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ある日、凄腕の公認会計士が逮捕された。容疑は粉飾決算。シロアリ駆除の上場企業、キャッツ経営陣による株価操縦事件に絡み、東京地検特捜部に摘発されたのだった。カネボウ、ライブドア事件でも公認会計士が逮捕されたが、すべて容疑を認めている。だが、キャッツ事件の被告は容疑を否認して、190日間拘留される。「粉飾決算ではない」。専門の会計理論を駆使して取り調べの検事と対峙するが、検察の描いたシナリオのまま起訴される。まさに、佐藤優『国家の罠』の公認会計士版である。裁判では、会計学者から粉飾ではないとの鑑定意見が出され、他の容疑者による被告に有利な証言が相次ぐが、一、二審とも敗訴。東京高裁の控訴審判決直後、白血病の妻が急死するという悲運に見舞われるなか、上告して闘っている。その闘いの詳細を極めた被告自身の手記である。
...続きを読むPosted by ブクログ 2016年04月26日
会計上は間違った話ではないと思いましたが、会計上と法務上の違いなのか、そのあたりは専門的すぎてわかりません。TVドラマで、99.9がタイトルについた弁護士のドラマやってますが。99.9%の有罪率がとてもよくわかる本です。この本で重要なのは、有罪・無罪という話以前に、あまりにずさんな検察の取り調べです...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年06月08日
まずは、特捜検察のボケ!
検察官が冤罪を拡大再生産し続けてきたが、彼らは、狙いを定めると、真実を曲げ、捏造の連発。
で、冤罪が一審で確定してしまうと、それに関連する事件で有罪となった事案は、高裁に行こうが、最高裁に行こうが、逆転無罪となることはない。
日本国に正義は存在しないのである。 ...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年03月05日
『はしがき』
・事件は,株式会社キャッツの決算において粉飾決算がおこなわれ,会計監査をおこなっていた大手監査法人の代表社員であった公認会計士の私が,その粉飾決算なるものに加担共謀したとするものである.私の主張は,これらの決算に虚偽記載などなく,共謀などありえないというもの.検察官はもちろんのこと,裁...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
細野祐二さんという実際の公認会計士がキャッツという会社の粉飾決算に加担したとして罪に問われ、今なお続く裁判までの記録をつづったもの。日本の司法制度のあり方について、普段触れることがないだけに色々と考えさせられる本。日本の検察官により逮捕・起訴されてしまうと推定有罪が前提とされてしまう。日本の一審での...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
この本に書かれているとおりの裁判が行われたとしたら、日本の司法とは?法の正義とは?と考えさせられます。会計業界に身を置いたことのある立場として、「正義を貫くことで罪人にされてしまう」というのは正直恐怖です。大著ですし、専門用語も多く出てくるので読み切るのは大変ですが会計関連の仕事をされている方はぜひ...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
面白い。
国策捜査、世論(というよりマスコミ)の「ムード」に押された犯人狩り、等が起こす問題が、この事例でまざまざと見せ付けられている。
「それでも自分はやっていない」
「国家の罠」
そして先日の長銀旧経営陣の逆転無罪判決、、、
段々と検察・裁判所の起こす問題が明らかにされるにつれ、裁判員制度の妥...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年02月14日
細野裕二著「公認会計士VS特捜検察」日経BP社(2007)
大手監査法人会計士が、粉飾決算に加担共謀したとして逮捕された実話である。司法は真実に耳を傾けようとしないという事実があからさまに記載さらている。粉飾決算はなかった!と逮捕された会計士が訴える。会計論争で検事を打ち負かしても一、二審有罪。「...続きを読む
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