作品一覧

  • びんの悪魔
    3.9
    1巻1,100円 (税込)
    不老不死以外のどんなことでも叶えてくれる不思議なびん。しかし、そのびんを死ぬまで持っている者は地獄におちることになる。びんを手放したければ、かならず自分が買ったときよりも安い値段で、誰かに売らなければならない。 ケアウエは自分の欲のために、幸せのために、そしてときに愛のために、悪魔のびんを追い求める。そしてとうとう、いちばん安い値段で買うことになった彼の運命は…… 『宝島』『ジキル博士とハイド氏』の作者R・L・スティーブンソンによる、怪奇短編作品。

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  • 知られざる「吉田松陰伝」 『宝島』のスティーヴンスンがなぜ?
    3.7
    世界で最初に書かれた「松陰伝」の謎! なにが英国の文豪を感動させたのか? スティーヴンスン研究家である著者は、ある時、文豪の書いた1行に目が釘付けになった。そこには、彼がヨシダトラジロウの伝記を書いたと記されてあったからである。それはまだ日本国内には松陰の伝記が存在しなかった頃、すなわち世界で初めて書かれた「松陰伝」ということになる。スティーヴンスンはいつ、どこの誰から松陰のことを知ったのだろうか。イギリス人の彼は日本人・松陰のどこに心を揺さぶられて執筆したのか。そしてその内容とは……。アメリカ、スコットランド、日本――著者の謎解きの旅が始まった。

ユーザーレビュー

  • 知られざる「吉田松陰伝」 『宝島』のスティーヴンスンがなぜ?

    Posted by ブクログ

    宝島を書いたスティーブンスンは、ジキル博士とハイド氏の作者でもあった
    そのスティーブンスンが、吉田松陰の伝記を残していたというお話です。

    スティーブンスンの思いとしては、故国スコットランドがグレートブリテンに併合され、その圧迫下に置かれてきたことと関係があるようだ。
    日本において、列国からの干渉から日本を守りえた吉田松陰を特別な人として映ったのではないか。

    エジンバラにいたころ、松下村塾の出身者であった留学中の、正木退蔵から、吉田松陰の人となりを聞いて感激の中で、本に著したと聞く。

    いっしょに学びましょうという吉田松陰の姿勢、日本をすくうために、欧米の文化を積極的に取得しようとした松陰に

    0
    2023年09月29日
  • びんの悪魔

    Posted by ブクログ

    ハワイ島に住んでいる男、話の中ではケアウエと呼ばれる水夫の世にも不思議で力強い物語。
    彼はサンフランシスコで、美しいお屋敷に住む男から一ぴきの小鬼が入っている瓶を買った。その瓶は、寿命を延ばす以外は持ち主の願い事をなんでも叶えてくれるという。ただ一つの欠点は、瓶を売る前に持ち主が死ぬと永遠に地獄の炎で焼かれるということである。しかも、自分が買った時より安くしなければ売ることが出来ない。
    瓶のおかげで、ケアウエは、ハワイに庭付きの立派な家を持ち、その後、瓶を水夫仲間のロパカに売って、幸せに暮らしていた。ある日、ケアウエは友人宅からの帰り、浜辺で美しい娘コクアと出会い、二人は恋に落ち、結婚する約束

    0
    2020年03月06日
  • びんの悪魔

    Posted by ブクログ

    中編でも、読み応えあり!

    かきわけるように、物語のなかに進む・・・
    ときどきは、こわくなって、同じ場所で何度も足踏みしながら、
    進むのをやめられない。

    登場人物の行動におどろきながら、
    自分のこころと照らし合わせる。

    物語って、こうでなくちゃ。

    0
    2010年06月23日
  • びんの悪魔

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    何でも願いを叶えてくれるけれど、
    奇妙な決まりのあるびん…。

    貧しいが勇気と行動力をもつ男、ケアウエ。
    彼はある日サンフランシスコの港町を散歩しているととある老人に出会う。老人は立派な家に住んでいるのに大きなため息をついていた。その理由を問うと、何とか小さなびんを所有していることが原因だという。
    実はそのびん、奇妙で厄介なルールがあり、色々な人の手を渡ってきたものだった。

    そのルールとは…
    ーこのびんは必ず、買った値段より安い値段でしか売ることができない。買ったときと同じ値段で売ったら、もとの持ち主のところへ戻ってくる。
    そしてびんを売る前に持ち主が死んでしまうと、その人は永遠に地獄の炎で

    0
    2025年11月02日
  • 知られざる「吉田松陰伝」 『宝島』のスティーヴンスンがなぜ?

    Posted by ブクログ

    スティーヴンスンは世界的名作『宝島』『ジキル博士とハイド氏』を書いた英国の文豪であるが、研究家よしだみどり氏は文豪が「吉田松陰伝」(英題「ヨシダトラジロウ」)を書いたと知る。それは、世界で1番早い松陰の評伝だった。

    第一章には、その全訳が載っている(32頁の短い文)。

    わたしは、山口大学で日本思想史を学び松陰については一通り授業で聞き、萩の松下村塾も尋ねた。ただ長年松陰の真価がわからなかった。彼は「この危機的な時代にあっては狂うしかない」と述べた。先ずそれが受け入れ難かった(それが長州人のテロを招いたのではないか?)。司馬遼は「時代の転換点には思想家・革命家・技術者が登場するが、いずれも新

    0
    2024年06月02日

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