泣いちゃった。
色々思い出して…。
えー、まずこの本は…
シリーズ累計20万部突破
第21回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作
(あらすじ)
かつて小学校の校長だった切れ者の祖父は現在、幻視や記憶障害といった症状が現れるレビー小体型認知症を患い、介護を受けながら暮らしていた。
しかし、孫娘の楓が身の回りで生じた謎について話して聞かせると、祖父の知性は生き生きと働きを取り戻す。
そんな祖父のもとへ相談を持ち込む楓だったが、やがて自らの人生に関わる重大な事件が……。古典作品が彩る安楽椅子探偵ミステリー!
とな。
この本のミソは、名探偵がレビー小体型認知症のおじいちゃん(71歳)と言う事です。
なかなか馴染みの無い認知症ですよね。
そこで、この物語の中にはこの認知症についての詳しい説明がちょいちょい挟まれるので、理解しながら読み進めることができます。
そしてこの認知症こそが重要なポイントです。
この物語の登場人物は主に、このおじいちゃんと孫娘(小学校の教師)と、その孫娘の同期の岩田とその後輩の四季(劇団員)、そして介護サービスの方々。
この登場人物の少なさが一つのミステリーなのですが、それが段々と明かされていき…、泣けます。泣きました。。
連作短編なので一つ一つの謎は一話ずつ解決されますが、やはり最後の謎に繋がります。
私はミステリーをほとんど読んでこなかったので、この物語の中の主人公、おじいちゃんと孫娘のミステリー談義、推理がとても勉強になりました。
そして何よりも私を驚かせたのは、レビー小体型認知症を患うおじいちゃん(71歳)の幻視体験がリアルに表現されているところです。
私の父はレビー小体型認知症でした。
今から17年ほど前に診断された様に思います。(うろ覚え)
この診断が下る前は、パーキンソン病だと言われてました。
やはりこの認知症に関しては診断が非常に難しいとの事。
病名が分かった後も知識が無いのにも関わらず、あまり調べもしなかったです。
目の前の対処に家族は必死でした。
幻視、幻覚症状が現れ、警察を呼んでしまった事もありました。
この物語の中でも語られていますが、一人一人違う症状が現れるので、対処の仕方も答えがありません。
辛かったです。
本人も、家族も。
診断された時に言われました、
「この病気は認知症の中でも一番記憶が保たれ、意識もハッキリする時があるので、分かったまま段々と身体が動かなくなり本人はとても辛いと。そしていずれは、突然死するでしょう。」
と。
幸い父は大学病院での治療や投薬、施設への入所、様々なサポート、何より母の献身的な支えのお陰で思ったよりも長く生きることができました。
もっとこうすれば良かった、ああすれば良かった、と後悔することしきりですがね。
この本をきっかけに少しでもこの認知症の事が理解されるといいな、と思いました。
この本は今のところ3部作(完結?)ですので、ゆっくりとミステリーを楽しみつつ、この名探偵を見守って行きたいと思います。