作品一覧

  • 語られざる占領下日本 公職追放から「保守本流」へ
    3.3
    1巻1,760円 (税込)
    権力の正統性はいかに歪められたか? 日本が占領から独立を回復して70年が経った。時の政権は“保守本流”宏池会出身者である。宏池会の領袖だった宮澤喜一は「占領というのは非常に屈辱だ」と述懐した。公職追放という最高権力が振るわれる傍で、数多の日本人が理不尽な目に遭っていた。私たちはこうした事実を忘れたままでよいのだろうか? 本書は、著者が収集した史料や証言をもとに、広島カープ創設者悲話、フリーメイソンと宮内庁の攻防、三木武夫とGHQの蜜月、田中角栄伝説誕生の舞台裏を描くことで、GHQによる公職追放の恣意性を浮かび上がらせる。また、当時の混乱がこんにちの「保守本流」のあり方までをも規定したことを示す、実力派による刺激的な現代史である。 【目次(仮)】 序 「あのお話はなかったことにして下さい」 第一章 広島カープの「生みの親」谷川昇の軌跡 第二章 「バルカン政治家」三木武夫の誕生 第三章 フリーメイソンと日本の有力者たち 第四章 「田中角栄伝説」と戸川猪佐武『小説吉田学校』 おわりに 「道義のない民主々義はありません」
  • 旧皇族の宗家・伏見宮家に生まれて 伏見博明オーラル・ヒストリー
    3.3
    1巻2,640円 (税込)
    皇族から一民間人へ。それは「二重の人生」だった――。 祖父で軍令部総長を務めた伏見宮博恭王の家庭での姿、広い邸と家族一人ずつの別荘、親と離ればなれの教育、幼い頃からの公務、皇太子(現上皇)との日光疎開、皇籍離脱、米ケンタッキーへの留学、外資系企業の営業、菊栄親睦会、そして「皇族」への思い……。 90歳を前になお鮮明な記憶が紡ぎ出す数奇な物語。 貴重な写真も多数収載。
  • 昭和天皇の敗北 日本国憲法第一条をめぐる闘い
    4.0
    1巻2,200円 (税込)
    昭和天皇が「象徴」を受け入れたという「聖断」は存在するのか――。 日本国憲法の基本原理の一つである国民主権の成立過程を追うなかで発見された資料には、昭和天皇のそれとは逆の真意が示されていた。 「聖断」の唯一の証言者・幣原喜重郎はなぜ昭和天皇の真意を隠したのか。 本書は、昭和天皇が主権を失うまでの経緯を検証し、戦後という時代の始まりと終わりを再考するものである。

ユーザーレビュー

  • 昭和天皇の敗北 日本国憲法第一条をめぐる闘い

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    以下のことを新たに知った
    ⚫︎日本側のやり方もまずかった
    ⚫︎新憲法への昭和天皇の態度は確信犯
    ⚫︎9条よりも国体が優先
    ⚫︎社会党はGHQに迎合していた

    日本政府が発揮できた主体性はゼロに近いということだが、その当時の民意は意外と今の憲法に近かったのではないかしらん?
    特に国体については。

    0
    2025年05月30日
  • 昭和天皇の敗北 日本国憲法第一条をめぐる闘い

    Posted by ブクログ

    大日本帝国憲法から日本国憲法への改正過程を、これまであまり用いられてこなかった史料の活用も含め、実証的に再構成し、昭和天皇が改正される憲法における自らの地位をどのように考えていたか、その考えを伝えられた政治家たちがどのように行動したのかを論じ、戦後という時代の始まりと終わりを再考する。その中で、大日本帝国憲法における元首から日本国憲法第1条の「象徴」へという天皇の地位の転換を伴うGHQ草案を直ちに受け入れたという昭和天皇の「第三の聖断」は事実ではなく、虚構に近い神話だと断言する。
    内大臣府案や東京帝国大学憲法研究委員会、貴族院を中心とした非公式会合、衆議院及び貴族院における憲法改正審議の実態な

    0
    2025年04月29日
  • 語られざる占領下日本 公職追放から「保守本流」へ

    Posted by ブクログ

    “バルカン政治家”三木武夫の話は、とても面白かった。
    角福戦争以前の事は、知らなかったから。

    昭和天皇フリーメーソン化計画の方は、面倒だな。

    0
    2023年01月18日
  • 旧皇族の宗家・伏見宮家に生まれて 伏見博明オーラル・ヒストリー

    Posted by ブクログ

    旧皇族・伏見博明氏のオーラルヒストリー。
    皇族時代に家の中では名前でなくお印で呼ばれていたことや、臣籍降下後会社員となったが営業で旧皇族としての役得があったことなど、とても興味深い内容で、皇室について考える上での重要な素材となろう。

    0
    2022年10月31日
  • 旧皇族の宗家・伏見宮家に生まれて 伏見博明オーラル・ヒストリー

    Posted by ブクログ

    敗戦後、GHQの思惑で皇籍離脱させられた、宮家筆頭の伏見宮家。
    恥ずかしながら、宮家の序列とか細かいところは全く理解出来ていない。パッとわかるのは竹田家の竹田恒泰先生くらいだし。

    皇室とか、日本の在り方を考える時に、ラーメン屋筆頭竹田恒泰先生の言葉だけでなく、他の宮家の方々の話を聞きたくなった。

    面白かった。実に。

    戦前から戦後にかけての、ご自分たちの運命を飄々とした感じで語られる。
    平民として糧を求められたわけだが、そこも、宮家という後光が劇的に影響しているわけなのだが、そんなもんだと普通に、得したね、くらいの感じで。

    帝国海軍元帥であられた祖父も、「おじいちゃん」と普通に言ってて、

    0
    2025年07月10日

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