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  • まともがゆれる ――常識をやめる「スウィング」の実験
    4.1
    弱くていいのだ。ダメでいいのだ。ダメだから人に救われるし、救われたら人を救おうと思うのである。 こうしてダメがダメを救っていく。世の中を回しているのはお金じゃなくて「ダメさ」「弱さ」であっていいんじゃないか。 ……寄稿 稲垣えみ子 「できない」ままで生きてもいい! 自分の欠点ではなく「世の中が押し付けてくるまともな生きかた」と戦う術。 親の年金でキャバクラに通い、そのたび落ち込んで引きこもっていた増田さん。 何をやっても自信が持てない、一応「健常」な施設スタッフ沼田君。 毎夕、意味不明なワン切りを必ずしてくるひーちゃん。 「足が腐った」とか「定期をトイレに流した」とか、まばゆいばかりの屁理屈で仕事をサボろうとするQさん……。 障害福祉NPO法人「スウィング」に集う、障害を持つ人・持たない人たちの「できないこと」にこだわらないエピソードと、心の栓を抜く、脱力しきった詩の数々。 誰かが決めた「まとも」を見つめ直し、ゆらしたりずらしたりすることで、それぞれの生きづらさを緩めるヒントとなる一冊。

ユーザーレビュー

  • まともがゆれる ――常識をやめる「スウィング」の実験

    Posted by ブクログ

    めっちゃくちゃ面白かった。スウィングという障害のある人が働くNPO法人理事長の方の日々の実践と気づきを書いた本なのだけど、インタレスティングの方の考えさせられる面白さだけでなく、普通に笑っちゃう。

    障害者の方が森昌子の「せんせい」を歌っていて、ラストの「せんせい せんせい♪ せんせい せんせい♪ せんせい せんせい♪」に「…早よ終われ!!」と思うのとか、障害者の方が大きな半紙に筆でしたためた「親の年金をつかってキャバクラ」とか、不謹慎なんだけど面白い。そして作者の方がそれをしっかり面白がっているのが素敵だと思った。障害者を笑うことをタブーにする方が不自然だし、上から目線のコミュニケーションだ

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    2025年10月20日
  • まともがゆれる ――常識をやめる「スウィング」の実験

    Posted by ブクログ

    圧倒的に、ごく自然に、見境もなく、私の固定観念に気付かせてくれた。

    障害を持つこと、何かが出来ないこと、障害があると社会的に認定されること、障害者とされる人の近くで過ごすということ、そんなことを通じて、ボクらを縛る「◯◯せねば!!」を提示してくれる。

    今よりもっと苦しくなるかもしれないけど、何かを抜け落としてくれる、そんな一冊であった。

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    2025年02月06日
  • まともがゆれる ――常識をやめる「スウィング」の実験

    Posted by ブクログ

    障害福祉NPOスウィングの代表さんのコラム連載?と増補の入った1冊。
    働く人々の物語を通じて、見えてきた気づきを書いている(極端に言えば“だけ”)のだけど、今の自分の弱いところや世の中の潮流に対する「これってモヤモヤ」をしっかり言語化されているのが印象に残った。

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    2024年07月10日
  • まともがゆれる ――常識をやめる「スウィング」の実験

    Posted by ブクログ

    まともがゆれる ―常識をやめる「スウィング」の実験。木ノ戸昌幸先生の著書。まともや常識なんて独りよがりで傲慢で自分勝手なただの思い込み。独りよがりで傲慢で自分勝手なただの思い込みにしかすぎないのならまともや常識なんて何の価値もない。まともは捨てる。常識も捨てる。独りよがりで傲慢で自分勝手なただの思い込みも全部捨てる。非常識を受け止める。できないことを受け止める。それが常識で常識人への第一歩になる。

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    2022年08月15日
  • まともがゆれる ――常識をやめる「スウィング」の実験

    Posted by ブクログ

     今まで、「(周囲の人と同じように)できない」ということで自分自身が苦しみ、周囲からは「(自分たちと同じように)できない」ということで、その「できない」ことを指摘され続けてきた。その期間があまりにも長かったせいか、何をするにも自信がなく、「これならできる」と思ってやり始めたことも、うまく自分から発信できず、結局失敗に終わってしまう。自分自身が少しずつ縮んでいくのが手に取るようにわかった。そんな中、オンラインで著者・木ノ戸昌幸氏の話を聴き、この本を手にしたのだった。

     この本を読んで、これまで自分の中にあったモヤモヤとしたものの正体が、「できない」ということによる悲しさや悔しさや虚しさや怒りと

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    2021年08月15日

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