性がわかってきて、引き込まれました。
    一人称で語られる時には見えなかった個々人を客観的に見ると、そうなんだ…となる描写が面白かったです。
    小説ならではの神の視点を存分に楽しめる作品でした。

    各話の末尾に付されている同一人物によるブログは何だったのかわからず、気になりました。
    あのマンションの住人(男)の誰かの父親によるものみたいでしたが、一体誰だったんだろう…?

    0
    2025年05月04日

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