作品一覧

  • 粉飾決算vs会計基準

    粉飾決算vs会計基準

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻2,640円 (税込)
    10年裁判の末、逆転無罪となった長銀・日債銀粉飾決算事件、著者が冤罪と見るライブドア事件、10年にわたる長期の粉飾決算事件であるオリンパス事件、現在進行中のウエスチングハウス買収後の東芝巨額粉飾決算――5大粉飾事件の深層を解明! 「想起すれば、21 世紀は粉飾決算とともにやって来た。本書で分析の対象となっている巨大粉飾決算事件はすべて20 世紀末から世紀を跨いで事件が発生し、21 世紀初頭の司法により決着が図られている。 21 世紀は時価会計の時代でもある。人類は、ベネチアのルカ・パチオリ以来、500 年間という長い年月をかけて、複式簿記による経済活動の測定及び報告の歴史を積み上げてきた。 この500 年に及ぶ企業会計は、一貫して投下資本の回収計算を目的とする取得主義会計により行われてきた。それが前世紀末頃から時価会計が出てくると、時価会計はあっという間に世界の会計制度を席巻してしまった。 (中略) 本書で分析の対象となっている粉飾決算事件は、時代が取得原価会計から時価会計に移行していく過程で事件化し、時価会計が主力となった時代に粉飾決算事件として決着している。 粉飾決算を引き起こした経営者は指弾されてしかるべきであるが、私は事件の背景に、時価会計が経営者の倫理観を毀損していった側面が見えてならなかった。時価会計導入以来すでに20 年近い年月が流れた。 人類史における時価会計導入の功罪が検討されるべき時期に来ている。私はVS シリーズ3 部作の完成版を書きたいと思うに至った。」(本書「はしがきに代えて」より)
  • 公認会計士vs特捜検察

    公認会計士vs特捜検察

    ビジネス・実用

    4.1
    1巻1,980円 (税込)
    ある日、凄腕の公認会計士が逮捕された。容疑は粉飾決算。シロアリ駆除の上場企業、キャッツ経営陣による株価操縦事件に絡み、東京地検特捜部に摘発されたのだった。カネボウ、ライブドア事件でも公認会計士が逮捕されたが、すべて容疑を認めている。だが、キャッツ事件の被告は容疑を否認して、190日間拘留される。「粉飾決算ではない」。専門の会計理論を駆使して取り調べの検事と対峙するが、検察の描いたシナリオのまま起訴される。まさに、佐藤優『国家の罠』の公認会計士版である。裁判では、会計学者から粉飾ではないとの鑑定意見が出され、他の容疑者による被告に有利な証言が相次ぐが、一、二審とも敗訴。東京高裁の控訴審判決直後、白血病の妻が急死するという悲運に見舞われるなか、上告して闘っている。その闘いの詳細を極めた被告自身の手記である。

ユーザーレビュー

  • 粉飾決算vs会計基準

    Posted by ブクログ

     これは公認会計士である著者が複数の粉飾決算又は不適切会計事件について法的及び会計的な見地から考察し、検察、会社又は監査法人に対して鋭いメスを入れた書籍になります。
     読者に要求される理解度について、さまざまな経済司法事件につきわかりやすく解説していると思いますが、それでもやはり簿記二級程度の理解はあったほうがよいですし、これに対して法律学はさほどわからずとも(それほど奥深いものではありませんから)差し支えありません。

     さて、著者の主張には理解できる点も多いのですが、その一方で、いわゆる証拠構造に厳密性を欠くと感じたのもまた正直な感想であります。
     なるほど経済司法事件における検察の供述証拠依存には省みるべき点が多々あると思いますが、さりとてたとえばオリンパスとアクシーズ・アメリカとのFA契約書で粉飾決算の共謀ありと認定するのはやや勇み足ではないのか。
     書証の証拠としての価値は確かに盤石なのですけれども、これは非常に寡黙な証拠なわけです。
     ですから、供述証拠は確かに軽薄ではあるかもしれませんが、さりとて書証から認定できる事実の範囲はふつう限定されますから、書証を補完する機能はなお失われないのです。
     だからと言って、書証から認定できる事実の吟味を怠り、不必要に供述に依存することが健全な経済司法事件の在り方とは思いませんが、要するに、書面も供述も軽視すべからざる証拠なのです。

     オリンパス事件に話を戻して、契約書は処分証書として概して真正に成立したものと取り扱われますから、当該FA契約書に記載された「事実と異なる買収報酬」(これは著者の表現です)という場合の「事実」とはこの場合何を指すのが不明です。
     確かに、オプションの価値がゼロではないというのは不自然な契約であるとしても、契約自由の原則が妥当する以上、事実とはあくまでも当該FA契約書に記載された金額のことではないでしょうか。
     ですから、やはりFA契約の実態が契約書に記載の通りであるのか、それとも裏に真実の意図があるのか、それについてやはり書面は沈黙しているのではないか、と思うのです。
     著者の言う通り、粉飾に係る報酬につき何ら取り決めをしていないということはありえないでしょうけれども、それでも全てを馬鹿正直に記録するというのは、この場合ですと犯意をご丁寧に記録すると言いますのは、これほど用意周到な計画であればにわかには考えられないのです。
     仮に行為者が自ら犯意を立証できる書面を作っていたとなりますと、これは極めて良心的な犯罪者だと思うわけですが、犯罪者とは概して通常人に比して良心を欠くために罪に手を染めてしまうのです。

    0
    2019年04月16日
  • 公認会計士vs特捜検察

    Posted by ブクログ

    会計上は間違った話ではないと思いましたが、会計上と法務上の違いなのか、そのあたりは専門的すぎてわかりません。TVドラマで、99.9がタイトルについた弁護士のドラマやってますが。99.9%の有罪率がとてもよくわかる本です。この本で重要なのは、有罪・無罪という話以前に、あまりにずさんな検察の取り調べですかね。しかも、本来有罪にするべき人が有罪になっていないという。こんなことやってて、それが批判されないなら、99.9%の有罪率も納得です。ぜひ、TVドラマ化してほしいものです。

    0
    2016年04月26日
  • 公認会計士vs特捜検察

    Posted by ブクログ

    まずは、特捜検察のボケ!

    検察官が冤罪を拡大再生産し続けてきたが、彼らは、狙いを定めると、真実を曲げ、捏造の連発。

    で、冤罪が一審で確定してしまうと、それに関連する事件で有罪となった事案は、高裁に行こうが、最高裁に行こうが、逆転無罪となることはない。

    日本国に正義は存在しないのである。

    正義を具現化する「場」である裁判所では、検察とグルになって、冤罪を拡大再生産し続けるわけである。

    検察が偽証を強要するため、実は40回にも及ぶ証人テストがあったことを「正義を具現化するための場」で公にされたにも係わらず、裁判官はそのことをまったく無視したのである。

    因みに憲法37条について、以下、紹介する。

    ①すべて刑事事件において、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利を有する。

    ②刑事被告人は、すべての証人に対して審問する機会を充分に与えられ、又、公費で自己のために強制的手続により証人を求める権利を有する。


    日本国憲法にきっちりと書かれている。

    裁判官は、そんなことは、へっちゃら。

    裁判官自体が、憲法違反をするのだから、冤罪の濡れ衣を着せられた弱者は、だれにすがればいいのか?

    所詮、検察官、裁判官は同じ穴の狢なのである。

    細野祐二公認会計士の最高裁上告はつい最近、棄却されてしまった。

    このような人の人権に関わる重大なことをマスゴミは一切報道しない。

    細野祐二さんの本をもう一冊読んでみようと思っている。

    0
    2010年06月08日
  • 公認会計士vs特捜検察

    Posted by ブクログ

    『はしがき』
    ・事件は,株式会社キャッツの決算において粉飾決算がおこなわれ,会計監査をおこなっていた大手監査法人の代表社員であった公認会計士の私が,その粉飾決算なるものに加担共謀したとするものである.私の主張は,これらの決算に虚偽記載などなく,共謀などありえないというもの.検察官はもちろんのこと,裁判官でさえ私の主張に無理があるというのである.
    ・いったん日本の司法で疑惑をかけられてしまうと,抗弁するほどその疑惑は火に油を注ぐように強まってしまう.日本の刑事事件の一審での起訴有罪率は99.9%である.控訴審では逆転有罪の数が逆転無罪の数を圧倒的に凌駕し,最高裁への上告は,上告理由がないとして即時棄却されるのが通例.

    『第一部 事件』
    『第1章 東京地検特捜部』
    ・東京地方検察庁での取調べ.
    ・事務官は,証言とまったく異なる調書を作成し,署名を求めてきた.内容は最初からできあがっていたのだろう.
    『第2章 逮捕』
    ・特捜部は時流に乗った事件の立件を求めており,公認会計士の責任がマスコミを賑わしている時節柄,大物公認会計士を挙げておきたいと考えている.
    『第3章 拘留』
    ・逮捕された日,検事もバツが悪そうで,弁解した.「何度もお前に,状況判断を誤るなといったではないか.」
    ・取調べのパターンを5段階に分類して記録した.①雑談.②説得.道義心に訴える.③論詰.シナリオからはずれたことを言うと,「嘘である」として,聞く耳を持たない.④強要.検事のストーリーになるように,供述を強要する.⑤恐喝.

    『第二部 一審』
    『第4章 猫』
    『第5章 店頭登録』
    『第6章 顧問会』
    『第7章 株価操縦』
    『第8章 準公開買付』
    『第9章 中間決算』
    『第10章 株価算定』
    『第11章 契約解除』
    『第12章 判決』
    ・明らかな無実に対して私が有罪判決を受けたのは,共犯とされる関係者の供述と証言によるものであり,客観証拠など何も無い.関係者が自己に不利な証言や供述をする理由が無いとして,証言と供述に信用力が認められた.経済犯罪は被害者が無い犯罪で,物証が乏しく,証言のみによる冤罪がありうる.

    『第三部 控訴審』
    『第13章 告白』
    ・村上専務の弁護士.彼は検察官を辞めて弁護士をしている.つまり,検察官が容疑者を逮捕して起訴した以上,99.9%の確率で有罪となることを知っている.そのため,村上被告人が証拠テープという「一級の証拠品を法廷に提出したい」と言っても,「いきさつはわかったが時既に遅し」と言ったのだろう.何たる言い草か.問題は,このような弁護士は何もヤメ検に限ったことではないという恐るべき現実である.
    『第14章 共謀』
    『第15章 宣誓供述書』
    『第16章 真相』
    ・日本の刑事裁判では,検察官の有罪立証を崩しても無罪は取れない.現実には,被告人自らが証拠を探して自分の無罪を立証しない限り無罪判決が出ないのである.無実の証明は「無い事」の証明であり,困難極まりない.
    『第17章 逆転証言』
    『第18章 結審』
    ・高等裁判所がこの裁判で無罪判決を出すのは,大友・西内が真実を証言すること以上に勇気のいることであろう.本件は,国家権力の中枢機関である検察庁特捜部が起訴し,一審有罪判決を受けた事件であり,しかも共犯者はその有罪判決を受け入れてそれぞれ罪が確定している.それをたった一人否認を貫く被告人がいて,実はすべて検察官により捏造されたものであったとして,公開は法廷での無罪立証に成功した.それを認めて裁判所が無罪判決など出そうものなら,日本の司法制度への国民の信頼は地に落ちるではないか.高等裁判所,日本の司法制度の安定のためには,たとえどのように無理な事実認定であろうと,なんでもいいから控訴棄却としたかっただろう.

    ----------以下感想----------
    「特捜が作り上げるシナリオ」に沿って起訴,裁判が行われる.
    あり得ることなのだろう.

    末端の国民にとっては真相はわからない.

    0
    2010年03月05日
  • 公認会計士vs特捜検察

    Posted by ブクログ

    細野祐二さんという実際の公認会計士がキャッツという会社の粉飾決算に加担したとして罪に問われ、今なお続く裁判までの記録をつづったもの。日本の司法制度のあり方について、普段触れることがないだけに色々と考えさせられる本。日本の検察官により逮捕・起訴されてしまうと推定有罪が前提とされてしまう。日本の一審での起訴有罪率は99.9%であり、控訴審では逆転有罪の数が逆転無罪の数を圧倒的に凌駕し、さらには最高裁への上告は、上告理由がないとして即時棄却されるのが通例となってしまっている。要するに一旦起訴されてしまうと、無罪を勝ち取るのは至難の業ということになる。この細野祐二さんは無罪を一貫して主張しており、その無罪を証明するための証拠を集めて有罪理由をことごとく打破していくわけだが、それでも無罪を得ることはかなっていない。あくまで細野祐二さんの視点からしかこの事件について見れていないけれど、記載してあることが事実であれば是非無罪を勝ち得て、司法制度のあり方を見直す動きにつなげてもらいたいと思う。

    0
    2009年10月04日

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