よく聞くDAOについて理解するのに非常に役立った。
(引用)『通常、組織の在り方に賛同できない人は不満を抱えたり、辞めてしまったりするかもしれませんが、DAOでは全員が納得してより良い意見を出し合っていくので、今までの会社組織のような「社長に逆らえない」「上司には意見は言えない」といったことがなく
...続きを読むなります。』
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日本では個の意識よりも対の意識が強いため、金銭的な利害関係があっても空気を読んだり対立を避けたりする傾向が強い。
そういった土壌の上では西洋的な会社組織における労使交渉はスムーズにいきにくい。これは会社組織の形が、西洋的な個の確立が前提となっているからのように思う。(この辺の事実に関してはまだ調べたことがない。)
上記の理由で、日本でこそDAOは有益だろう。組織に健全な労使交渉関係や業務・環境等の改善要求を伝えるにあたり、ルールが最初に定められることでお互いがコミュニティ内における人間関係を一旦棚上げした上でビジネスライクに交渉が進められるからだ。
DAOは1人1票ではなくて、1トークン1票という仕組みを採用していることが多く、この仕組みに基づくとトークンをたくさん持っている人ほど、DAOの運営に関してより多くの意思決定ができることが考えられる、という。
(引用)『この場合、保有するトークンの価値を保ちたいがためにプロジェクトに留まるという、良い意思決定が行われる仕組みになっているところがDAOの優れた部分です。』
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気になる点としては、結局先行者利益や、既得権益的な構図に陥ってしまい、後からの参加者が覆せないほどの格差が生まれてしまうのではという懸念。
平等性を考えるならば、1人1票にした方が良いのではないか。と思う。
ただ、逆に、最初に参加したヘビーユーザーや古参にとっては、新規参加者によって自分が関わってきた貢献度や歴史などが容易に棄損されてしまう、覆されてしまうという点は、愛着やモチベーションのようなものを失わせてしまうとも考えられる。
どちらか一方を取るとバランスが崩れそうだ。
もし解決する方法があるとすれば、資本主義の悪い点のように、持っているトークン量によってさらにトークン量を増やす構図には決してないようにすること、つまりあくまで貢献度合いの多寡によってトークン量が決まるような仕組みづくり。
さらに、基準となる一定量の、現実的に誰もが保有し得る程度のトークン量を持つものはステーキング可能な仕組み、
そして、トランプゲーム「大富豪」における「革命」や現実世界における災害や戦争のように、ランダムに既存の体制がリセットされる仕組みも盛り込みたい。
トークン量が少なくても、ランダムにトークン量が多い既存ユーザを差し置いてのし上がることが出来る、ある意味「アメリカンドリーム」に近い仕組みがあると、宝くじのように多くの人が参加するではないだろうか。