あらすじ
ガタン、ゴトン。
電車の走行音が響く、小さな私鉄の駅前に、
「日本一優しい」と評判の精神科医がいます。
そのクリニックを訪れるのは、
理不尽な現代社会で心に深い傷を負い、
人生の歩みを長く止めざるを得なかった人たちです。
・理想を胸に教師になったものの、過重労働で心が押しつぶされそうになった若い女性
・出世を機に人生の歯車が崩れ、うつに苦しんだ元エース営業マン
・一流企業でのパワハラにより休職へ追い込まれた女性社員
・病気の母を案じるあまり、日常の中で「儀式」を増やし過ぎた親思いの娘
・アルバイトでの挫折をきっかけに、人の視線が怖くなり引きこもった青年
彼らは特別な存在ではありません。
私たちと同じように日々を懸命に生きながら、
ほんの小さなつまずきで心の均衡を崩してしまった、
ごく普通の人たちなのです。
戸惑いの中でクリニックを訪れた彼らは、
医師のゆっくりとした言葉や寄り添う姿勢に支えられながら、
少しずつ「自分らしさ」を取り戻し、
"無理をしないで生きる力"を学んでいきます。
その過程で身についていくのが、
心を立て直すための「4つの視点」と、
心身を守るための「休み方の技術」。
どれも、誰にとっても日常のなかで役立つものばかりです。
本書が描くのは、"完璧な回復"ではありません。
不安や痛みを抱えたままでも、
"自分のペースで前へ進めるようになる"という、
静かで確かな変化です。
仕事に追い立てられ、気力が尽きかけている現代の私たちへ----。
本書は、
「もう少しだけ、自分に優しくしてもいい」
そんなふうに、そっとつぶやいてくれる一冊です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
仕事に行き詰まり、休職に入った時に書店で見つけました。なんてったって、タイトルがいいですよね笑
登場する人物に自分を重ね合わせながら読みました。
内容も重くなく、淡々と読むことができるので、突然の小休止に戸惑っている人にオススメです。
Posted by ブクログ
ごめんなさい、もうこれ以上頑張れません生きづらい社会で傷ついた人が、再び「自分」を取り戻すまで
精神科医広岡清伸
アスコム
どなたも誠実にいきすぎたがゆえに心の病を抱え、人生を“強制リセット”することになりました。
無理をしない
自分らしくいられる
あなたの人生と存在そのものに、価値と意味があるのです
肯定的体験
共生感と共苦
相対的プライド、役割や成果から得られる自尊心を、無理なく、健全な形で育てていくこと。
絶対的プライド生きているだけで価値があるという感覚を心の根に育てること
20の休息の技術
心をざわつかせる物事から少し離れ、優しい言葉や考え方に触れる心の休息、無理をしない関わり方を選び、ときには人との距離を調整する関係の休息、そして光や音、入ってくる情報を穏やかに整える環境の休息
人生という同じ道の上には、よい日もあればつらい日もあります。うまくいかない日が訪れても、これまでの学びが消えることはありません。
ぎりぎりまで頑張り続けると、不安や恐怖を感じる脳の部分がとても敏感になり、ふだんなら何でもないはずの通勤バスの中で、発作のスイッチが入ってしまうことがある
人が多い場所や逃げ場の少ない空間、電車やバス、エレベーター、会計待ちのレジ、イベントの人込み、自宅でひとりになる時間などをさけるようになり、生活の範囲が目に見えて狭くなっています。これを広場恐怖という。
実際には命の危険がないのに、この警報が勝手になってしまうことを「誤警報」や「誤作動」
心が強いというのは何事にも打ち勝つ鋼のような心を持つことではありませn。苦しみやつらさをしなやかに受け流す力のこと
心の病になる人は、少しだけ人よりも想像力が豊かなのかもしれません
うつのサインと考えるのは、強い後悔と悲観、喜びの感情の喪失、「死にたい気持ちがよぎる」や「死にたい気持ちの具体化」、仕事を続けることが困難な状況の急増
うつ病になる人は社会に不適合な人ではなく、社会に順応できる人
ありのままの姿を受け止める無言の肯定
家族が患者を見守るポイントは「評価せず」「比べず」「急かさず」そして「良い日を大きく、悪い日は小さく通過する」こと
何より大事なのは「一緒にいる」を伝えてあげること
一緒になって失敗を笑い飛ばす「共感の笑い」
疲労には、疲れがたまる蓄積疲労と、疲れやすい体質になる易疲労という2種類があります。易疲労がなくなるにはしばらく時間がかかります。
休む技術20
●心の休息思考と感情を休ませる
淡々と生きる
自分をネガティブに追い込まれる
何もしない勇気を持つ
比較の世界から一歩外に出る
絶対的プライドを意識して育てる
同じ心配を続けない
プラスを増やし、マイナスを減らす
●身体の休息体を回復・整える
疲労モニタリングをする
計画的に休憩を入れる
睡眠を整える
食事を摂る
散歩を心がける
●生活の休息環境・人間関係・生き方を整える
趣味の時間を確保する
動物との触れ合いを持つ
自然に触れる
家族を大切にする
職場の人間関係を大切にする
キャパオーバーを避ける
キャパオーバーになったら、疲労回復を最優先する
20の技術は、心・体・生活三層に同時に働きかけ、日々“やわらかな強さ”を育てます。
回復とは“恐怖を消すこと”ではなく、“恐怖の中で動けるようになること”