作品一覧

  • はいつくばって

    はいつくばって

    小説・文芸

    4.3
    1巻3,245円 (税込)
    アーチストとして成功し、ハンサムな夫と可愛い子とともに暮らす45歳のわたし。新たな自分に出会うための単独ドライブ旅行をきっかけに、人生が思わぬ方向に転がりだす。はたして自由を目指す旅路の先に見えたものとは――。中年期の魂のジェットコースターを描き切り、全米図書賞ファイナリストにも輝いた著者最高傑作。
  • 最初の悪い男

    最初の悪い男

    小説・文芸

    4.2
    1巻2,420円 (税込)
    43歳独身のシェリルは職場の年上男に片思いしながら快適生活を謳歌。運命の赤ん坊との再会を夢みる妄想がちな日々は、衛生観念ゼロ、美人で巨乳で足の臭い上司の娘、クリーが転がりこんできて一変。水と油のふたりの共同生活が臨界点をむかえたとき――。幾重にもからみあった人々の網の目がこの世に紡ぎだした奇跡。待望の初長篇。
  • いちばんここに似合う人

    いちばんここに似合う人

    小説・文芸

    3.7
    1巻2,640円 (税込)
    水が一滴もない土地で、老人たちに洗面器一つで水泳を教える娘。英国のウィリアム王子をめぐる妄想で、頭がはちきれそうな中年女。会ったこともない友人の妹に、本気で恋焦がれる老人――。強烈な個性と奇妙な優しさに満ちた16の短篇を、物語の声にぴったりと寄り添う岸本佐知子訳で。フランク・オコナー国際短篇賞受賞。

ユーザーレビュー

  • はいつくばって

    Posted by ブクログ

    ミランダ・ジュライの作品にはいつも笑いながら泣いてしまう。あまりにも切実にストラグルしているから。新作は主人公が自分と同い年ということもあって、いつも以上に身につまされるものがあった。

    どうして人はこんなにみっともないのか、どうして夫婦はこんな最果てまでたどりつかずにはいられないのか、どうして人生はこんなにもままならないのかー。「十五年間ずっと水の中で手足をでたらめに動かしつづけて、やっと水面の上に顔が出た」ら、「それは思っていたのとは全然べつの場所だった。」!

    ミランダ・ジュライのプライベートを鑑みてもあまりにも勇猛果敢な表現。わたしもエクセルシオール321号室で彼女に会いたい。あらゆる場所に、黄金色の光。

    0
    2026年09月24日
  • はいつくばって

    Posted by ブクログ

    ミランダジュライの更年期小説!
    一気に読んでボロボロになったけど、
    読後は笑っちゃうぐらい清々しい。

    0
    2026年09月21日
  • はいつくばって

    Posted by ブクログ

    間違いなく今年ベストだし人生で最高の本の一つになった。
    女性の性欲とか更年期になって失われる焦燥感をしっかり描いてるのって初めて読んだ。自分は更年期はまだ先だけど、この先お守りみたいになる本だと思う。
    そして外文だしまあまあの頁数だけど、本当は普段本読まない全女性に読んでほしいな!
    解説で本国では本書の読書会が盛んだったっていうのを見て日本もぜひ読書会開催して欲しい〜!

    0
    2026年08月31日
  • 最初の悪い男

    Posted by ブクログ

    日常のマンネリ化、人生の退屈さ、生きづらさを感じている人におススメな一冊。

    システム的な独自ルールで外的な要因や自分の気分でさえも乱されることのない、自分だけの快適な生活を営む独身女性の主人公シェリルだが、異常なほどの妄想力と自己保身力の強さに、最初は「関わりたくない人だな」という印象を抱き読み始めた。

    しかし、上司の娘と同棲するという思いがけない展開から彼女の平穏と思えていた生活が一変し、彼女がもがき、苦しみながらも幸せに感じる意識さえ変わっていく彼女に惹かれ、自分もいつしか応援している感情に変わっていることに気付いた。

    ヴァイオレンス、性的、ぶっ飛んだ妄想の描写もあるので避けたくなる読者もあると思うけど、バランスよくユーモラスな描写もあり、笑ってしまう場面も多い。

    しかし、この独特な主人公の殻をぶち破った先にある希望みたいなものを、一層際立たせてくれるアクセントになっているところにこの作品の魅力を感じた。

    作中「ヒステリー球」とあり作者の造語かと調べてみたら、実際にこうした症状があることを初めて知り学びにもなった。

    作者は、独特の個性を持った人を鋭く際立たせ、その生きづらさと救いを描くことが上手く素晴らしいなと感じる。

    0
    2026年06月07日
  • いちばんここに似合う人

    Posted by ブクログ

    半泣きのような、半笑いのような。一編を読むごとに、きっとヘンな顔になっている。
    ゾクゾク、ゾワゾワして、しんとする。僕の中の埃が溜まったへこみを押し開けて、入り組んで届きにくいカーブに指をぴたっと添わせてグイグイ突いてくる。
    なんともイタ気持ちいい読後感。しばらく動けない。

    ギュッと腕を身体に巻き付けて、バラバラに解けてしまいそうな自分の形を保つのに必死なとき。一緒にベッドに潜り混んでいる人の寝顔が、見知らぬ他人だと思うとき。バスタブの中で息を止めて、「ねぇ、私は悪くないよね」って呟くとき。
    そんな危うい瞬間を潜り抜けて、残念な今日とウンザリな明日を生きていく誰かさんに、奇妙な回線で、接続してしまった。

    『水泳チーム』
    “朝起きるとわたしはまず思った。ー きょうは水泳の練習の日。それ以外の日は、朝起きると思ったー きょうは水泳の練習のない日。”
    圧倒的な孤独の中に消失してしまいそうな自我をかろうじて繋ぎ止めるために、わたしは「水泳コーチ」という役割を進んで引き受ける。
    教え子の老人達もまた、何もないちっぽけな町の中で耐え難く老いていく自分に抗うように、水泳の練習に打ち込んでゆく。
    例えそれが、水を張った洗面器に顔を沈めて、手足を床の上でバタバタさせるだけだとしても。

    アスリート特有のピュアで滑稽な真剣さを共有した素晴らしいチームを、後年に彼女はジョークにできない。
    “もしあなたがこの話をおもしろがるような人だったら、わたしだってとっくに話してただろうし今もまだあなたと付き合っていたかもしれない”

    悲しみと共に、アパートで泳ぐ老人のイメージが心に焼き付く。一番大好きな物語だ。


    0
    2023年10月28日

新規会員限定 70%OFFクーポン 今すぐGET