宇津木健太郎の作品一覧

「宇津木健太郎」の「猫と罰」「森が呼ぶ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 猫と罰
    3.8
    1巻1,760円 (税込)
    「猫に九生あり」という。かつて漱石と暮らした黒猫は、何度も生と死を繰り返し、ついに最後の命を授かった。過去世の悲惨な記憶から、孤独に生きる道を選んだ黒猫だったが、ある日、自称“魔女”が営む猫まみれの古書店「北斗堂」へ迷い込む。文豪の猫と創作の業が絡まり合う日本ファンタジーノベル大賞2024受賞作!
  • 森が呼ぶ
    値引きあり
    4.0
    1巻825円 (税込)
    私たち死ぬの、生まれるの 少女御供を捧げる邪宗の村。ヒトの肉と思考を蝕む猟奇ホラー! 出版社の小説大賞に送られてきた一篇の小説原稿。 それは失踪した昆虫学専攻の大学院生から著者の元に送られてきた“奇怪な手記”だった――。 森奉教という土着の宗教が根づく山村、犬啼村。 村の神事を司る狗神家の次女・阿字蓮華は、死んだ姉に代わり急遽村に戻って家督を継ぐ。 大学院での研究も半ばに窮屈な村に囚われて生きることになった親友の身を案じ、 手記の綴り手である「私」はお盆休みの間、フィールドワークを兼ね犬啼村を訪れる。 おりしも村は二十年に一度の大祭前夜。 祭りの取材にきていた大学准教授・鵜飼とともに奉森教の歴史を調べるうち、「私」は村に隠された恐ろしい秘密を知ってしまう……。 第二回最恐小説大賞受賞、原始の恐怖に震撼するファウンドフッテージホラー! ◎最恐小説大賞とは 小説投稿サイト〈エブリスタ〉と竹書房がノールール、ノータブーで募るホラー小説コンテスト。 ジャンル不問、純粋にいちばん怖い作品を大賞とします。 第2回受賞作 「森が呼ぶ」宇津木健太郎(長編部門) 「視える彼女は教育係」ラグト(短編連作部門) 第1回受賞作 「ヴンダーカンマー」星月渉(長編部門) 「怪奇現象という名の病気」沖光峰津(短編連作部門)

ユーザーレビュー

  • 猫と罰

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    転生繰り返す文豪とか変わった猫たち。
    本を書く、と、本を勧める
    相手の心に届かなかったらと考えたら怖くなるのは同じなと
    猫が物語を読み、苦笑する
    なにせ猫の気持ちに真面目に考えるの面白い

    0
    2025年09月13日
  • 猫と罰

    Posted by ブクログ

    小説新潮の冒頭で引き込まれ、続きを読みたいと望んで …しろがねの葉 と同じ流れ。リラも最高だったし
    文芸誌の存在と、ステキな出会いに感謝

    ファンタジーノベル大賞2024受賞時の選評では、後半、話のスケールが小さくなってしまうそうなので改稿に期待
    →逆に壮大に膨らんで行ったと感じたのだが、改稿されたっぽい
    猫の自分語り→古書店で起こる出来事、少女の成長と葛藤 が互い違いに同時進行する感じに変わったのかも。

    作者さんの、文章を書き物語を作り出すことに関する苦悩や葛藤が、古書店店主の身の上(物語を作れなくなった神)に投影されている気がした

    猫の飄々とした口調が好き&自分にとっては新鮮だった

    0
    2025年08月14日
  • 猫と罰

    Posted by ブクログ

    猫には九つの命がある。
    英国の古い諺にある言葉のとおり、九つめの命を生きる黒猫が主人公。自称「己」、見た目からクロとも呼ばれる彼は三つめの命の時、自分を主人公にしたかの有名な名作を書いた作家の元で暮らし、その時の思い出を誰にも触れさせない聖域のように大切にしていた。九つめの命を生きる現世で、己がたどり着いたのは「北斗堂」という名の古書店。そこは数匹の猫が居着いており、猫の言葉を理解する北星恵梨香という女性が店主で、猫達からは「魔女」と呼ばれていた。この謎めいた古書店と魔女の正体は?
    ほのぼのストーリーを勝手に予想していたのですが、いい意味で裏切られました。人の世も生きにくいが、猫の世も波乱万丈

    0
    2025年03月28日
  • 猫と罰

    Posted by ブクログ

    2024ファンタジーノベル大賞受賞作

     猫は転生して9回の猫生を生きるのだそうだ。(100万回という話もあるが)
     主人公の黒猫は、1生目は天明の飢饉で人に食われ、2生目嘉永の江戸で馬車に轢かれて死んだ。3生目は文豪の家に居着いて『吾輩は猫である』のモデルとなった。
    4生目は高浜虚子の弟子に飼われたが東京大空襲で死に、5生目は高度成長期に悪ガキどもに殺され、6生目ではバブル期の悪徳ブリータの多頭飼育の犠牲になり、7生目は猫島でボスにやられ、8生目はゴミ屋敷の老婆が死んで保健所に収容されたが東日本大震災の津波で死ぬという、まことに波乱万丈の歴史の中で翻弄されたため、人も他の猫も信頼しない。
     

    0
    2025年03月06日
  • 猫と罰

    Posted by ブクログ

    可愛らしい装画には少し違和感のあるタイトル。
    読み終わった後に、このチグハグ感がしっくりくる。

    人も猫も基本的には自分の事しか考えてないけど、人は、猫をどうにかする力がある分、その力の使い方は考えないといけないよね。

    展開のリズムもよく、時に涙しながら一気読み。
    彼に安寧の時が来ますように。
    最後、あの古本屋はどうなったのだろう…。
    妄想を膨らませる余韻を残す感じは好きだけど、もう少し知りたかったな!

    0
    2024年10月06日

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