櫻井芳雄の作品一覧
「櫻井芳雄」の「記憶と脳の探究」「まちがえる脳」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「櫻井芳雄」の「記憶と脳の探究」「まちがえる脳」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
行動神経科学と実験心理学を専門とする著者が、記憶と脳について現在わかっていることをわかりやすくまとめた本です。
本によれば、記憶とは、外部からの刺激や自分自身の経験を脳に取り込み、留めておき、後から取り出す働きです。そして、記憶は思い出すたびに再構成されるため、その過程で変化することがあるそうです。そのため、人の記憶には不正確な部分が含まれる可能性がある一方、新しいものを創り上げることにもつながるという点が印象に残りました。
また、年齢を重ねると衰える記憶機能もありますが、年をとっても記憶によって脳が変化するということを知り、これからも新しいことを学び続けたいという意欲が湧きました。
この本を読んで、今後は次のことに取り組みたいと思います。
① 覚えたいものに興味を持ち、内容を理解する。
② 覚えたいものに関連することを結び付けて覚える。
③ 覚えたいものについては紙の本を読み、読んだ内容を思い出し、それを活用した文章を書くことでアウトプットする。
④ 十分な睡眠をとる。
⑤ 自分が何をわかっていて、何をわかっていないのかを、しっかり見極める。
⑥ 権威や定説に惑わされることなく、常に事実に目を向ける。
記憶について知ることで、単に「覚える」ということだけでなく、「学ぶとはどういうことなのか」「物事を正しく理解するとはどういうことなのか」についても考えるきっかけになりました。これからも、脳の仕組みを意識しながら、学んだことを自分の生活に生かしていきたいと思います。
Posted by ブクログ
脳は、非常にアナログな動作をする器官である。人の脳には1000億のニューロンがあるといわれている。しかもひとつのニューロンに数千のシナプスがあり、そこでは非常に不安定で確率的な信号伝達が行われている。電気信号を受け取る樹状突起上では信号の逆方向転換が生じ、軸索を覆うミエリンの変化による信号伝達速度の調整が行われている。更にはシナプスを介さない細胞外スペースにおける神経修飾物質なども脳の動作に影響を与えている。
また、脳の機能は部位ごとに局在しているわけではない。同じ行動、記憶、感覚などが常に同じニューロンの発火から生じるわけではなく、同じニューロンが発火しても常に同じ行動、記憶、感覚が生じるわけでもない。こうした仕組みを持つ脳は、AIなどのニューラルネットワークとは根本的に作りが異なる。このような要素を持つ脳はよく間違え、ミスをする。一方、可塑性という大きな特徴を持っており、部分的な損傷を受けても影響を受けなかったり、大きな損傷を受けても回復したりする。
このようなことを知ることができると、安心する。日常生活で私は間違えていることばかりだが、私がポンコツなのではなく、そもそも脳がそのような性質を持っているのだと言い聞かせることができる。また、出来が悪いなりにも努力することにより何とかなるものだとも思えるようになる。生成系AIの時代が到来したが、慌てずに腰を落ち着けてその時代に対応しようという気持ちが湧いてくる。一読してよかったと思える本。