岸裕子の作品一覧
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少女・女性マンガ
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Posted by ブクログ
花をモチーフとしたシリアスな短編マンガ集+コメディ掌編。
1984年2月刊。
千の花(『DUO』1984年1月号)
薔薇夫人(『デラックスボニータ』1983年5号)
沈丁花(『JUNE』1983年№9)
虞美人草(『LaLa』1981年1月号)
イマジネーション(『JUNE』1982年№6)
似た者同志(『JUNE』1982年№8)
作者が本音を吐露した(?)
あとがきエッセイ風の1ページもあり、これが興味深い。
男性の同性愛を描きたかったが
掲載誌の都合で男女の三角関係になったとか、
逆に、思い切って描いてよかったときに
照れ(恥じらい?)が生じて
婉曲表現になったといったニュアンスの。
いずれにせよ、現代の読者の感覚からすると、
さほどショッキングな内容ではないのだが、
発表当時は一部で物議を醸したに違いない、という印象。
画風は昔(=同時期?)の木原敏江に近いかもしれない。
そして、異様な熱気を放つキャラクターの多弁さは、
赤江瀑のいくつかの小説を連想させる。
赤江作品から醤油っ気を抜いて
バターを投入したみたい……って、違うか(笑)。
Posted by ブクログ
むか~しの学園ラブコメ短編集、全4編。
1988年5月刊だが、収録作は更に古い!
僕のお嬢さん(『別冊少女コミック』1974年11月号)
花はさくらぎ(『別冊少女コミック』1975年4月号)
恋は魔術師(『別冊少女コミック』1974年8月号)
キッスの味は!?(『別冊少女コミック』1974年2月号)
表題作は、超絶ワガママだが可愛げもあって、
どうにも憎めないお嬢さん・但馬夏子ちゃんと、
彼女の想い人やら誰やら彼やらの恋の鞘当て的なドタバタ物語。
同時代の大島弓子作品の一部に似た雰囲気がないでもないが、
あれほどの繊細さは感じられない、ご都合主義的な世界。
でも、その時代の「マンガ好きの女の子たち」には、
ほぼこんな感じで充分だったのだろう、という気がするし、
逆に、やっぱり大島弓子って凄ぇよな!
と、直接関係のないところで感心してしまったのだった(笑)。
褒めるべき箇所を挙げるなら、
「花はさくらぎ」に登場する軽薄な三人組が
単なる美少年s(複数形)であることを超えて、
性自認は男性でヘテロだが
女性っぽい装いを好むキャラクターである点か。
「恋は魔術師」ヒロインの弟も同様だが、
好きなファッションで堂々と闊歩する姿がカッコイイ。
時代が追いついてきたかもね。
※岸裕子四番勝負(笑)は後でブログにまとめます。
Posted by ブクログ
少し長めの、むか~しの学園友情モノと、
その前日譚、他1編。
1988年2月刊だが、収録作は更に古い!
金色の星(『別冊少女コミック』1973年10~11月号)
ラブリー・ジーン(『別冊少女コミック』1973年7月号)
やさしい風(『別冊少女コミック』1975年2月号)
その時代の読者に好まれた、
俗に言う「赤毛もの」ってヤツでしょうか。
今はこういう呼び方自体、差別的な響きを帯びるので
用いるべきではないとも言える気がしますが。
欧米が舞台で、
金髪碧眼の美少年・美少女たちのドラマなのだけど、
キャラクターの行動様式や基本的な思考回路は純和風、
みたいな(笑)。
ウェットですなぁ、
みんなよく泣くし、下手するとすぐ死ぬし(爆)。
表題作は、ガッと圧縮して言ったら、
中性的な美少年が大切な親友(男子&女子)
二人のために無理を押して頑張る話、といったところ。
病気ネタも多いかな。
現代ではきちんと治療できるけれども、
当時は不治と見なされていた病にかかった
主要登場人物が命を賭けて何事か成し遂げる、とか……。
ところで、そのうち上書き修正されるかもしれないが、
書影が実物と違いますね。
Posted by ブクログ
シリアスとコメディを取り混ぜた短編マンガ集。
1986年2月刊。
ちょっとミステリー パート1(『グレープフルーツ』1982年6号)
ちょっとミステリー パート2(同1983年9号)
白蓮(同1981年創刊号)
金木犀(同1981年2号)
薔薇水(同1982年3号)
ハピネス(同1985年23号)
シャル ウィ ダンス(『ジャム』1985年3月号)
内輪ネタ系エッセイマンガは巻末がお約束だと思うが、
のっけから、である(笑)。
仕事は順調だがプライベートでは心の隙間が気になって……といった、
作者自身がモデルと思しい漫画家の喜怒哀楽。
表題作は(多分)作家で病に侵された男・隼人と、
その友人・省吾、
旅芸人一座で酷使されていたが隼人に引き取られた少年・花緋の、
言うなれば男だけの三角関係の物語。
親友に(隠しているが)友情以上の感情を抱いている人物が、
親友が大切に想う相手(≒美少年)を凌辱するという、
先に読んだ「虞美人草」と共通のフォーマット。
キャラクターの内心の葛藤が、
平凡な人間にも理解可能な範疇に収まっているので、
無茶苦茶な話ではあるものの、普通に感情移入できて、
そこが描き手として巧みなところだと思う。