作品一覧

  • ユーラシアのなかの「天平」 交易と戦争危機の時代

    ユーラシアのなかの「天平」 交易と戦争危機の時代

    ビジネス・実用

    -
    1巻2,750円 (税込)
    東大寺大仏や正倉院宝物など、絢爛な文化が開花した天平年間。シルクロードや遣唐使などの国際交流により、華やかな印象を持つ人も多いだろう。しかし外交が盛んになった一方、ユーラシア全体を揺るがす軍事的緊張が生じていた。繁栄を謳歌していた唐を、一気に奈落の底に突き落とした「安史の乱」。その混乱の中、藤原仲麻呂が新羅征討を計画――。天平とはいかなる時代だったのか。豊富な史料をもとに世界史的視点で解き明かす。
  • 継体天皇 六世紀に現れた世襲王権の「始祖王」

    継体天皇 六世紀に現れた世襲王権の「始祖王」

    ビジネス・実用

    3.9
    1巻1,100円 (税込)
    5世紀以前、複数の王族集団から適格者が即位していた大王。だが6世紀初頭、北陸からヤマト王権の有力豪族の招聘によって、王権との血縁が不確かな継体天皇が即位する。彼はどのような背景を持ち、なぜ即位できたのか。あるいは新王朝だったのか――。 王位継承後、朝鮮半島の新羅、九州の国造磐井など敵対勢力と向き合い、反乱を収め権威を確立していく。血統重視の世襲による天皇家を創った「始祖王」継体天皇と、6世紀の倭の実態を描く。
  • 倭の五王 王位継承と五世紀の東アジア

    倭の五王 王位継承と五世紀の東アジア

    ビジネス・実用

    3.9
    1巻1,100円 (税込)
    倭の五王とは、中国史書『宋書』倭国伝に記された讃・珍・済・興・武を言う。邪馬台国による交信が途絶えてから150年を経て、5世紀に中国へ使者を派遣した王たちである。当時、朝鮮半島では高句麗・百済・新羅が争い、倭もその渦中にあった。本書は、中国への〝接近〟の意図や状況、倭国内の不安定な王権や文化レベル、『古事記』『日本書紀』における天皇との関係などを中国史書から解読。5世紀の倭や東アジアの実態を描く。古代歴史文化賞優秀作品賞受賞
  • 新説の日本史
    値引きあり

    新説の日本史

    ビジネス・実用

    3.7
    1巻495円 (税込)
    「邪馬台国論争は畿内説の完全勝利」、「今川義元は上洛を目指していなかった」、「西郷隆盛は征韓論者ではなかった」など。歴史研究の現場において、これまでの常識を覆す説が次々に生まれている。 本書では、古代・中世・近世・近現代と、ぞれぞれの時代における気鋭の研究者たちが最新の研究結果を報告。これからの教科書を書き換えるかもしれない新説で、日本史の見方が変わる。

ユーザーレビュー

  • 倭の五王 王位継承と五世紀の東アジア

    Posted by ブクログ

    同著者の「継体天皇」が面白かったのでこちらも読んだ。
    古墳時代の継体天皇から時代はさらに遡り、五世紀。その時代に中国に使節を送り、中国の史書に名を残している倭の五王とは一体誰か?その時代の倭国とはどのような状況だったか?と言うのを、いわゆる記紀だけでなく、中国の歴史書や当時の東アジア政治情勢を読み解きながら研究していく。とても面白かった。

    「日本の立場だけで日本史を考える危うさについて気づくきっかけになればと思う」と『はじめに』の部分にあるように、大量の中国の文献資料が出て来るので圧倒される。日本の古代史を研究するのに、古代中国の漢文史料を読めなければいけないんだなあ…と、広すぎる研究範囲やそこまで資料を読み込む努力に敬服する。他にも室町時代の僧の資料や、アフリカの民族の口伝家系図の例などもちらっとだが出てきて、アンテナの張り方の広さに感心してしまった。

    倭の五王に関しては、やはり残された資料が少ないので、誰が誰である、ということはある程度まで推測はできるものの、確定にまでは至らない。だが当時の倭国の状況などを推論していく過程が面白い。倭という名前も、中国の習慣に従い名字を名乗る必要があったので、それまで国内では名字を持たなかった王たちは中国に対して倭を名字として名乗ったともあって面白かった。
    この本のあとに出版された「継体天皇」繋がるお話も色々出てきて興味深かった。

    特に面白かったのが、中国の皇帝に持参する外交文書である上表文について。
    倭王武のものが、「四文字の対句を基調として構成されており、当時の文書の中でも文学的に優れたものであり、中国で書かれた文書と比較しても遜色のないものとして評価されている」とあり、当時かなり出色だったらしくそのまま中国の文献に残されている。
    そもそも皇帝に奏上するものなので、中国古典の語句や文を引用した優れた文書であることにより、自国の文化水準をアピールして皇帝やその宮廷の目に止まる必要があったらしい。周辺国が文書の出来栄えについてもしのぎを削っていたというのが面白いし、巻末に実際の武の上表文が掲載されているが、こういう文章をやりとりしていたのだと思うと当時の(主に中国の)文化レベルの高さに驚く。

    よく渡来人が技術を日本にもたらして優遇されたと聞くが、中国の歴史書や詩文に造詣が深い学者のよう人物も、単に文字を使って記録ができるということ以外にこういう面でもとても重宝されたのだろうなあと思った。

    対等とは言えなくても、平和的に外交交渉をするためには、古代においても文化レベルやいわゆる共通の教養が大事だったのだなと思う。
    そう考えると、人間はやってることは変わらないなあとつくづく思った。

    0
    2026年09月14日
  • 継体天皇 六世紀に現れた世襲王権の「始祖王」

    Posted by ブクログ

    奈良・飛鳥時代の更に前の六世紀の継体天皇についての本。
    名前しか知らなかったが、帯にあるように『ヤマト王権の始祖王』とあるのが気になって読んだ。

    当時は天皇(ヤマトの大王)は地域の複数の王族集団から有能な人物を選んで据えていた、と本書ではされている。
    ところが、大和地方での王族(いわゆる仁徳天皇の血筋)の継承者が絶えたので、継体天皇はその大和の王族たちの血縁を持つ別の有力集団でもあった北陸から迎え入れられたという。
    そこから、継体天皇の系譜や当時の朝鮮の国々との関係、そして継体天皇その息子たちがどのように世襲天皇制を作り上げていったかが書かれている。

    面白かった!
    継承者がいなくなり、傍系から呼ばれた天皇だったとは。
    また当時はまだ天皇と呼ばれていないので、日本書紀や古事記には誤りや明らかな国威高揚のための作為があるとしてそれ以外の考古学的な資料や散逸した資料などをもとに継体天皇の実体を推論していく過程が興味深い。
    日本書紀の注釈に、今は伝わっていない古代の資料から引用されている内容があるということや、継体天皇の本名がもしかするとこれではないか、というの名前があるのも初めて知ることで面白かった。

    日本や朝鮮も含めて、この時代の国は、現代で言う概念の国家とは違う流動的なものであるということがたびたび念を押されており、豪族もあちらについたりこちらについたり、さらに海を越えて朝鮮と結びついたりで国を治めるトップも大変だったのだなー。

    同著者の「倭の五王」も、正体が知りたいので読もうと思う。

    0
    2026年09月11日
  • 継体天皇 六世紀に現れた世襲王権の「始祖王」

    Posted by ブクログ

    職場の近くに本当の継体天皇陵とされる今城塚古墳があることから興味を持って読んでみた
    資料の乏しい時代に巧みにアプローチしていると感じた
    記紀の信頼性の低さを切り捨てずに何故改変されたかを考察することで実像に近づこうする内容はとても面白かった
    読みながら先に倭の五王を読んでおけばよかったと後悔した

    0
    2026年09月03日
  • 倭の五王 王位継承と五世紀の東アジア

    Posted by ブクログ

    教科書で誰しも見たことのある倭の五王に関する書。
    関連資料が少ないことから、研究としては停滞していると思い込んでいたけれど、本書を見ると東アジア情勢と組み合わせることで、多くの解釈が成立することを知った。
    日本書紀や古事記との照らし合わせ上の倭の五王をどの天皇と照合するかという点も、複数の説があり得るということがよく分かる。
    考古学的成果とも照らし、5世紀に複数の有力集団があったということは、大変興味深い。

    0
    2026年08月29日
  • 継体天皇 六世紀に現れた世襲王権の「始祖王」

    Posted by ブクログ

    専門家ではないので最新の状況は分からないのだが、現時点における継体天皇に関する解釈の集大成ではないか。
    考古学の成果、文献からの成果、東アジアの情勢などを総合的に評価して全体的な論旨を構築している。内容は整合的で、もはや継体天皇の実態は本書に記載されているものではないかと納得してしまった。
    継体天皇について書かれている多くの書が越前から突如やってきて、ゆえに長年の間奈良盆地に入れず古墳も大阪に築いたと記載しているが、本書の内容はそれよりもよほど納得できる。
    非常に面白かった。

    0
    2026年08月12日

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