作品一覧

  • 悪漢(ワル)の流儀
    4.0
    在日として日本に生まれ、光と影の狭間に生きる「怪人」と呼ばれた男、許永中。戦後史に残る経済事件「イトマン事件」の主人公となった著者が、自らの人生ですれ違った忘れがたき政治家、経済人、恩師、ヤクザたちとの秘話を語る。実の娘による手記「父と私」も収録。
  • 海峡に立つ ~泥と血の我が半生~
    3.8
    1巻1,584円 (税込)
    「戦後最大のフィクサー」衝撃の自叙伝。 「闇社会の帝王」と言われた戦後最大のフィクサー・許永中の自叙伝。 イトマン事件、石橋産業事件で逮捕されるなど、数多くの経済事件でその名が取り沙汰されてきた許が、自身の半生を初めて綴った。 日本と韓国を股にかけ、極道から巨大商社、銀行、テレビ局まで、縦横無尽に駆け抜けた許は、そのとき何と戦い、何を願っていたのか。 大阪の朝鮮部落で過ごした幼少期の原風景、日本が狂乱したバブル時代に自ら関わった事件の表と裏、政財界から暴力団までを貫くその人脈、2年間の逃走生活、そして日韓の未来への願い……その全てをここに明かす。

ユーザーレビュー

  • 海峡に立つ ~泥と血の我が半生~

    Posted by ブクログ

    『海峡に立つ』は、戦後最大のフィクサーと呼ばれた許永中の自伝である。
    中津の長屋から身を起こし、政財界を動かすフィクサーへと上り詰めながら、最終的には逮捕に至るという、その波瀾万丈な人生の濃さに圧倒された。
    また、戦後社会における暴力団の影響力の大きさにも驚かされた。作中では山口組の下部団体が多数登場し、当時は現在よりも社会全体に深く関与していたことがうかがえる。
    関西の存在感も今よりずっと強く、特に京都財界の描写からは、東京一極集中以前の日本経済の構図を感じ取ることができた。
    さらに、作中に登場する福本邦雄や大谷貫一といった他のフィクサーにも興味を持った。
    最後に、本書はあくまで許永中自身に

    0
    2025年11月09日
  • 悪漢(ワル)の流儀

    Posted by ブクログ

    実際の所はやはりわからない。わからないけれど清濁併せ呑む人だったのかなと思う。そう言えばみんなそうなんだろうけど。この人なりに通した筋があったと思う。そういう人は見ていて元気になる。前向きだしめげないし。反骨精神と言えばいいのかな。持って前向きに日々を過ごすって大切だなと思った。

    0
    2021年04月15日
  • 海峡に立つ ~泥と血の我が半生~

    Posted by ブクログ

    前半の被差別や在日の暮らし、巻末の対談に考えさせられることが多かった。現在、上皇として暮らしている平成天皇の生前退位にも、こんな期待を込めて見つめている人々がいる、ということにも驚いた。もちろんそんな思いでいるひとばかりではないだろうけど。
    やはり、誰でも他の誰かの代弁はできないということだろう。

    0
    2020年09月21日
  • 海峡に立つ ~泥と血の我が半生~

    Posted by ブクログ

    様々な本で登場するフィクサー、許永中の正体が、少し垣間見えた気がした。
    やはり、バブル、国会議員、ヤクザがはびこった70年代からの話はダイナミックで面白い。
    大学時代、20代、30代、こんな経験、人脈が出来たら、たしかに無敵だったろうなぁとも思うし、義理を重んじ、弱いものを助けるスタンスは、本当にかっこいいなあとさえ思ってしまった。

    0
    2020年01月13日
  • 海峡に立つ ~泥と血の我が半生~

    Posted by ブクログ

    存命のうえに本人著作だけあって臨場感が凄い/ 許永中といえばイトマン事件であるが、そのまえに小学生の頃から回想され初恋なども語られる/ 頭のいい人なのだろうし、剣呑な自身の印象をリセットしたかったのかもしれない/ そして〝い聯合〟〝酒梅組審良連合〟〝会津小鉄〟〝菅谷組生島〟〝古川組初代〟〝柳川組〟〝大谷貴義〟〝山段〟など当時は力のあった団体や人物にまつわるエピソードが良い/ 特にボンノ引退シーンにおける生島から直接の伝聞は価値がある/ 「伝説のやくざボンノ」では生島は描かれず三代目と二人で会ってさばさばと別れるシーンであるが、竹中と生島は同席し涙ながらに抱き合った二人を見たという/ どうしても

    0
    2019年10月02日

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