田上孝一の作品一覧
「田上孝一」の「99%のためのマルクス入門」「実践の環境倫理学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「田上孝一」の「99%のためのマルクス入門」「実践の環境倫理学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
倫理学の説明から動物倫理について分かりやすく書かれている。
最後は主研究であるマルクスと動物倫理を重ねた章になっていて、とても面白い。
主に動物の権利についての是非を問う本であるが、そこから付随して人間中心主義、環境問題・倫理についても言及されている。
犬と暮らしている身としてはとても学びの深い本でした。
倫理は自分を基準にせず、万人があまねく実行できるように考えなければならない。
なので、今から全ての動物を殺しません、とはまだ言えない。肉食を辞めますとは言えない。が、しかし、昨今の環境問題や国際問題で少しずつ意識が変わってきている。
AIなどの技術の進歩もあり、目覚ましい発展が今後も窺え
Posted by ブクログ
動物倫理学の入門書でもあるが、倫理学、厳密には規範倫理学の入門書でもあります。動物倫理学といえばお恥ずかしながらピーターシンガー氏くらいしか分からず、功利主義的な立場からの物言いは理解はできるけど、地球の裏側のキッズことまで考えられへんな〜という稚拙な印象しかなかった私ですが、本書では規範倫理学の3つ(2+1)の柱をもとに展開されていく動物倫理学を明快な文章で書かれていました。動物が可哀想という感情に訴えるのではなく、理路整然とした動物倫理学には批判すべきところが見当たらず私も小さい一歩から始めてみようと思いました。
また、マルクス研究者でもある筆者は最終章でマルクスと動物倫理学を架橋しようと
Posted by ブクログ
かなり読みやすい
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労働は分業化によって効率化する、
効率化された労働が社会に集約され資本(疎外された労働力)となり、自身の敵となる
つまり、社会の一員である限り疎外され続けることを意味する
マルクスはそれを打破するには疎外されない生産、社会全体の在り方を模索することが必要と言っている。
(ただこれはありがちな、過剰な物の生産や消費への批判と形式上は同じになる??)
いい意味でも悪い意味でも理想論と感じた
読んでいくとアレントの批判とつながってきた気がする
個人単体だけでも疎外されないようにするため、↓を切り離して考えるのが良さそうと思った
(救いのない絶望からの逃避のような気もす
Posted by ブクログ
マルクスが再評価、注目されたのはリーマンショックがきっかけだったか。その後、トマピケティの『21世紀の資本』が出版され、似たような時期に佐藤優の『いま生きる「資本論」』を読んだため、私個人としては、佐藤優の印象が強い。至近時では、斎藤幸平氏の効果が大きいだろうか。名言を引くような進め方だが、決して浅い内容ではない。マルクスについては知れば知るほど興味が沸く。
例えば、資本主義ではない社会とはどのような社会なのか。分かりやすく言語化される。
― 雇う人がいて雇われる人がいるという賃労働の世界に当たり前のように生きていると実感し難いが、搾取のない世界を想像するのは容易だし、原理的な困難もない。