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ベジタリアンやビーガンといえば、日本ではいまだ「一部の極端な偏った人」と思われる風潮があるが、世界では、肉食と環境問題は密接にリンクした問題として認識が広まっている。動物倫理学は功利主義の立場から動物解放論をうたうピーター・シンガーを嚆矢とし、1970年代から欧米で真剣な議論と研究が積み重ねられ、いまや応用倫理学の中で確固とした地位を占めるに至った。本書は倫理学の基礎に始まり、肉食やペットなど具体的な問題を切り口に、いま求められる動物と人間の新たな関係を問う、動物倫理学の入門書である。
...続きを読むPosted by ブクログ 2022年07月31日
倫理学知らない自分でも基本から説明してくれるのでありがたかった。元々の学問が難しいのでやや難解だったが、、、
3章が兎に角エグい。動物との付き合い方を本気で考えさせてくれる本。環境倫理学の話は批判的な立場で述べられていた。確かに万人が実践できない倫理観を押し付けてるところがキツイと思う。マルクスに関...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年04月08日
良著。特に前半の論述の明晰さ、まとまりの良さには目を見張った。田上先生は文章家としても優れていると思う。
高評価を前提に敢えて重箱の隅をつつくならば
・アニマルライツの根拠が知的能力に求められることの詰めた論証がなくサラッと流されている印象(しかしおそらく多くの日本人読者的にはそこが最も疑問なところ...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年05月22日
読書会の課題図書。一部極論がはいっていて受け入れられないな〜と思っていたけど、うまく否定する術がなく心に残る一冊。確かに動物園や水族館て今は要らないかもしれない。でも全ての動物が弱肉強食な世界で勝ち抜いた人間だけそんな譲歩って必要なのだろうか?
大豆やらなんやらで肉らしいものは作れるかもしれないけど...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年05月13日
動物倫理学の入門書でもあるが、倫理学、厳密には規範倫理学の入門書でもあります。動物倫理学といえばお恥ずかしながらピーターシンガー氏くらいしか分からず、功利主義的な立場からの物言いは理解はできるけど、地球の裏側のキッズことまで考えられへんな〜という稚拙な印象しかなかった私ですが、本書では規範倫理学の3...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年10月09日
従来、牛耕や戦馬など動物利用は不正ではあるものの仕方のない必要悪だったが、今日ではその必要性が消失したため、単なる悪と化した。
その前提には、「人間は常に主体であり、動物は客体である」という考えがあり、これに基づき、動物は生きた道具とされている。
倫理的実践は、平常的な個人が常識的な努力で実現できる...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年07月09日
ペットや害獣駆除の話だけでなく、ブラッドスポーツに動物性愛、動物園や水族館など守備範囲は広い。特に本書は食肉生産と動物実験についての是非が中心。前者については実践に対する筆者の冷静なバランス感覚が絶妙。後者については医療用だけでなく食品や化粧品分野が小さくない市場であることを教えられた。
映像資料が...続きを読む
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