作品一覧

  • ヤマケイ文庫 ニホンオオカミの最後  狼酒・狼狩り・狼祭りの発見
    4.5
    1巻990円 (税込)
    ニホンオオカミはどうやって絶滅したのか? 古文書をもとに、その最後をみちのくの山里にたどるノンフィクション! ニホンオオカミの最後はじつははっきりしていない。 明治38年の和歌山県が最後といわれるが、それは標本として残されている最後のオオカミでしかない。 東北の地で、野生動物と人の関係を追いかけた作家が、オオカミの最後を追う。 「狼酒」、そして、近年まで東北の山里で行われていた「狼祭り」の発見、掘り起こされた貴重な歴史的資料。 東北の地で明治・大正を生き、オオカミの最後を見てきた山の民の最後の遺言を集め、藩政の書面をたどりながらニホンオオカミの最後に迫る一冊。 文庫化にあたり、日本の野生動物専門家の高槻成紀先生による解説に加え、著者自身によるその後のニホンオオカミの最後につながる最新の追記を追加。 ■内容 はじめに 1 狼酒の発見 2 狼の民俗 3 ニホンオオカミの正体 4 狼の生態 5 江戸時代の狼 6 荒れる狼 7 明治九年、狼の子を天覧 8 狼の首に賞金 9 売り物になった狼 10 狼狩りの証言 11 恐るべき攻撃力 12 いたましい最後 13 狼の形見 ■著者について 遠藤 公男(えんどう・きみお) 1933年、岩手県一関市生まれ。 一関第一高等学校卒業後、主に岩手県山間部の分校に教師として勤めるかたわら、コウモリ(岩手)とノネズミ(北海道)の新種を発見。 1973年に『原生林のコウモリ』(学習研究社)を刊行。 1975年に退職して作家生活に入り、翌年『帰らぬオオワシ』(偕成社)で日本児童文学者協会新人賞・ジュニアノンフィクション文学賞、1983年『ツグミたちの荒野』(講談社)で日本児童文芸家協会賞、2000年に日本鳥類保護連盟総裁賞、2017年に日本哺乳類学会功労賞を受賞。
  • ニホンオオカミの最後 狼酒・狼狩り・狼祭りの発見
    4.0
    ニホンオオカミはどうやって絶滅したのか? 古文書をもとに、その最後をみちのくの山里にたどるノンフィクション。 ニホンオオカミの最後はじつははっきりしていない。 明治38年の和歌山県が最後といわれるが、それは標本として残されている最後のオオカミでしかない。 東北の地で、野生動物と人の関係を追いかけた作家が、オオカミの最後を追う。 「狼酒」、そして、近年まで東北の山里で行われていた「狼祭り」の発見、 掘り起こされた貴重な歴史的資料。 東北の地で明治・大正を生き、オオカミの最後を見てきた山の民の最後の遺言を集め、 藩政の書面をたどりながらニホンオオカミの最後に迫る一冊。

ユーザーレビュー

  • ニホンオオカミの最後 狼酒・狼狩り・狼祭りの発見

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    著者の情熱的で地道で綿密なフィールドワークと文献調査からなる、日本の狼族その最期に沿った史実と憶測。
    100年以上昔の人間と狼の、かなり過酷な攻防戦の行く末。
    タイムリープできるならさらに遡り、縄文時代の狼と人間の関係性についても観察してみたくなります。

    0
    2025年05月09日
  • ヤマケイ文庫 ニホンオオカミの最後  狼酒・狼狩り・狼祭りの発見

    Posted by ブクログ

    著者が狼の逸話を求めて、全国各地へ飛び回る。濃い内容の話が大量読めて、どれも楽しく「引き延ばせば倍の量に出来るのにな」と思う満足感。特にタイトルにもなっている狼の死骸で作る万能薬(酒)の話や、絶滅に至るまでの政府が狼を買い取る流れ、それに群がる人達のてんやわんやが良かった。

    0
    2024年06月06日
  • ニホンオオカミの最後 狼酒・狼狩り・狼祭りの発見

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    著者の出身地である岩手を中心に、ニホンオオカミの生態から近代の記録、絶滅までを語る。

    江戸時代の引用文も口語体で読みやすく、当時の情景がリアルに想像できる。
    著者が実際に足を運んで取材した狼酒やアンダーソンの狼の剥製について書かれた部分は、興奮がよく伝わってくる。(写真付き)

    狼といえばハスキーのような精悍な獣を想像するが、犬と骨格を比較すると、意外にもニホンオオカミの額の凹凸はなだらかだったようだ。

    一般に、大型犬より小型犬は寿命が長いことが知られているが、
    生態について書かれた4章(70頁)では、
    大型のハイイロオオカミより小型のニホンオオカミの方が寿命が短いのではないかとある。

    0
    2023年08月18日
  • ヤマケイ文庫 ニホンオオカミの最後  狼酒・狼狩り・狼祭りの発見

    Posted by ブクログ

    遠藤公男『ニホンオオカミの最後 狼酒・狼狩り・狼祭りの発見』ヤマケイ文庫。

    ニホンオオカミに惹かれて何気に購入した本だが、著者はかつて自分が30年余り暮らしていた岩手県一関市出身ということに驚いた。

    主な舞台は岩手県。かつて岩手県全域に生息していたニホンオオカミは明治30年代の後半に絶滅したとされる。山々があちこちにあり、広大な岩手県のこと、ニホンオオカミが密かに今も生き延びているとしたら、面白い。

    大槌の民家で発見された謎の狼酒。岩手県に残された古文書から辿るニホンオオカミ捕獲の記録。ニホンオオカミの生存を知る古老たちの貴重な証言。新たに発見されたニホンオオカミの頭蓋骨と根付け。間違い

    0
    2022年11月08日
  • ニホンオオカミの最後 狼酒・狼狩り・狼祭りの発見

    Posted by ブクログ

    岩手に生息していたニホンオオカミの痕跡を辿る物語。ところどころ作者の推測が入り混じるが、公文書や集落での長老への聞き取りなど地道な調査には頭が下がる。今も各地に残る地名や祭り、道端の苔むした石碑などからも狼が人間にとってどういう存在だったかが浮かび上がってきた。誤字脱字が多いのが少し残念。
    シートン動物記の狼王ロボをもう一度読みたくなった。

    0
    2019年01月23日

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