作品一覧

  • ミーチャの恋・日射病 他十篇

    ミーチャの恋・日射病 他十篇

    小説・文芸

    4.0
    1巻1,155円 (税込)
    「文字通り貫かれたのだ.この恐るべき日射病に,甚だしい愛に,甚だしい幸福に!」――亡命ロシア人作家イワン・ブーニン(1870-1953)は人間を捕らえる愛の諸相を精緻な文体で描いた.見知らぬ女性との一夜の記憶が鮮やかさを増す「日射病」,初恋の歓喜が嫉妬の情に蝕まれていく「ミーチャの恋」など,珠玉の中短篇集.

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  • 現代の英雄

    現代の英雄

    小説・文芸

    3.3
    1巻1,166円 (税込)
    「私」はカフカス旅行の道中に知り合った壮年の二等大尉マクシム・マクシームイチから、彼のかつての若い部下ペチョーリンの話を聞く。身勝手だがどこか憎めないペチョーリンの人柄に興味を覚えた私は、彼の手記を手に入れるが……。決闘で夭折した、ロシアのカリスマ的作家の代表作。
  • 19世紀ロシア奇譚集

    19世紀ロシア奇譚集

    小説・文芸

    3.5
    1巻1,210円 (税込)
    屋敷に棲みつく霊と住人たちの関わりをユーモラスに描く「家じゃない、おもちゃだ!」、ある女性に愛されたいために悪魔に魂を売った男の真実が悲しい「指輪」、列車で同席した五等官がわたしに特定の駅で降りろと勧める「乗り合わせた男」、悲劇的な最期を遂げた歌い手の秘密に迫るにつれ……文豪トゥルゲーネフ作の心理ホラー「クララ・ミーリチ――死後」など7篇。リアリズム礼賛の蔭で忘却されてきた怪奇幻想の豊饒な世界。
  • ステパンチコヴォ村とその住人たち

    ステパンチコヴォ村とその住人たち

    小説・文芸

    4.2
    1巻1,496円 (税込)
    都会で暮らす私は、育ての親であるおじの召使いから、故郷での異常事態について知らされる。祖母に取り入った居候が口八丁を弄して家庭の権力をほしいままにしているというのだ。彼と対決すべくかの地に向かうが、癖のある客人や親戚たちの思惑にも翻弄され、予想外の展開に……。
  • ハーバード大学ダムロッシュ教授の世界文学講義 日本文学を世界に開く

    ハーバード大学ダムロッシュ教授の世界文学講義

    小説・文芸

    5.0
    1巻3,520円 (税込)
    世界文学とはなにか。国際的に活躍する文学研究の第一人者が古今東西縦横に、世界のあらゆる文学作品との比較の中で、日本文学の魅力を語る。今まで比較されることのなかった作家をあえて関連づけることによって文学の新たな可能性を見出し、刺激的な読書の世界へ誘う。 【主要目次】 はじめに 第一章 近世の世界文学 第二章 文学と近代化 第三章 文学とグローバリゼーション 対 談 ダムロッシュ×沼野充義

ユーザーレビュー

  • ミーチャの恋・日射病 他十篇

    Posted by ブクログ

    愛は、情欲は、魂は、肉体は?いったい何なのだろう?いやそんなものはない──存在するのは、何か別のもの、まったく別のものなんだ!まさにこの手袋の匂い──これだってカーチャじゃないのか?愛、魂、肉体じゃないのか?農夫たちも、車内で働いている人たちも、不恰好な赤ん坊を洗面所に連れていく女性も、コトコトと鳴るランプの淡い焔も、春の荒れ野を覆う薄闇も──すべては愛であり、魂であり、苦しみであり、いまだ語られざる喜びなのだ。

    0
    2026年08月01日
  • ハーバード大学ダムロッシュ教授の世界文学講義 日本文学を世界に開く

    Posted by ブクログ

    面白いけど難しい。世界文学までいってしまうと縦も横も広いから本当に難しいよね。シャーロックホームズの曼荼羅は初めて知った。

    0
    2025年06月15日
  • ステパンチコヴォ村とその住人たち

    Posted by ブクログ

    ドストエフスキーで読んだ事のない喜劇。
    エンタメとしても面白かった。

    一座の大御所たる将軍夫人、その威光を前にして人みなが怖れ畏む将軍夫人は、ひからびた意地悪婆さんで、喪服に身を包んでいた。とはいえ、鬼婆ぶりが増したのは、寄る年波に勝てず、もともと貧弱だったおつむが余すところなく枯渇したからにほかならなかった。

    0
    2022年12月06日
  • ステパンチコヴォ村とその住人たち

    Posted by ブクログ

    村の領主の屋敷に男が、巧みな弁舌とアップダウンの激しい気性で周りを翻弄し支配してゆく。
    ドストエフスキー作品お馴染みの息をもつかせぬ長広舌がこれでもかと味わえる。
    読みやすく、面白い。

    0
    2022年10月06日
  • 19世紀ロシア奇譚集

    Posted by ブクログ

    『アルテーミー・セミョーノヴィチ・ベルヴェンコーフスキー』アレクセイ・トルストイ
    馬車の故障で立ち寄ったお屋敷の主アルテーミー・セミョーノヴィチは風変わりな発明狂だった。素っ裸で散歩して、30分間大声で騒ぎ立て、それから発明!発明!発明!
    語り手は、アルテーミー・セミョーノヴィチの膨大な金を注ぎ込み珍妙で役に立たない発明自慢を聞くだけなので「変わった人だなあ」で済むんだけど、金がどんどんなくなって彼の屋敷の人たちは大変そうだよね、というお話。

    『指輪』エヴゲー二ー・バラトゥインスキー
    真面目な貴族のドゥブローヴィンは膨大な借金を背負うことになってしまう。ドゥブローヴィンは変わり者引きこもり資産家のオパーリスキーの小屋を訪ねて借金を願う。オパーリスキーは、ドゥブローヴィンの指輪を見て「この指輪はもともとわたしのものだった。この指輪の持ち主は私に対して絶対な力を行使しうるのです。どうか私に尽力させてください。感謝します。」と言って、その後も資金もどんな願いも叶えてくれる。
    やがてオパーリスキーと指輪の逸話が明かされる。なんでも彼はかつて金持ちで驕慢、片思いの女性を得るためにカバラ秘術に頼った。すると精霊が現れて指輪を授ける。オパーリスキーは愛する女性にその指輪を差し出して真を誓った。だがその女性は、指輪でオパーリスキーを裏切り操る。
    そこからオパーリスキーは不死身となり、点々とする指輪の持ち主の命令に従ってこの世をさまよい続けた。その指輪は今は良き隣人ドゥブローヴィンの物となった。

    …という幻想文学かと思ったら、じつはかなりの部分がオパーリスキーの妄想。彼が愛するお生に裏切られたのは事実だけどそれは数十年前。彼女に振られたことにより時間感覚が無くなり、数日のことを「数年さまよい続けた」と認識するように。
    まあ最後はドゥブローヴィンや、本来指輪を持つべき娘さんに「救われた」という心の平安を得られたから良しとしましょう。

    『家じゃない、おもちゃだ!』アレクサンドル・ヴェリトマン
    ナポレオン戦争後、伝統が失われつつあり、近代化が進むモスクワ。かつては家の暖炉に住んでいた精霊ドモヴォイ爺さんもいなくなってしまった。
    ここに二軒の古いまだドモヴォイ爺さんが住んでいる家がある。右の家には過保護なおばあさんと孫息子ポリフィーリーが、左の家には過保護なおじいさんと孫娘サーシェンカが住んでいた。ポリフィーリーはおばあさんのショールでくるまれてまるで女の子、サーシェンカは遊び男を避けるため髪を切られてまるで男の子だった。
    二人はおばあさん、おじいさんの目を盗み仲良くなったが、お互いに相手が自分と同じ性別だと思っていたのだ。
    やがておばあさんとおじいさんが死に、二人は相手が魅力的な異性だと気が付き、あっというまに燃え上がる恋心から婚約をした。
    しかしあまりに世間知らずの二人、しょうもないことから別れ別れに!
    …なんかもう、色々と「ふたりとも落ち着け(-_-;)」でした。
    二軒の家は売りに出され、一軒の家になった。すると二人のドモヴォイ爺さんが顔を合わせることに!ドモヴォイ爺さんたちは縄張り争いで大喧嘩!新しい住人はその物音で逃げ出したり、「昼は人間の時間、夜はドモヴォイ爺さんの時間」と契約したり。
    そして右のドモヴォイ爺さんは、左のドモヴォイ爺さんを追い出すために「おもちゃの家」を人間に建てさせることを思いつく。新しい住人は毎夜毎夜新しい「家じゃない!おもちゃの家を創るんじゃ!!」という夢に、借金をしてでもミニチュアの家を創る。
    その新しい家にドモヴォイ爺さんたちは大喜び!これで棲み分け?と思ったんだけど、騙したはずの右のドモヴォイ爺さんが「やっぱりこの家じゃないおもちゃを左のドモヴォイ爺さんにくれてやるのは惜しい」と考えるようになり、おもちゃに入り込む。しかし新しい住人はミニチュアを建ててすっかり満足して、借金の代わりに道具屋に払い出してしまう。右のドモヴォイ爺さんはおもちゃとともに家から強制的に締め出されてしまいましたとさ。
    ところでポリフィーリーとサーシェンカも、涙の再会を果たしたのでした。
    一応収まったけど、この先家、ドモヴォイ爺さん、新婚の二人、これから大丈夫なんだろうか(^_^;)

    『白鷲ー幻想的な物語』ニコライ・レスコフ
    地方都市に就任して汚職調査を命じられた監視ガラクチオン・イリイチは、美貌の青年イワン・ペトローヴィチを知る。何でもできるイワンを眩しく感じるガラクチオンだが、イワンは突然死してしまう。そして町では「ガラクチオン・イリイチが邪眼でイワン・ペトローヴィチを呪い殺したんだ!」と噂される。その日からガラクチオンの眼の前には、常にイワンの妄想が現れるように!
    …邪眼の呪いといいつつなんか呑気さもある。背後には官僚社会の出世だとかお色だとか。

    『どこから?』フセヴォロド・ソロヴィエフ
    わたしははどこへ向かっているのだろう?そうだ君の家に決まっている。わたしの親友の君!君はいつものようにわたしを迎えてくれる。だが気がついた。わたしは四年前に棺に入れた君をこの部屋から運び出したではないか。
    …死の自覚がなく、死後の虚無世界を彷徨うお話。

    『乗り合わせた男』アレクサンドル・アンフィテアトロフ
    社内で乗り合わせた男に「あなたのことが気に入った。だから秘密を教えます。この列車は脱線事故を起こします、だからその前に飛び降りなさい」と忠告された。何を言い出すんだと思ったが彼は続ける。「自分は死んでいるんですよ。生前は五等官でした。列車の事故で身体を失ってしまったので、天国にも地獄にも行けません。そこで同じく事故で死んだ五等官の身体を集めて自分のものにしようとしてるんです」
    なんかよくわからんが、自分は五等官よりずっと下位だから対象外らしい。どうしよう、自己地点が迫ってきた、スピードがゆるくなった。飛び降りるか!?

    『クララ・ミーリチー死後』イワン・トゥルゲーネフ
    ”深窓の青年”のヤーコフは、世慣れた友人クプウェル(ドイツ系)を通して歌手のクララを知る。クララは情熱の眼差しをヤーコフに向ける。
    だが世間のこと、人付き合いが全くわからないヤーコフにはそれがなんだかわからない。クララからの手紙に応じたヤーコフだが、二人の会話は全く通じずクララは怒って帰る。しばらくして、ヤーコフはクララが舞台の上で毒を飲んで死んだという知らせを聞く。
    …クララは「あなたのことを聞きました(多分クプウェルから)」っていうなら、ヤーコフが人とまともに会話したこともない世間のことも恋愛というものも全く知らないって分からなかったのか、その男はとぼけるわけでもからかうわけでもなく、本当にただの朴念仁なんだよ(-_-;)

    その夜からヤーコフはクララの幻を見る。わざわざクララの実家を尋ねることまでする。
    そして読者はクララちゃんの気性の激しさを知るわけなんだが、それにしてもちょっと落ち着け、死ぬことはない。
    それでですね、題名からして「死んだあとの恋のお話ね」って想像がつきますね。はい、ヤーコフはクララちゃんに取り憑かれて、それが幽霊なのか、ヤーコフの思い込みなのかはわかりませんが、しかしこの死後の恋は実る。熱病に死んだヤーコフは、安らかなほほ笑みを浮かべていたという。

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    2025年11月28日

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