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作品一覧

  • ミヒャエル・コールハース チリの地震 他一篇
    4.6
    1巻1,001円 (税込)
    領主の不正により飼い馬と妻を失った馬商人が,正義の回復を求め帝国をも巻き込む戦いを起こす「ミヒャエル・コールハース」など,日常の崩壊とそこで露わになる人間の本性が悲劇的運命へとなだれ込む三作品を収録.カフカをはじめ多くの作家を魅了したクライストの,言葉と世界の多層性を包摂する文体に挑んだ意欲的新訳.

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  • ペンテジレーア
    3.0
    1巻2,200円 (税込)
    アマゾネスの女王・ペンテジレーアと英雄アキレスの恋を描いた悲劇の戯曲。その新訳が、ついに登場! 愛情と憎悪、希望と絶望が交錯する二人の関係性。そして、残虐でありながら、せつなさの残るラストシーン。哲学者の仲正昌樹による、約50年ぶりの新訳。
  • ペンテジレーア
    NEW
    -
    1巻1,001円 (税込)
    彼女が斃れたのは,あまりに力強く咲き誇ったから! ――掟により,戦で負かした男としか結ばれぬアマツォーネの女王ペンテジレーア.戦場で英雄アキレスと相まみえ,愛と誇りが激しく衝突する.受け身でない愛を貫こうとする彼女だが,二人の思いはすれ違い,破滅へと向かってゆく.鬼才クライストが描く壮絶な悲劇.新訳.

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ユーザーレビュー

  • ミヒャエル・コールハース チリの地震 他一篇

    Posted by ブクログ

    当時の時代背景、宗教、作者の生き様も加味するとさらに味わって読めるかな。物語性、スピード感含めて今でも面白く読めるのは、訳者に寄るところであろうが、200年以上経っておりびっくり。
    岩波文庫は、面白い。

    0
    2025年06月08日
  • ミヒャエル・コールハース チリの地震 他一篇

    Posted by ブクログ

    発売日に「名著新訳」の帯に釣られて買って1年。Penguinさんのレビューを見るまで、すっかり忘れてました。こんな名作を1年積んでいたことを後悔しきりです。ありがとうございます。

    収録は三作品。どれもグイグイ読ませる名作だと思います。ところで帯に「名著新訳」とありますが、岩波文庫の”青・白”は「名著」でも、”赤”はフィクションなので「名作」ですよね。

    以下、あらすじと感想。

    『ミヒャエル・コールハース』
    舞台は16世紀のドイツ。馬商人のミヒャエル・コールハースは、取引先のユンカー(地主貴族)に理不尽な方法で馬を奪われます。後日、その馬や馬と一緒にいた下僕の酷い扱われように憤慨した彼は、法

    0
    2025年02月02日
  • ミヒャエル・コールハース チリの地震 他一篇

    Posted by ブクログ

    筆者のクライストは18世紀末生まれ、この作品は19世紀(1800年代)初頭。
    古い。しかも岩波の赤帯。構えるよね。わかる。わかるよ。

    ただ、その先入観を一切捨てて読んで欲しい。
    まずはとにかく最初の「ミヒャエル・コールハース」を読んで欲しい。
    確かに舞台は古い。19世紀のクライストがさらに昔の中世のドイツを描いている。
    やばい私この感覚理解できるかなって一瞬不安になる。
    しかしそんなのは杞憂に終わる。コールハースが馬と妻を失ってからの復讐劇。
    本から溢れ出る復讐へのパッション。打ちのめされる。

    続く「チリの地震」と「サント・ドミンゴでの婚約」も同様。
    舞台は古い。ただ、そこで生まれる、本に

    0
    2025年01月24日
  • ミヒャエル・コールハース チリの地震 他一篇

    Posted by ブクログ

    おそろしく速いテンポ、オレでなきゃ見逃しちゃふね
     1807年にドイツ語で発表された短篇「チリの地震」から読んでゐる。おもしろい。ストーリーのテンポが早く、なほかつ迫力がある。
     ヘロニモとホセファの恋愛がホセファの父親にバレて、彼女が修道院に連れて行かれるところから始まる。しかしその修道院でふたりはヤッてしまひ、それがバレてホセファは斬首の刑、ヘロニモは牢獄につながれる。いよいよ執行の瞬間、その時、「チリの地震」は起きた……
     ここまで冒頭、たった3ページの出来事である。そしてチリの地震の描写がすさまじい。圧倒的にうねるやうな文体で、名作である。

    0
    2024年09月04日
  • ミヒャエル・コールハース チリの地震 他一篇

    Posted by ブクログ

     明確な歴史的背景をもつ中・短編を三編収録。原文がそもそもかなり特異な文体を駆使しているようで、それを生かすよう腐心した訳文も多分に複雑怪奇をきわめ、読むのにかなり骨がおれた。一行がやたらと長く、改行が少なく、ページ全体が文字でびっしり埋めつくされているため、さほど長い文庫ではないのに読むのに時間がかかること。集中力を要するという点でも、多分に玄人向けの作品と思う。「クライストの文章は副文が多く(……)勝手ににょきにょきと生えていく」とは多和田葉子の言だが、実に言い得て妙と思う。情報がどうつながっているのか、それを解読するのに大変苦労した。

    「ミヒャエル・コールハース」:200ページ弱の中編

    0
    2024年04月29日

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