作品一覧

  • 7月のダークライド
    3.5
    1巻1,229円 (税込)
    23歳の夏――この罪を見過ごすことはできなかった。 MWA賞受賞作家が放つ瑞々しい青春ノワール。 「ルー・バーニーの最高傑作」S・A・コスビー 「最後のページまで心を掴んで離さない」ドン・ウィンズロウ 遊園地で働く青年ハードリーはある日、煙草の火傷痕の残る幼い姉弟を見かける。 行きがかり上、虐待を通報するも当局に相手にされなかった彼は、証拠を掴むため素人探偵まがいの調査を開始する。 見えてきたのは裕福なのに荒れ果てた家と、弁護士の父親の背後にちらつく麻薬組織の影。 23年間、面倒を避け気ままに生きてきたハードリーは、幼い命を救うため人生で初めて壮大な賭けを仕掛けるが……。 解説:吉野 仁 ■著者既刊 『11月に去りし者』
  • 11月に去りし者
    4.1
    1巻1,202円 (税込)
    1963年、世紀の暗殺事件の秘密に近づきすぎた悪党(ギャング)がいた―― ハメット賞受賞作。 1963年11月、ニューオーリンズ。暗黒街で生きる男ギドリーは、ケネディ大統領暗殺の報に嫌な予感を覚える。数日前に依頼された仕事はこの暗殺絡みに違いない。ならば次に死ぬのは自分だ、と。仇敵を頼って西へ向かう道中、夫から逃れてきた訳ありの母娘と出会ったギドリーは家族連れを装いともに旅するようになる。だが組織が放った殺し屋はすぐそこに迫っていた――MWA賞受賞作家の話題作。

ユーザーレビュー

  • 11月に去りし者

    Posted by ブクログ

    クライムノベルでありロードノベル

    裏社会の幹部がボスに命を狙われる
    逃げる
    殺し屋が追う
    新しい生活を目指して夫から逃げる子連れの女性と出会う
    追手をまくためにこの女性を利用しようと考える

    というなんだかどこかで聞いたようなストーリー
    だがちょっと違う
    それは逃げる男に訪れる好ましい変化ゆえか

    安心感の中にこそ驚きがある
    好きなやーつ

    そしてなんだか悲しいような嬉しいような終わり方も良かった

    0
    2024年06月20日
  • 7月のダークライド

    Posted by ブクログ

     久々のルー・バーニーという作家の名前だけで、冒険小説好きの好奇心が全面反応してしまう。ちなみに若かりし頃、冒険小説のフォーラムを主宰していたとは言え、ぼくは軍事オタクでもスパイオタクでもない。冒険小説とは日常生活の中から逸脱してあるアクションをやむを得ず選択してゆく勇気や意志を描くもの。ぼくはそう理解している。題材ではない。あくまでそこに介在する人間とその魂を描くフィクションのことを冒険小説と呼ぶのだ。

     さてルー・バーニーだ。何年ぶり? 何と5年ぶり。しかも第三長編。何とも寡作である。でも書けばただじゃおかないとばかりに骨のある作品を提供し、ミステリー界をどよめかせる作家である。その理由

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    2024年05月02日
  • 11月に去りし者

    Posted by ブクログ

    「あらゆる決断によって新しい未来をひとつ作る、他の未来を全て潰して」
    随所に、なかなかの哲学的な名言が刻まれている。

    一九六三年十一月ジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件は、ミステリーな点が多くフィクション、ノンフィクションとも数多くの作品が世に出ている。
    この小説は、事件の謎解きではなく、事件によって人生が動き出した人々の物語。

    追う側、追われる側、それに巻き込まれる人たち
    疑心暗鬼の中、それぞれにドラマがあり、人生が動き出す。
    それは、先に確かなことなど何ひとつないドラマ……

    登場人物が魅力的で、ラストを読み終えたあとの余韻が映像的に残る。
    わたしには、シャーロットの撮ったギドリーの長

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    2021年06月24日
  • 11月に去りし者

    Posted by ブクログ

    ケネディ暗殺事件の真相が明らかになるという意外性はあるものの、ありがちな犯罪小説でありふれた恋愛小説であり非常にアメリカ的な小説。であればこそ、エピローグでハリウッド世界に収斂させたストーリーテリングが見事でした。もし映画化されることがあれば、母親が遺した写真の入った箱をいつしか娘達が開けたときにあの男の人を思い出す瞬間をエンディングにしてもらいたい。

    0
    2020年12月16日
  • 11月に去りし者

    Posted by ブクログ

    フランクはニューオーリンズのマフィア組織のメンバー。ケネディ暗殺の一端を担うと、その秘密を知る者を消してしまえとボスから命を狙われる。シャーロットは、夫の酒癖が悪いのに嫌気がさし娘二人と逃げる。フランクとシャーロットは逃亡の途中で出会う。

    書評七福神の何人もがベストに挙げているだけあって、物凄く面白かった。

    なぜ逃げなきゃいけないのか、どうやって逃げるのか、具体的で読みやすく、二人それぞれに感情移入してしまう。いい物語とは、殺し屋が迫ってきたら、「何とか逃げ切ってくれー」とつい叫んでしまうものなんだと思う。当作がまさにそれ。

    0
    2019年12月20日

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