作品一覧

  • 不知火のほとりで 石牟礼道子終焉記
    -
    1巻1,699円 (税込)
    『苦海浄土』の本質に迫る。2018年2月に没した文学者・石牟礼道子。その晩年に誰よりも近く寄り添ったジャーナリストが描く知られざる「最期の日々」。 「道子さんのそばにいるのであれば、道子さんのことを書かねばならない。渡辺(京二)さんの言を待つまでもなく、書かないと消えてしまう。そうやって夢中で書いてきた日々の文章をまとめたのが本書である。日記、インタビュー、対話などスタイルは違っていても、石牟礼さんのことを書き残したいという気持ちは一貫している。私は書くことで道子さんのそばにいたかったのだ」(本文より) ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
  • 水俣病闘争史
    4.3
    1巻2,750円 (税込)
    水俣病を巡る闘争はどのように生まれ、全国的な運動に展開したのか? 渡辺京二や石牟礼道子の知られざるコミットを明らかにしつつ、運動の精神に肉迫する決定版。 今日ただいまから、 私たちは、国家権力に対して、 立ちむかうことになったのでございます――。 最もラディカルで大規模な公害闘争として知られる水俣病闘争は、どのように生まれ、全国的な闘争に展開していったのか? そこには「運動方針の最優先事項は患者の意思である」とし、徹底して裏方に回った渡辺京二と石牟礼道子の存在があった。知られざる彼らのコミットを明らかにしつつ、水俣病闘争が問いかける「精神」を躍動感豊かに描き出す。
  • 魂の邂逅―石牟礼道子と渡辺京二―
    4.0
    唯一無二の世界文学と高く評価される『苦海浄土』をはじめ、詩歌、物語、歴史小説、随筆、新作能とおびただしい作品を書き続けた作家、石牟礼道子。地方の文芸誌編集者として出会い、道子の執筆を支えながら水俣闘争に身を投じた渡辺京二。その半世紀に亘る共闘と愛を、秘められた日記や書簡、発言から跡づける。
  • 評伝 石牟礼道子―渚に立つひと―(新潮文庫)
    3.7
    『苦海浄土 わが水俣病』の発表以来、文学界でも闘争の場でも神話的な存在であり続けた、詩人にして作家・石牟礼道子。しかし、水俣病に対する告発という面にとらわれすぎると、その豊饒な世界を見失いかねない。不知火海を前に育った幼年期から、文学的彷徨、盟友・渡辺京二との交流、苦闘の日々、暮らしと命を見つめてやまなかった晩年まで、創造の源泉と90年の軌跡を綴った初の本格評伝。(解説・池澤夏樹)

ユーザーレビュー

  • 水俣病闘争史

    Posted by ブクログ

    題名通り、水俣病に関しての闘争の歴史を通史的・俯瞰的に整理した書籍だ。「水俣病闘争に興味をもった人がすぐにアクセスできて、闘争を見渡すことができる簡便な一冊」をつくることが執筆動機であり、それは成功していると思う。

    水俣湾周辺の漁村で水俣湾からとれた魚を食べた猫たちが多数死んでいっていることが分かったのが1953年のことである。後にチッソ水俣工場から排出される廃液に含まれる有機水銀が原因であると分かるが、当時は、原因不明の中枢神経系疾患とされた。そして、患者は猫だけではなく人間も含まれるようになる。この年の12月に、水俣病認定第一号患者の方の発症が記録されている。
    その後、原因をめぐって、ま

    0
    2023年08月20日
  • 水俣病闘争史

    Posted by ブクログ

    水俣病闘争史を丁寧かつわかりやすく簡潔にまとめてくださった貴重な作品。ほとんど知識がなくても、石牟礼道子さんの本を読んだくらいでも、難しくなく、丹念に時系をたどり関係者の関わりを辿りその時々の患者さんのお気持ちをたどり世の中を辿ることができる。
    石牟礼道子さんの苦悩、今時の流行りの言葉となってしまって居心地悪いが、端的に自分のこと、自分ごととして、自分自身との戦いとして水俣に捧げられたお時間生き様。闘争手段、型式の上最後はお金のことにしかならない終わって終わりきれない闘争。70年ごろの、チッソ本社立てこもりなどのはげしくも熱のこもった闘いぶりも余すことなくシッカリと書かれている。共闘する知識人

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    2022年09月04日
  • 魂の邂逅―石牟礼道子と渡辺京二―

    Posted by ブクログ

    お目にかかった石牟礼さんと渡辺さんを思い出しながら読む。若いころの写真が、とても、とても眩しい。ほんとに、怖かったあの時代の水俣のことを思い出しながら。

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    2021年02月04日
  • 評伝 石牟礼道子―渚に立つひと―(新潮文庫)

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    石牟礼道子は、多くの作品を残した作家であるが、私にとっては、「苦海浄土」の作者である。水俣病を扱ったこの作品は、多くの方が読んだ傑作であるが、私も、この「苦海浄土」を読んで、深く心を動かされた者の1人であった。
    本書は、「苦海浄土」の作者の石牟礼道子の評伝。評伝の筆者は、米本浩二という方で、石牟礼道子や水俣病に関しての多くの著作を持たれている。私は、以前に「水俣病闘争史」という本を読んで、これもとても印象に残っている。

    筆者、あるいは、解説者の方も述べているが、ここで取り上げられている石牟礼道子は、とらえどころがないというか、どんなに正確に精密に伝記を著したとしても、そこから「こぼれ落ちる」

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    2025年06月03日
  • 評伝 石牟礼道子―渚に立つひと―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    著者は、2014年から数年かけて石牟礼道子の評伝を書くために、石牟礼道子のもとへ何度も通った。新聞記者なので、評伝を書く前にも石牟礼道子にはあっていた。2017年3月に出版。2018年、読売文学賞評論・伝記賞を受賞。そのひと月後2018年2月に石牟礼道子は90歳で亡くなる。石牟礼道子の生きている間に、聞き取り、資料を調べ本となった。石牟礼道子の才能を発見した渡辺京二は、50年以上石牟礼道子の作家活動を支援してきた。本書を読むと渡辺京二が書くといいよと言ったようだ。石牟礼道子の作品は、たくさんある。本として40冊以上ある。
    本書は、石牟礼道子、渡辺京二の両者が読んでいるということに、意味もある。

    0
    2021年10月17日

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