作品一覧

  • 「アメリカの戦争」と世界危機 イラン侵攻は何をもたらすのか

    「アメリカの戦争」と世界危機 イラン侵攻は何をもたらすのか

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻1,056円 (税込)
    アメリカとイスラエルによるイラン攻撃は世界中に衝撃を与えた.トランプの「強権」と「暴走」,くすぶり続ける中東の火種,混乱する市場経済.なぜいま「戦争」が起き続けるのか.「戦争」が突きつける現実とは何か.12人の第一人者が積み重なる惨禍と複雑に絡み合う歴史構造を直視し,終わらない危機の実像に迫る.

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  • アメリカの未解決問題

    アメリカの未解決問題

    小説・文芸

    4.0
    1巻1,045円 (税込)
    ドナルド・トランプが再選された2024年の米大統領選挙と並走しながら、米国を見つめてきた注目の論客二人が緊急対談! 超大国のリアルと、山積する“未解決問題”について徹底的に議論する。「反ユダヤ主義」には過剰反応しつつイスラエルのジェノサイドを黙認する大手メディアの矛盾、中国やロシアの言論統制を糾弾しつつ米国内のデモ取り締まりは擁護する自国の民主主義への絶望――。今、アメリカの価値観は一体どうなっているのか。民主主義の真実〈リアル〉とは? メディアの偏見〈バイアス〉とは? 日本が影響を受けざるをえない国の分岐点と未来、そして新たな日米関係のあり方が見えてくる一冊。
  • 石橋湛山との対話―「危機の時代」を歴史洞察する

    石橋湛山との対話―「危機の時代」を歴史洞察する

    ビジネス・実用

    -
    1巻3,300円 (税込)
    世界が、100年前の時代と似ている。何か、どこか、韻を踏んでいる・・・・・・。 経済停滞と所得格差拡大、メディア環境の激変とポピュリズムとナショナリズムの激化、自由主義と民主主義の動揺。100年前に石橋湛山が提起した根本課題とその本質的意味が今日、なお切実な問題であり続けている。 いま、日本が直面する国家的課題により広い歴史的視野を踏まえて取り組むためにも、政治、経済、社会、外交、地政学、歴史などの切迫した課題を、それぞれの分野の専門家に考察していただき、それを1冊にまとめたのがこの本である。 石橋湛山が格闘した「あの時代」の課題を、私たちの時代の課題と照らし合わせつつ取り出し、湛山の問題意識と分析視角を切り口にして、今日の挑戦の意味を考えてみる。「石橋湛山との対話」によって今の「危機の時代」を「歴史洞察」する試みである。
  • 酷似する「戦間期」と現代 第三次世界大戦を防げ【特別版】

    酷似する「戦間期」と現代 第三次世界大戦を防げ【特別版】

    ビジネス・実用

    -
    1巻990円 (税込)
    【WedgeONLINE PREMIUM】 酷似する「戦間期」と現代 第三次世界大戦を防げ【特別版】“ 「新しい戦前になるんじゃないですかね」─。今から4年前、テレビ朝日の『徹子の部屋』でタモリさんが口にした言葉だ。 どのような意図で発言したのかはわからない。ただ、コロナ禍だった当時、全体主義体制を称揚するような空気が漂い、議会制民主主義の危機も顕在化し、「1930年代」に時代が近づきつつあると感じていた私は、その言葉に妙な〝重み〟を覚えずにはいられなかった。 昨今の様々な出来事を見るにつけ、その感覚は確信へと変わった。時代は、当時の「戦間期」を思わせる局面に入り、大国指導者が世界の行方、人類の運命を左右する時代になったのである。このままでは、最悪の場合、第三次世界大戦が起こる可能性も否定できない。 ただ、もし戦争になったとしても、大国指導者たちが戦場に行くことはない。いつも犠牲になるのは、市井の人々である。 英国を代表する歴史家、A・J・Pテイラーは、『ウォー・ロード 戦争の指導者たち』(新評論)最終章で日本のことを取り上げ、こう指摘している。「日本は戦争の指導者はただの一人もいなかった」 つまり、指導者不在のまま、日中戦争、太平洋戦争へと突き進み、日本は破滅したのである。当時、大衆も熱狂し、政治はそれに流された面もある。 一度始まった戦争を終わらせることは容易ではない。それは4年が経過したロシア・ウクライナ戦争を見れば明らかである。動乱の時代、今こそ歴史に学び、教訓、希望を見出し、この危機から「脱出」する必要がある。 この記事は月刊誌『Wedge』2026年3月号特集「酷似する「戦間期」と現代 第三次世界大戦を防げ」の記事に、同誌26年6月号「世界が「平和」から遠ざかる今 日本が果たすべき真の役割(東 浩紀 批評家・作家、ゲンロン創業者)」、同誌26年6月号「国際協調と法の支配を追求 安達峰一郎から学べること(三牧聖子 同志社大学大学院 教授)」の記事を加えた特別版です。 PART 1 満蒙開拓とは何だったのか 「証言者たち」に向き合う意味 編集部 COLUMN 1 信濃毎日新聞『鍬を握る』が伝えたかったこと 編集部 PART 2 「1930年代の危機」再来 「歴史」が伝える現代への警告 筒井清忠 帝京大学 学術顧問 COLUMN 2 混迷を極めた「戦間期」 世界各地で何が起きていたのか 編集部 INTERVIEW 高橋是清という〝防波堤〟なき今 日本が守るべき財政規律 幸田真音 作家 PART 3 「戦中派」のひとびと 死を前提にした生を想像できるか 3-1 「死者と共に生きる」 吉田満が背負ったもの 前田啓介 読売新聞記者、文筆家 3-2 戦争小説家・古山高麗雄 好戦でも反戦でもない生き方 玉居子精宏 ノンフィクションライター 3-3 時代を超えて響き続ける 竹内浩三の「詩の力」 稲泉 連 ノンフィクション作家 PART 4 「戦後開拓者たちの成田闘争」 〝地続き〟の歴史を考える 編集部 PART 5 〝新たな戦前〟が近づくドイツ 日本も他人事ではいられない 熊谷 徹 在独ジャーナリスト PART 6 歴史は韻を踏む 世界の転換点で問われる日本の覚悟 中西輝政 京都大学 名誉教授 OPINION 1  世界が「平和」から遠ざかる今 日本が果たすべき真の役割 東 浩紀 批評家・作家、ゲンロン創業者 OPINION 2 国際協調と法の支配を追求 安達峰一郎から学べること 三牧聖子 同志社大学大学院 教授
  • 自壊する欧米 ガザ危機が問うダブルスタンダード

    自壊する欧米 ガザ危機が問うダブルスタンダード

    ビジネス・実用

    4.5
    1巻1,100円 (税込)
    中東、欧州移民社会研究の第一人者と新進気鋭のアメリカ政治学者が警告! ガザのジェノサイドを黙殺するリベラルの欺瞞が世界のモラルを破壊する。 もう、殺すな! ◆内容◆ 2023年10月7日、パレスチナ・ガザのイスラム主義勢力ハマスが、占領を強いるイスラエルに対して大規模な攻撃を行った。 イスラエルは直ちに反撃を開始。 しかし、その「自衛」の攻撃は一般市民を巻き込むジェノサイド(大量虐殺)となり、女性、子供を問わない数万の犠牲を生み出している。 「自由・平等・博愛」そして人権を謳(うた)いながら、イスラエルへの支援をやめず、民族浄化を黙認し、イスラエル批判を封じる欧米のダブルスタンダードを、中東、欧州移民社会の研究者とアメリカ政治、外交の専門家が告発。 世界秩序の行方とあるべき日本の立ち位置について議論する。 ◆目次◆ 序 章 イスラエル・ハマス戦争という世界の亀裂 内藤正典 第1章 対談 欧米のダブルスタンダードを考える 第2章 対談 世界秩序の行方 終 章 リベラルが崩壊する時代のモラル・コンパスを求めて 三牧聖子 ◆主な内容◆ ・パレスチナ問題での暴力の応酬と「テロ」 ・ガザから世界に暴力の連鎖を広げてはならない ・ダブルスタンダードがリスクを拡大する ・戦争を後押しするホワイト・フェミニズム ・反ジェノサイドが「反ユダヤ」にされる欧米の現状 ・アメリカとイスラエルの共犯関係 ・ドイツは反ユダヤ主義を克服できたか ・「パレスチナに自由を」と言ったグレタさんに起きたこと ・反ユダヤ主義の変奏としての反イスラム主義 ・民主主義のための殺戮の歴史を直視できない欧米の問題 ・バイデンとシオニズム ・トランプとバイデン ・欧米がなぜか不問に付すイスラエルの核問題 ・誰がイスラエルの戦争犯罪を止められるのか? ・「人殺しをしない」を民主主義の指標に
  • Z世代のアメリカ

    Z世代のアメリカ

    ビジネス・実用

    3.7
    1巻1,023円 (税込)
    「弱いアメリカ」しか知らない世代の、社会変革の想像力とは? 機能不全に陥る民主主義、「保守」化する社会、脆弱な社会保障、拡大する経済格差―― 戦後国際秩序の盟主としてのアメリカが今多くの難題を抱え、転換期を迎える中で、 人口の2割を占める米国のZ世代は、社会変革の主体として注目を集めている。 テロとの闘いの泥沼化や金融危機など、自国の「弱さ」を感じながら育った彼らにとっては、 機能不全に陥る民主主義、拡大する経済格差、脆弱な社会保障こそがアメリカの「現実」だ。 長期的には政治・外交にも影響を及ぼすと見られる彼らは今、 どのような価値観や対外政策への志向を持ち、アクションを起こしているのだろうか? 米中対立、反リベラリズムからジェンダー平等、レイシズムまで。 気鋭の国際政治学者が、アメリカの今と未来をさまざまな角度から描き出し、 私たちの社会や政治の想像力を広げる渾身の書。
  • 2030 来たるべき世界

    2030 来たるべき世界

    ビジネス・実用

    3.6
    1巻990円 (税込)
    トッド、緊急来日。「西洋の敗北」が現実となった今、世界はどこへ向かうのか。そして2030年、激動の世界で日本に残された道とは何か。戦争への欲望とテクノロジーの暴走を前にした人類へ、世界最高の知性たちからの「最後の処方箋」
  • 日米政変 菅政権発足、迫る大統領選

    日米政変 菅政権発足、迫る大統領選

    ビジネス・実用

    -
    1巻330円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 安倍首相の突然の辞任を受け、9月16日に菅政権が発足した。7年8ヶ月に渡った安倍政権の政策継承を掲げつつも、菅首相は独自の政策の実現に動き始めた。一方、11月3日に大統領選を控えるアメリカでは、トランプとバイデンの攻防が続いている。奇しくもこの秋に大きな節目を迎えた日米両国。数々の難問にどのように立ち向かっていくのか……。 ※『中央公論』2020年11月号特集の電子化です。 ※電子版では、紙の雑誌と内容が一部異なる場合や、掲載されないページがございます。 (電子版通巻105号) 【目次】 《日本の課題》 ●外交・安全保障で果断すべきこと 新政権に求められる「継続の中の改革」 北岡伸一 ●鼎談 課題先進国・日本で進むさまざまな分断 与野党ともキャッチできない「新たな対立軸」 今井貴子×砂原庸介×中西 寬 ●対談 どうなる? ポスト安倍の外交・安全保障 米中対立の今こそ日本の主体性を示せ 三浦瑠麗×森本 敏 ●「一強」政治の偶然と必然 安倍政権の長期化を決めた重大転機とは 河野 勝 ●対談 米中関係、東京五輪、右バネの抑制…… 「菅機関」は機能するのか 手嶋龍一×佐藤 優 ●側近が語る菅首相 言ったことは必ず実現させる徹底した常識人 坂井 学 《アメリカの運命》 ●対談 分極化するアイデンティティと、収斂する二大政党 バイデンか、トランプか? 変質するアメリカの選択 宮家邦彦×久保文明 ●政策よりも再選を優先するトランプ アメリカ政治制度とポピュリズム 待鳥聡史 ●大統領選挙で問われる米国経済再建への道 安井明彦 ●民主党は労働者の党になれるか? バイデンが挑む学歴偏重主義の克服 三牧聖子
  • 日本は本当に戦争に備えるのですか? 虚構の「有事」と真のリスク

    日本は本当に戦争に備えるのですか? 虚構の「有事」と真のリスク

    ビジネス・実用

    -
    1巻1,320円 (税込)
    軍事力だけで国は守れますか?各界識者の緊急提言 防衛費倍増・敵基地攻撃能力・ミサイル配備・米軍との一体化――その先にあるのは本当に「安全」なのか。台湾「有事」は本当にあるのか。なし崩しにされる平和国家の理念を前に、気鋭の論客らが真の危機を警鐘する緊急出版。 ※本書は、大月書店刊『日本は本当に戦争に備えるのですか?――虚構の「有事」と真のリスク』の電子書籍版です。 【目次】 はじめに──本書が生まれた経緯 岡野八代 第1章 虚構の「台湾有事」切迫論 布施祐仁 第2章 外交なき米軍との一体化──メディアの果たすべき役割とは 望月衣塑子 第3章 市民を置き去りにした「国家」安全保障のゆくえ 三牧聖子 第4章 安保三文書と「高次の法」――見るべき《現実》と法の《内実》 志田陽子 第5章 個人なき安全保障の隘路から、ケアする政治への転換 岡野八代 おわりに 三牧聖子 【著者】 岡野八代 政治学、同志社大学グローバル・スタディーズ研究科教授。著書『フェミニズムの政治学』ほか 志田陽子 憲法学、武蔵野美術大学教授。著書『表現の自由の明日へ』ほか 布施祐仁 フリージャーナリスト。著書『日米同盟・最後のリスク』『経済的徴兵制』ほか 三牧聖子 国際政治学、同志社大学グローバル・スタディーズ研究科准教授。著書『戦争違法化運動の時代』ほか。朝日新聞論壇委員 望月衣塑子 東京新聞社会部記者。著書『新聞記者』ほか
  • もうひとつの戦後80年 「終わりと始まり」の1995年から考える

    もうひとつの戦後80年 「終わりと始まり」の1995年から考える

    ビジネス・実用

    3.5
    1巻693円 (税込)
    「失われた30年」の長い停滞が始まった頃――.1995年に文芸評論家・加藤典洋の「敗戦後論」が提起した論争を入り口に,戦後80年を経た今も未完の戦後責任問題,対米従属から抜け出せない「日本の袋小路」,「戦後」を論じる批評世界の「切断と接続」をめぐって言葉を交わす.混迷を深める諸問題に向き合うための真摯な対話.

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  • 私たちが声を上げるとき アメリカを変えた10の問い

    私たちが声を上げるとき アメリカを変えた10の問い

    小説・文芸

    -
    1巻1,100円 (税込)
    軽んじられ、遮られ、虐げられた者たちが立ち上がったとき、社会の何が変わり、歴史はどう動いたのか――。 BLM運動や#MeToo運動など、不条理に抗う波が次々と生まれている近年のアメリカ。 全世界的に広がるこれらの動きの原点には、勇気をもって声を上げた女性たちの軌跡があった。 本書では、アメリカ現代史に刻まれた10の“瞬間”を取り上げ、「声を上げる」ことで何が起きたのか、今の私たちに問われていることは何かを、5人の女性アメリカ研究者が連帯しながら分析・論考する。 ローザ・パークスからルース・ベイダー・ギンズバーグ、大坂なおみにいたるまで、彼女たちの言動の背景、状況、影響について知り、社会と歴史を変えた信念に学び、世界に蔓延する差別や不正義を他人事ではなく当事者として捉えるための一冊。 【著者プロフィール】 和泉真澄(いずみ ますみ)同志社大学教授。著書に『日系カナダ人の移動と運動』ほか 坂下史子(さかした ふみこ)立命館大学教授。著書に『よくわかるアメリカ史』(共編著)ほか 土屋和代(つちや かずよ)東京大学大学院准教授。著書にReinventing Citizenshipほか 三牧聖子(みまき せいこ)同志社大学大学院准教授。著書に『戦争違法化運動の時代』ほか 吉原真里(よしはら まり)ハワイ大学教授。著書に『ドット・コム・ラヴァーズ』ほか

ユーザーレビュー

  • 「アメリカの戦争」と世界危機 イラン侵攻は何をもたらすのか

    Posted by ブクログ

    アメリカのイラン侵攻に関わる問題・課題について網羅的にまとめた一冊。比較的平易かつ短くまとめられているので、あんまり事態をよく理解していない自分みたいな人が読むのがむいている。

    0
    2026年10月04日
  • 2030 来たるべき世界

    Posted by ブクログ

    朝日地球会議の議論を新書化したもの。メンバーが豪華で、それでいて読みやすく、染みるフレーズも多い。良かった。生鮮情報も多いが、プロというか、トップランナーの言う事はどの世界でも貴重なんだと思わされる。ま、トップかどうかはさておき、少なくとも素人にとっては勉強になること大、でした。

    0
    2026年10月04日
  • 石橋湛山との対話―「危機の時代」を歴史洞察する

    Posted by ブクログ

    2026/10/01「石橋湛山との対話: 『危機の時代』を歴史洞察する」
    船橋洋一
    日本単独の日本史はない 「世界の中の日本史」を痛感する。日本史と世界史を一体で学ぶ必要がある。
    戦前の日本も、対米・対欧、対中華、対アジアの関係の中で、日本の行動を迫られ、実行に移していたのが実情。後世になって、日本が独自の判断で歴史を切り拓いたような歴史の書きぶりは大きな誤りであり、禍根を残す。
    ex 近衛文麿「英米本位を排す」「今後蒋介石政府を相手にせず」
      国を滅ぼすスタンドプレイ 

    「小日本主義」世界の流れをどう読むか 民族自決 反植民地主義 反帝国主義
     さらに植民地経営は経済的にペイしているのか、リアリスティックな検証も必要
    100年後の現代、再び人類は同じような課題に直面している
    次の時代の新しい理念の取り込みに今度は成功するだろうか?
    石橋湛山への質問が残る

    0
    2026年10月02日
  • 「アメリカの戦争」と世界危機 イラン侵攻は何をもたらすのか

    Posted by ブクログ

    イラン戦争を基軸として多面的な論点を提示している良書であった。各論に繋がる書籍と組み合わせると更なる理解ができると思う。

    0
    2026年08月28日
  • 2030 来たるべき世界

    Posted by ブクログ

    刺激的な本。
    自分用のメモを兼ねて、感想が長くなった。

    ソ連崩壊、アラブの春、英国のEU離脱などの予測を的中させてきたトッド氏(この本の中でもアメリカのベネズエラ攻撃を予測していた!)。2024年の彼の著書『西洋の敗北』は世界27ヵ国語に翻訳され読まれているが、この『西洋の敗北』という言葉を知るだけで、最近のニュースの聞こえ方が変わってくる。
    アメリカやドイツが勢いを失い内向きになっていることを、プロテスタンティズムの崩壊と重ねる考え方も衝撃的だ。
    トッド氏の発言のいくつかを、下段にコピペしておく。
    とはいえ、トッド氏が考える、崩壊していくアメリカから日本が独立する方法としての「核武装」については、私個人的には心理的抵抗が強い。

    もうひとつ、オードリー・タン氏のAIに関する発言も刺激的だった。
    氏は、シンギュラリティ(垂直離陸)は危険であり、これにプルラリティという概念を対置する。
    『プルラリティーは水平的な理解を求めます。つまり、AIやソーシャルメディアなどが、本来なら決して合意しない人々の間の理解と関係性の健全性を育むために活用されるべきだと考えるのです。』
    氏が関係したデジタルツール「vTaiwan」では、自身の考えをそこで共有する時、『ソーシャルメディアの反社会的な領域では、他人の投稿の皮肉や毒舌コメント付きで再投稿する、といった行為が見られますが、vTaiwanではありません。』『人々は非常に速く学びます。意見の対立する者同士の間で広範な合意を得る提案をすることだけが、「橋渡しボーナス」を獲得できる手段だと。』つまり、異なる意見を互いに尊重するような書き込みにしか、いわゆる「いいね!」のようなボーナスが付かないようなプログラム(教育されたAI)だということだ。そしてそれを、単にコミュニケーションツールとしてでは無く、政府の意思決定プロセスに組み込んだ。日本では考えられない、ホンモノのデジタル活用だ。
    つまり、AIが良いか悪いかではなく、AIをどう活かすか、結局は人間の問題なのだ。
    『ソーシャルメディアで目にするように、「For
    You」フィードはユーザーの依存行動やタッ
    チスクリーン操作に忠実です。つまりエンゲージメント(反応)数を最大化していますが、それはおそらく操作によるものです。
    そして人々が互いに数怒すると、水平的な連携は崩壊します。垂直的な忠誠心だけが残る一方で、社会という頼の基盤はオゾン層のように、個人に忠実なAIによって消耗されていくのです。
    つまり最大の課題は、功利主義哲学のように数値を最大化するのではなく、コミュニティ内のメンバー同士の関係性を健全に保つようAIエージェントを訓練することです。』

    そして、そんなタン氏自身はSNSをどう活用しているかというと、『面白いことに、私のスマホ画面は白黒表示にしているので中毒になりません。ソーシャルメディアで動画などを見ても、すべて灰色で色がありません。つまり現実の周囲の方が画面より鮮明なのです。
    もう一つは「ソーシャルフォーカス」というブラウザ拡張機能をインストールしていることです。これはメインフィード、つまり(AIのおすすめである)「For You (あなた向け)」フィードを削除します。私の好みを分析して中毒状態に陥らせる寄生的なAIですが、完全に排除しています。
    ソーシャルメディアに投稿する際、返言を確認したり、ハッシュタグを追跡したり、プロフイールを閲覧したりしますが、常に意図的な行動です。「For You」フィードの寄生的なAIによって、意図せずコンテンツを消費することは絶対にありません。
    実際、研究によれば、「For You」フィードと再投稿ボタンの組み合わせは、過激な声に拡声器を与えることで必然的に人々の分断を招きます。つまり「For You」フィードを排除することで、分断された極端な立場ではなく、市民的な中道に立ち返れるのです。』


    【以下、トッド氏発言の抜粋】
    日本はヨーロッパのいくつかの国々と似たような軌跡をたどっています。しかし、実際のところ、日本の西洋との出会いというのは、言うならばかなり暴力的で危険なものでした。つまり、西洋、主に米国ですが、まず脅威、あるいは挑戦として日本に現れたのです。大枠で言うなら、西洋の植民地にされるかもしれないという脅威です。
    これが、明治維新の最大の意味です。つまり、西洋を模倣すべきモデル、追いつき、追い越すべきモデルにして、自らも西洋的になりながら、自分自身でもあり続ける。これが日本の歴史でした。そして明治以来、それは大成功をおさめ、日本は世界で最も近代的な国の一つになったのです。
    しかし今、私が考えるのは、自分がお手本としてきた国々、つまり西洋の国々が崩壊したときに、日本のような国では何が起きるのだろうということです。近代化という理念や概念をもたらした西洋が、いうならば衰退と危機の局面に入っているのです。

    たとえばトランプ大統領についてです。彼はまもなく来日しますが、みんな彼のことを非常に重要な人物だと考えています。強大な力を持っているし、大きな脅威でもある。歴史の中できわめて行動的な登場人物だと見られている。たしかに、目立つ登場人物です。しかし彼は自分の思い通りにならない歴史(物語)の登場人物なのです。彼は物語を動かす主人公ではありません。
    まず、彼は敗戦国の大統領として来日するのです。

    現在の状況で逆説的なのは、国際関係の中で、より狂っていないのは最も権威主義的な国々だということです。困ったことに、私の属する世界、つまり西洋のリベラルな世界がちょっとおかしくなって、かなり信頼できなくなっているのです。

    ここでは細かい議論に入りませんが、頭のおかしな億万長者でいっぱいになった米国は内戦にも入りかねません。トランプは戦争か内戦かの選択でためらうことになるかもしれないと思うくらいです。とにかく米国は地球上で最も大きな不安定ゾーンになったのです。

    ここでイスラエルを支持するということについて、大事なことを指摘しておきたいと思います。今日、イスラエルに反対する姿勢を表明すると反ユダヤ主義者と指弾されます。イスラエルの政策への反対はユダヤ人差別だというわけです。で、イスラエルの政策への批判は反ユダヤ主義の証拠とみなされて、それを唱える人たちはアメリカでもドイツでも追及されることになる。(略)
    そのうち、イスラエルの政策に反対するユダヤ人が反ユダヤ主義者として指弾される、という不条理にまで行き着くでしょう。私は、これを反ユダヤ主義2・0と呼びます。そう考えれば、欧州で反ユダヤ主義者だったはずの右派や右翼の多くの政治家たちが今、イスラエル国家を支持する理由がわかります。(略)
    反ユダヤ主義はまず何よりも、ユダヤ人を物理的に抹殺してしまおうとする恐るべき試みとして姿を現します。ホロコーストです。これに対し、イスラエルへの支持は、ユダヤ人を道徳的に抹殺する試みです。

    最後に一言だけ。アメリカによる日本の征服、1945年の敗戦は日本にとってトラウマになりました。しかし、日本は知るべきです。今、目の前に二度目のトラウマが待ち構えているのです。それはアメリカ、勝者だった国の崩壊です。これによって、日本は自由になることを強制されるのです。

    0
    2026年05月21日

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