広岡清伸の作品一覧
「広岡清伸」の「心の病になった人とその家族が最初に読む本」「ごめんなさい、もうこれ以上頑張れません 生きづらい社会で傷ついた人が、再び「自分」を取り戻すまで」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
**p.16〜(春香さんの話)**
職場の空気が重く感じられ、電車でも恐怖を感じるようになった春香さん。不眠、食欲低下、動悸、音や光への過敏さは心の病の前ぶれでしたが、本人は気づかず、「頑張らないと」と自分を奮い立たせて出勤を続けていました。もっと早い段階で心と脳を休ませる技術があれば、ここまで悪化しなかったかもしれない。そこで著者は、うつ病や不安症の患者さんに「休む技術20」を伝えています。
**p.108〜112(坂本さんに伝えた「休む技術20」)**
坂本さんが家庭や職場で身につけた休み方を整理した20項目です。
*A:心の休息(思考と感情を休ませる)*
1. 淡々と生きる:感情の波に流されず、落ち着いて現実を受け止める
2. 自分をネガティブに追い込まない:悪い考えになったら早めに切り替える
3. 何もしない勇気を持つ:「何かしなきゃ」という焦りから自由になる
4. 比較の世界から一歩外に出る:他人との競争や評価から一度離れる
5. 絶対的プライドを意識して育てる:結果に関係なく「生きているだけで価値がある」と感じる
6. 同じ心配を続けない:意識を別の方向に向けて、考えのループを止める
7. プラスを増やし、マイナスを減らす:欠点も含めた自分を受け入れ、悪い刺激からは距離をとる
*B:体の休息(体を回復させ、整える)*
8. 疲労をモニタリングする:疲れを数字にして見えるようにする
9. 計画的に休憩を入れる:限界の前に休み、「早めに止まる」習慣をつける
10. 睡眠を整える:寝る時間と起きる時間を決め、光・音・カフェインを調整する
11. 食事を摂る:食べることを「自分を養う時間」として大切にする
12. ストレッチやテレビ体操などの軽運動を取り入れる:できる範囲で続ける
13. 散歩を心がける:リズムのある運動と外の光が、気分を自然に上げる
*C:生活の休息(環境・人間関係・生き方を整える)*
14. 趣味の時間を確保する:「楽しい」と感じる時間が一番の回復薬
15. 動物とのふれあいを持つ:生き物と関わると安心感が得られる。見るだけでもいい
16. 自然に触れる:都会でも、花や風や光に目を向けるだけで生活のリズムが戻る
17. 家族を大切にする:普段から感謝の言葉を伝え合う
18. 職場の人間関係を大切にする:思いやりを持って働くと、仕事が「生きる場」になる
19. キャパオーバーを避ける:自分の限界を知り、早めに上司やチームと相談する
20. キャパオーバーになったら、疲労回復を最優先する:立ち止まり、眠り、休むことが回復の第一歩
**p.147(高橋さんの話・強迫症)**
著者は、強迫症が「治る」とは不安がなくなることではなく、不安があってもやり過ごし、自分らしく暮らせることだと考えています。お母さんを思いやる優しさは、以前は高橋さん自身を追い詰めていましたが、今はそれを「支える力」に変えられています。お母さんと音楽を聴いたり、家族写真を見たりする時間を大切にしているそうです。
**p.206(多田さんの話・社交不安症)**
著者の治療の中心にあるのが「絶対的プライド」です。症状や劣等感も含めた「丸ごとの自分」に存在価値があると信じることで、人との比較に振り回されない土台ができます。このような「相対から絶対へ」の考え方が著者の精神療法の特徴です。病名と仕組みを説明されて、多田さんは少しほっとした表情を見せました。
**p.234(おわりに)**
「ひとりじゃない」と少しでも感じられたなら、回復はもう始まっています。回復とは、元どおりになることでも、二度と揺れなくなることでもありません。揺れとつきあう方法が増えて、立ち直るのが早くなることです。朝の光、短い散歩、温かい飲み物、5分だけの片づけなどの小さな「できた」が、次の「できそう」につながります。
春香さんの「気づかずに頑張り続けてしまった」話や、20カ条の「何もしない勇気」「絶対的プライド」あたりは、撮っておきたくなる気持ちがよくわかります。特に響いた項目はありましたか?
Posted by ブクログ
頑張り過ぎて心身を壊した様々な患者たち。
彼ら・彼女らが訪れたクリニックで、この本に登場する精神科医は、薬物療法を土台に、その上に言葉によるサポート・精神療法を行います。
精神疾患は一朝一夕に寛解するものではありませんが、患者たちは失敗もしながら、しかし地道に・着実に回復へと向かっていきます。否、ゆっくりでなければならないのでしょう。急に治ったことにしても、すぐに元通りだからです。時間という要素、心配でも見守る点は、おそらく精神医療にとって大事なことなのだと思いました。
こんなストーリー展開のこの書籍。もし、自分がこの先生に巡り会えていたら、、、人生は今とは異なっていたに違いありません。