オルタナ旧市街の作品一覧
「オルタナ旧市街」の「お口に合いませんでした」「踊る幽霊」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
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Posted by ブクログ
僕も参加した『華麗に文学をすくう』企画(小説+小説内に出てくるカレーをレトルトカレーとして発売)での、小説が面白過ぎて、オルタナ旧市街さんの小説をもっと読みたいと思って手に取った一冊。めっちゃ面白かった。
タイトルは『お口に合いませんでした』、帯には『憂鬱グルメ小説』とある通り、食べたことを後悔しているものについて書かれた13本からなる連作短編集。主人公はみんな東京にある単身用のマンションに住んでいたり、そのマンションと関わりがある人だったり。
なにより美味しくないことに出会った時のシチュエーションが面白い。ほぼみんな「ひとり」なのだ。独身、一人暮らし、単身赴任中、相手は「美味しい」と言って食べている、など「美味しくない」ことを誰とも共有できないが故に、口に合わない食べ物ときちんと向き合ってしまっている。「まずい」という言葉を使わずにここまで描写できるのもすごい。
後半になるにつれて、人と人の繋がり、各話のつながりがわかるのも面白かった。最終章は出だしから「あーあ」って感じ、最高だった。
基本的に生活していて「まずいもの」「嫌いなもの」は食べない。出会うのは、「美味しいと思って頼んだ」「〇〇さんがおすすめって言ってた」など、ひょんなタイミングだ。先輩に飯に連れて行ってもらった時に頼んでくれたものを口に入れて「うわ、俺これ無理かも」と思ってなかなか飲み込めず、でも吐き出すわけにいかず、なんとか鼻から匂いが抜けないように息を止めて、味わないように舌に触れないよう、ほっぺたの肉と歯で小さくなるように押しつぶして、水で一気に飲み込んだことを思い出した。もちろん「美味しそうに食べている顔」をキープしたまま。