樋口直美の作品一覧
「樋口直美」の「私の脳で起こったこと ――「レビー小体型認知症」の記録」「専門家なしでやってみよう! オープンダイアローグ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
長期で炎症を起こした時、
脳の機能が落ちて短期記憶障害みたいになり
さっきひっくり返した鍋の存在を忘れたりしたのが
あまりにも恐ろしくなった経験から
少し気になって本書を手に取りました。
(幸い抗生物質飲んだら治りましたが……)
記憶がめちゃくちゃでもここはできる、
みたいなのはその時経験済みだったので
なんだか筆者の樋口さんのこともこの本に書いてある話はみんな他人事じゃなかったです。
認知症の1/3は別の病気であるとか、認知症の定義が曖昧であること、
脳の機能に問題が起きて暮らしが上手くいかなくなるって、どういう事なんだろう。
重たくなりがちな内容が
樋口さんという当事者としての立場から軽妙に語られていく。
ひとりで抱えない、助けてもらう、
ひとりで生きていかない、
後半に繰り返し伝えられる樋口さんのメッセージは
今まさに介護、育児、闘病者、なんだってひとりで人達に向けられて書かれているように見える。
読みやすく軽やかな文章にも、
たまに何かができなくなっていく過程である文章の行間に、樋口さんのすぅすぅした、指の間から抜けていくわからなくなっていく悲しさみたいなのが垣間見えることがある。
そのページをめくる時は胸の当たりがひりっとする。
『できなくなっていくことで、自分の価値が下がったなどとは決して思わずに、人の手を借りるのが上手な柔らかな心を持った認知症高齢者になることは、私の大きな宿題だ。』P189
これって全人類の宿題のような気もするなぁ。
付録になっている「認知症のある人が社会に居場所を取り戻すための3つの提言」はまた別に読み応えがありました。
認知症についてよくわからず不安に思っている人、どうしていいか分からない人は、短いながらも目を通した方がいいんだろうなと思うような内容でした。
Posted by ブクログ
はじめ、一人称的な視点多めで書かれた文章が、ちょっとパーソナルすぎて入っていきにくいかなと思ったけれど、4人4様の書きぶりであることがわかって、そのバラバラさがかえっていいのだろうということも伝わってきた。
これまでもオープンダイアローグの本は何冊か読んだのだけど、一対一でないよさ(圧がかからない)とか、リフレクティングの効用(直接話しかけられるわけではないから、「そうですね」といいながら聞かなくてすむ、取捨選択してよさそうなものだけ採用すればいい)、時間できっぱり終わり結論を出そうとしないことのよさ、そしてダイアローグとダイアローグのあいだにそれぞれの心のなかで起こることなどがとても具体的に手に取るように伝わってきて、なるほどオープンダイアローグによって、もつれた糸がほぐれはじめることはあるのだろうなということが感じ取れた。
また必要を感じたとき読み返したい1冊。