作品一覧

  • 誤読のイタリア
    4.2
    1巻880円 (税込)
    本書では、イタリア文化の「形」で止まらずに、その「神髄」まで遡って説明しようとした。イタリア人の目を借りると、イタリア人への理解を深められる。そうすることで、「いつものイタリア人」でありながらまったく「新しいイタリア人」像が見えてくるのだろう(「まえがき」より)。――イタリア文化を見つめる旅は、日本文化を再発見する旅。夏目漱石など日本文学を愛するイタリア人がユーモアを交えて綴った心温まるエッセイ。
  • イタリア人漫画家のマンガ帝国探訪記
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 憧れの宝庫であった日本。イタリア人漫画家はある挑戦を携えて、この地に降り立った。時には朝の道場で座禅を組み、時には宮崎駿や谷口ジローのもとを訪れ、時にはお気に入りの書店を巡る、夢のような日々。そして彼は挑む、日本での雑誌連載を。しかし、“マンガ帝国”の常識は想像を超え、ある時は160ページのネームがボツになって――。イタリア人漫画家が在りし日の日本での挑戦と暮らしを振り返るグラフィックノベル。
  • 秒速5000km
    -
    1巻1,699円 (税込)
    ヨーロッパを代表する漫画家 マヌエレ・フィオールの恋愛漫画ついに初邦訳 イタリアの肌を刺すような日差しの中 二人の少年と一人の少女が恋に落ちる イタリア、ノルウェー、エジプトと場所を変えながら 三者三様の人生が淡く交わる20年を描く恋愛漫画 この傑作グラフィック・ノヴェルを 美麗なフルカラー印刷でお楽しみください 巻末には訳者である栗原俊秀の詳細な解説付き 栗原俊秀「フィオールに魅せられて―文学、美術、建築が綾なす漫画の世界―」 <推薦のことば> フィオールさんの作品が翻訳されて、日本で読めるようになったのは本当に嬉しい!作品の中にゆったりと流れる時間と、美しい色彩には映画とも小説とも漫画ともつかない、独特の気持ち良さがあって眺めているだけで幸福感を覚えます。―――伊坂幸太郎(小説家『重力ピエロ』『クリスマスを探偵と』) <担当編集者より> 『秒速5000km』にはナレーションがありません。登場人物のセリフだけで構成されています。フィオールは「あれから10年…」といった野暮な文章は入れずに、ルチアとピエロの人生の6つの場面を断片的に見せることで、わずか140ページで20年の月日を描き切ります。その6つの場面は、イタリア、ノルウェー、エジプトと地理的なヴァラエティに富んでおり、1つの章に1つの舞台だけが描かれるという制約が課せられています。そのため離れ離れの2人をつなぐ、電話や手紙といったコミュニケーション手段が印象的なガジェットとして描かれます。書名の『秒速5000km』は、オスロ(ノルウェーの首都)とエジプトの発掘現場の物理的な距離=5000kmと、国際電話のタイムラグ=1秒に由来しています。またこの地理的な国際性から、イタリア語、ノルウェー語、フランス語、英語、エジプト語の5つの言語の使用する規格外の試みが導かれます。ヨーロッパでは、EUによる「移動の自由化」(ノルウェーはEU非加盟国)や移民の増加などで他国籍、他言語の人と共生するのが日常になり、自らが他国で労働/生活することもありふれた人生の選択になっています。このような現実の反映が『秒速5000km』の国際性につながっているのでしょう。日本でも外国人労働者の数は、本書が出版された2010年から増え続けており、今後、国力の低下により国外で働く日本人の数も増え続けるでしょう。

ユーザーレビュー

  • 誤読のイタリア

    Posted by ブクログ

    私はいつの頃からかイタリアが好きで、人生で一度だけ大きな休暇を取って旅行したことがある。たどたどしいイタリア語で挨拶し、注文したことが懐かしい。
    そんなイタリアから見た日本と日本からイタリアの齟齬、『誤読』を解説してくれる素敵な一冊。
    イタリア人とは、イタリア文化とは…様々な誤解が紐解かれている優しいエッセイだ。
    読んでより一層イタリアを知りたいと思ったし、イタリアにまた行きたいと思った。

    0
    2023年05月17日
  • 誤読のイタリア

    Posted by ブクログ

    面白くて、読みながらニヤニヤしてしまった。

    相手の文化を理解するには、相手の文化の目線を使うしかない。...イタリア人のことはイタリア人目線で見なくてはならない。イタリア人の言動は、当然ながら日本人の目線では見えてこない。 ー 8ページ

    「距離感ゼロ」のイタリア人と違って、日本人は「距離感ヒャク」と言えるほど、相手との距離を保つことを大切にする民族なのだ。 ー 78ページ

    私の日本人目線からすると、
    イタリア人はサッカーが好きで、陽気でよく喋り、ナンパが得意。
    時間は守らない、仕事はサボりがち、男も女もマンマ(お母さん)が大好き。
    外出制限中の政治家のメッセージが面白い。
    ジローラモさん

    0
    2021年02月28日
  • 誤読のイタリア

    Posted by ブクログ

    日本という異文化を学んだ著者が、日本目線を養うことで、日本目線でイタリア文化を振り返りイタリアに関するステレオタイプ的な理解について書かれたエッセイ(誤読のイタリア)。
    イタリア人というと「陽気で」「おしゃべりで」「時間にルーズで」って・・・笑。
    ステレオタイプなので、これにマッチしない人も多いはず。そんな人は日本人から「イタリア人らしくない」と言われてしまう笑。こうした「陽気で」等というのは、日本の文化を通した物差し(目線)で見ているからだという。筆者は異国文化を知ったからこそ、母国文化に再会でき、かつて母国文化に対して「誤読」していたと感じたそうだ。

    0
    2024年02月14日
  • 誤読のイタリア

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    イタリア人の著者が無口だったり陽気じゃないイタリア人だっているんです、と「ここが違うよ日本人の中のイタリア人」を書き綴っている。

    でも日本人より人懐っこかったり距離感がなくスキンシップが多いのはホントのこと。あと親戚付き合いが濃い。イタリア人にとっての当たり前を日本人は特別視してしまうところに著者さんは居心地の悪さを少し感じている模様。

    イタリア人の著者から見ると日本人はどの国の料理も好きなところがイタリア人と違うらしい。イタリア人は「イタリア料理最高!」だそうです。

    以前から私の中では「イタリアは陰キャが住むにはハードル高そう…」と思っていましたが本書を読んでそれは変わりませんでしたね

    0
    2022年12月11日
  • イタリア人漫画家のマンガ帝国探訪記

    Posted by ブクログ

    90年代に『モーニング』で『ユーリ』を連載していたイタリア人漫画家による回想録。
    ---
    三島由紀夫や阿部定に関する知識の深さに日本に惹かれた様子が伺える。谷口ジロー氏や宮崎駿氏と会ったり週刊漫画雑誌でカラー漫画の連載を持つことができたり良い時代の日本を堪能されたようだ。

    言葉に関しては難しかったらしく手書きの日本語があやしかったり、日本に関する知識が深く考えすぎたり誤認したりしている面も味わいの範疇で良い。

    0
    2025年10月14日

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