プロレス、全然知らないんです…。全日とか新日とか、本著を読みながら「馬場さんは全日なのか」と知ったくらい(失礼)。
本著を読むキッカケはあくまでビジネス書として、でして、こんなタイトルの本見て読まずにスルーするのは善管注意義務違反だろうと(笑
というコトで、元三冠ヘビー級王者である川田さんに私が初め
...続きを読むて触れたのは、ラーメン店の経営学ということになりました。
サラリーマンとして"ままならない"日々を過ごす中では、どうしても「一国一城の主」としてお店を構えて、そこを気持ち良く維持していく暮らし、というのは憧れてしまうものです。会社辞めて○○屋さんやっちゃうかー、みたいな。
そんな甘え?を、本著は一撃で粉砕する訳です。「ほとんどの人が、『会社に守られている』という感覚があまりないと思う。」というのが著者のセリフで、宮仕えの感覚で起業したら「絶対に半年も持たない」と断言。
200ページ程の分量で、口語体なので大変軽く読めてしまうのですが、お店を経営する未来がチラリとでもよぎった方は全員読んでおくべき本だと思います。
本著を読んで思いを馳せたのは、「適正な価格って、いったい何だろう?」ということです。
仕込みに3日かかる乾燥メンマと、既製品のメンマ。確かに味は違う(そうだ)けど、じゃあ明示的にラーメンに100円とか上乗せできるのか?というと、そうでもない。1,000円以上をラーメンに出すのを躊躇する向きもあるし、難しい綱引きになってしまう訳です。
そんな中で、大規模チェーン店は「『ものすごく旨い、というわけでもないけれど、まずくもない』くらいがちょうどいい」という戦略で、セントラルキッチンを活用してほどほど(以下)のモノを安く出すと。
より良いサービスを提供しようという著者の矜持は素晴らしいものですが、焦土戦のようなものを感じてしまいます。。
本著で意外に感じたことが2点。
「10年やってきてお酒を飲むお客さんの言動で嫌な思いをさせられたことは、皆無に等しい」そうで、著者自身も「謎の法則」と言っていますが、確かにどういうことなのか…と思いました。店主がプロレスラーだから?(笑
あと、油の話も興味深かったです。天ぷらは新しい油が良いけれど、唐揚げはそうではない、というのは、自分で確かめる著者だからこその内容だと感じました。
とりあえず、著者のお店に早く食べに行ってみたいです。読めば読むほど旨そうなんだよなぁ。。