よしだみどりのレビュー一覧
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宝島を書いたスティーブンスンは、ジキル博士とハイド氏の作者でもあった
そのスティーブンスンが、吉田松陰の伝記を残していたというお話です。
スティーブンスンの思いとしては、故国スコットランドがグレートブリテンに併合され、その圧迫下に置かれてきたことと関係があるようだ。
日本において、列国からの干渉から日本を守りえた吉田松陰を特別な人として映ったのではないか。
エジンバラにいたころ、松下村塾の出身者であった留学中の、正木退蔵から、吉田松陰の人となりを聞いて感激の中で、本に著したと聞く。
いっしょに学びましょうという吉田松陰の姿勢、日本をすくうために、欧米の文化を積極的に取得しようとした松陰に -
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ハワイ島に住んでいる男、話の中ではケアウエと呼ばれる水夫の世にも不思議で力強い物語。
彼はサンフランシスコで、美しいお屋敷に住む男から一ぴきの小鬼が入っている瓶を買った。その瓶は、寿命を延ばす以外は持ち主の願い事をなんでも叶えてくれるという。ただ一つの欠点は、瓶を売る前に持ち主が死ぬと永遠に地獄の炎で焼かれるということである。しかも、自分が買った時より安くしなければ売ることが出来ない。
瓶のおかげで、ケアウエは、ハワイに庭付きの立派な家を持ち、その後、瓶を水夫仲間のロパカに売って、幸せに暮らしていた。ある日、ケアウエは友人宅からの帰り、浜辺で美しい娘コクアと出会い、二人は恋に落ち、結婚する約束 -
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ネタバレ何でも願いを叶えてくれるけれど、
奇妙な決まりのあるびん…。
貧しいが勇気と行動力をもつ男、ケアウエ。
彼はある日サンフランシスコの港町を散歩しているととある老人に出会う。老人は立派な家に住んでいるのに大きなため息をついていた。その理由を問うと、何とか小さなびんを所有していることが原因だという。
実はそのびん、奇妙で厄介なルールがあり、色々な人の手を渡ってきたものだった。
そのルールとは…
ーこのびんは必ず、買った値段より安い値段でしか売ることができない。買ったときと同じ値段で売ったら、もとの持ち主のところへ戻ってくる。
そしてびんを売る前に持ち主が死んでしまうと、その人は永遠に地獄の炎で -
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スティーヴンスンは世界的名作『宝島』『ジキル博士とハイド氏』を書いた英国の文豪であるが、研究家よしだみどり氏は文豪が「吉田松陰伝」(英題「ヨシダトラジロウ」)を書いたと知る。それは、世界で1番早い松陰の評伝だった。
第一章には、その全訳が載っている(32頁の短い文)。
わたしは、山口大学で日本思想史を学び松陰については一通り授業で聞き、萩の松下村塾も尋ねた。ただ長年松陰の真価がわからなかった。彼は「この危機的な時代にあっては狂うしかない」と述べた。先ずそれが受け入れ難かった(それが長州人のテロを招いたのではないか?)。司馬遼は「時代の転換点には思想家・革命家・技術者が登場するが、いずれも新 -
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はらはらしながら読み進められて楽しかった。所要時間1時間半ほど。
読んだ直後は「あーよかった」だけだったが、最後の訳者あとがきでこの物語の奥の深さに気づくことができた。
宝くじを当てて人生が狂う人と同じように、主人公もおかしくなるかと思ったが人への愛情のためにそうはならなかった。これは自己犠牲、隣人愛の精神によって地獄行きから免れることができるということなのだろうか。
話の途中、咳をしている老人との売買契約の際に、老人の願い事によって小鬼の呪いが消えたのではないかとも考えたがどうだったのだろう。またびんを手にして願い事をかなえ、びんをうまく手放した人たちはその後どうなったのだろう。幸せになった -
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ネタバレ19世紀末、船の時代に南太平洋の島々を舞台に書かれた話。ハワイはまだ独立国家でした。そのハワイにケアウエ(仮名)という男がいた。彼は船乗りで、サンフランシスコに立ち寄った際に美しい瓶を50ドルで買った。その瓶には悪魔が入って降り、持ち主の言うことは何でも叶えてくれるという。ただし、欠点がある。瓶の持ち主は瓶を売る前に死ぬと永遠に地獄の炎で焼かれるという。そして、瓶は自分が買うより安く売らねばならない。売り買いは硬貨でしなくてはならない。売るときには瓶のルールを説明しなくてはならない。
びんの悪魔をめぐる物語。なんでも願いが叶うからといって、幸せになれるものなのか。
「宝島」でおなじみのステ -
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[ 内容 ]
スティーヴンスン研究家である著者は、ある時、文豪の書いた一行に目が釘付けになった。
そこには、彼がヨシダトラジロウの伝記を書いたと記されてあったからである。
だとすると、それは国内の誰よりも早く、世界で初めて書かれた松陰伝ということになる。
だがそれにしても、彼はいつ、どこの誰から松陰のことを知ったのだろうか。
そしてその内容とは。
またイギリス人の彼をして松陰伝を書かしめた動機とは何か。
そこに込めようとしたメッセージとは。
アメリカ、スコットランド、日本―著者の謎解きの旅が始まる。
[ 目次 ]
序章 なぜ、世界最初の吉田松陰伝が英国で―日本より十一年も早く業績が評価された -
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ハワイに住むある男が、船乗りになって生活していたが、ある時、こんな素敵な家に住めたらなぁ。と思うような立派な家の窓に、沈みきった顔の主人を見る。それが、運命の始まりだった。
家の主人は、小さなびんがどんな願いも叶えてくれ、この家もこの豊かな暮らしも手に入れることが出来たのだという。しかし、びんの中には悪魔が入っていて、このびんの持ち主のまま死ねば、天国へは行けず、地獄で火あぶりにされてしまうという。このびんを手放すには、買った値段よりも安く売らなくてはならない。勿論、どんどん値は安くなり、次に売れないほど少額になってしまう。どこかへ置いてこようとしてもすぐに戻って来てしまい、叩き割ろうとしても