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Posted by ブクログ
ハワイ島に住んでいる男、話の中ではケアウエと呼ばれる水夫の世にも不思議で力強い物語。
彼はサンフランシスコで、美しいお屋敷に住む男から一ぴきの小鬼が入っている瓶を買った。その瓶は、寿命を延ばす以外は持ち主の願い事をなんでも叶えてくれるという。ただ一つの欠点は、瓶を売る前に持ち主が死ぬと永遠に地獄の炎で焼かれるということである。しかも、自分が買った時より安くしなければ売ることが出来ない。
瓶のおかげで、ケアウエは、ハワイに庭付きの立派な家を持ち、その後、瓶を水夫仲間のロパカに売って、幸せに暮らしていた。ある日、ケアウエは友人宅からの帰り、浜辺で美しい娘コクアと出会い、二人は恋に落ち、結婚する約束に。はしゃぐケアウエだったが、お風呂に入って自分の体に、伝染病ーそれも不治の病ーの印を見つけしまう。ケアウエは愛するコクアと結婚するために、小鬼が入った瓶を探しに出かけて・・・
この後は、とても面白い展開になっていく。
短編なのに、読み応えがあった。
後半は、ケアウエとコクアの愛ゆえの行動の力強さと、一方で不安に押し潰されジリジリしていく人の弱さが描かれる。
新型コロナウイルスの報道が連日続くこの頃、私はケアウエとコクアの不安と孤独をヒリヒリと感じた。
Posted by ブクログ
はらはらしながら読み進められて楽しかった。所要時間1時間半ほど。
読んだ直後は「あーよかった」だけだったが、最後の訳者あとがきでこの物語の奥の深さに気づくことができた。
宝くじを当てて人生が狂う人と同じように、主人公もおかしくなるかと思ったが人への愛情のためにそうはならなかった。これは自己犠牲、隣人愛の精神によって地獄行きから免れることができるということなのだろうか。
話の途中、咳をしている老人との売買契約の際に、老人の願い事によって小鬼の呪いが消えたのではないかとも考えたがどうだったのだろう。またびんを手にして願い事をかなえ、びんをうまく手放した人たちはその後どうなったのだろう。幸せになったのだろうか。誰かとディスカッションしたくなる本だった。
Posted by ブクログ
悪魔の入った瓶を手にした者はなんでも願いを叶えて貰える。だが、瓶の所有者のまま死亡した場合、永遠に地獄の炎に焼かれてしまう。回避するには、誰かに譲るしかないのだが、この瓶は自分が購入した額より安値でないと売れない。
というこの設定が面白過ぎる。ひょんな事からこの瓶を手に入れた主人公ケアウエの最後に下した決断とは...。人を思いやる気持ちが、苦しくも温かい、愛に満ちた話でした。
『宝島』で有名なスティーブンソンが、ハワイ諸島を舞台に描いており、南国の雰囲気が感じられるのも楽しい。
調べたら、この話有名らしくて、瓶の悪魔のパラドックスとして知られてるんですね。
論理的には買わない。という結論らしいですが、死後の事なんて知らんし。って買う人、絶体いると思うんだけどなー。とも思った話でした。
自分ならどうするかなあ?
Posted by ブクログ
ハワイに住むある男が、船乗りになって生活していたが、ある時、こんな素敵な家に住めたらなぁ。と思うような立派な家の窓に、沈みきった顔の主人を見る。それが、運命の始まりだった。
家の主人は、小さなびんがどんな願いも叶えてくれ、この家もこの豊かな暮らしも手に入れることが出来たのだという。しかし、びんの中には悪魔が入っていて、このびんの持ち主のまま死ねば、天国へは行けず、地獄で火あぶりにされてしまうという。このびんを手放すには、買った値段よりも安く売らなくてはならない。勿論、どんどん値は安くなり、次に売れないほど少額になってしまう。どこかへ置いてこようとしてもすぐに戻って来てしまい、叩き割ろうとしても、絶対に割れることはないのだ。豪華な家で豊かに暮らす夢を見ていた男は、このびんに入った悪魔に翻弄されながらも、本当の幸せは何かを考える。ハラハラしながら読める。小学校高学年から。
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