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  • 古代日本の官僚 天皇に仕えた怠惰な面々
    4.3
    1巻924円 (税込)
    壬申の乱の勝者である天武天皇以降の日本は、律令に基づく専制君主国家とされる。だが貴族たち上級官僚とは異なり、下級官僚は職務に忠実とは言えず、勤勉でもなかった。朝廷の重要な儀式すら無断欠席し、日常の職務をしばしば放棄した。なぜ政府は寛大な措置に徹したのか。その背後にあった現実主義とは。飛鳥・奈良時代から平安時代にかけて、下級官僚たちの勤務実態を具体的に検証し、古代国家の知られざる実像に迫る。

ユーザーレビュー

  • 古代日本の官僚 天皇に仕えた怠惰な面々

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    文章が読みやすいです。
    国家形成期やその直後というと専制君主と機械的な官僚たちというイメージがありましたが、必ずしもそうでないことを学びました。

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    2024年02月01日
  • 古代日本の官僚 天皇に仕えた怠惰な面々

    Posted by ブクログ

    真面目な題材乃新書で、面白かった!笑った!という感想を持てるのは珍しいこと。
    第一章で古代日本の官僚制度や位階の仕組みを説明し、二章以降は数多くの実例で官僚の怠業の実態を明らかにする。

    天皇列席の儀式に出ない、なんなら3日続けて無断でサボる。それを咎める側も、決して厳罰を与えない(理由についての考察も本書内で展開される)。
    その他、古臭い礼法が(禁止されてから)数世代にわたって受け継がれるなども。帯に「桓武天皇は顔をしかめた」とあるが、なぜ桓武の顔が歪んだのか、必読です。

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    2023年02月09日
  • 古代日本の官僚 天皇に仕えた怠惰な面々

    Posted by ブクログ

    古代日本の官僚-天皇に仕えた怠惰な面々。虎尾 達哉先生の著書。古代日本の中下級官僚たちの「怠惰な」勤務実態を検証したとても個性的な一冊。怠惰な中下級官僚たちはいつの時代にもいるということ。怠惰な中下級官僚たちは古代でも現代でもきっと将来でも存在している。怠惰な中下級官僚を上から目線で批判したり非難したり罵ったりするのは簡単なこと。でも人間はもともと怠惰な生き物というあきらめも必要なのかも。自分は怠惰でないと思うこと自体が自信過剰の思い上がり。

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    2022年07月23日
  • 古代日本の官僚 天皇に仕えた怠惰な面々

    Posted by ブクログ

    律令制と聞くだけで何やら、スーパー官僚などがいて、一糸乱れず行政を遂行するイメージを持っていたが、古代の官僚(貴族)は、まったくの反対であった。
    今までの常識を覆えされただけで本書を読み価値がある。
    決してワクワクしたり、為になったり、読みやすいわけではないのだが、知らないことを知れただけで★5としました。
    儀式には無断欠席するわ、仕事はさぼるわ、目が届かなければ私腹を肥やすわで、もう「ザ・未開国」という状況。
    それも天皇が出席する儀式に、6位以下の下級官僚が集まらず儀式が始められず、偉い人達が、昼夜問わず出席者が来るまで待ち続けるとか、サボタージュしても、1年に1回の昇進が遅れるくらいで、罰

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    2021年12月26日
  • 古代日本の官僚 天皇に仕えた怠惰な面々

    Posted by ブクログ

    なるほどこういう見方もできるんだと目からうろこの本。「続紀ばかりボーっと読んでんじゃねえよ」といわれたような気が。やはり詔勅や官符など含めいろんな史料をちゃんと読まなければいけないよう。しかし、古代史もかなり進んでいるんだなと感じた。もっといろいろ本や講座などで様々な説に触れていこうと思わせる本だった。(もちろんすべて鵜呑みにするということではない)

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    2021年06月21日

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