向井和美の作品一覧
「向井和美」の「ふたりの読書会 無期受刑者との本をめぐる往復書簡」「読書会という幸福」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
なぜ本を読むのかとか考えたこともなかった(著者の向井さんも言っておられた)し、読書の効用などもわざわざ言挙げするのもなんだかという感じがしてたが、本を読むってことの素晴らしさが詰まったような往復書簡だった。
昨日金原ひとみさんの村上龍への追悼文を読んで、小説には人を死なせない、生かす、息をさせる力があるとしみじみ感じさせてくれたが、大矢さんにとっても本を読み、考え、感じ、文章にして向井さんに送ることが生きる支えになっている。小説の中の世界があったから生きていけた人がいるように、本があったなら人を殺さずに済んでいた人もいるだろう(大矢さんご自身が言っておられるが、本当にそうだと思う)。
大矢さんが勇気を振り絞って、向井さんにお手紙を出されたところからすべてが始まったわけで、無期刑でありながら、ドアを自分の手で開け、本を読むことで新しい世界を知り、思考を深め、そのことによって罪をしっかり背負っていこうとされる姿勢が尊いと思った。大矢さんの勇気が向井さんを動かし、刑務所で読書会が開かれることにもつながった。その読書会で救われる受刑者の人も出てくるはずだ。
大矢さんの文章のうまさに同じ素人として感嘆する(文中で向井さんが文章力の半分以上は持って生まれたものではないかと言われていて、そうなのかと思う)。何度も推敲されて書いているとあって、いつも書きなぐっている自分を反省した(言い訳としては「なぐり書き」か「書かない」かの二択しか余裕がなく「なぐり書き」を選んでいる。いつかちゃんとゆったりとした時間の中で丁寧に書きたい)。
文章力だけでなく、向井さんも書いておられるように「頭脳明晰で文章力も思考力も自己分析力もあるかたがなぜ」という疑問をずっと持ちながら読み進めていった。
書簡なので向井さんは大矢さんに向かって書いておられるのだが、私に向かってるとさえ思えるくらい、ビンビン自分に染み渡って行く。読みたい本がどんどん増えていく。
「100分で名著」も「こころの時代」も「報道特集」も飛び飛びでしか見てないがじっくり見たくなった。「日曜美術館」も見たい。時間足りない。「プレバト!!」は両親がよく見ていた。私も見る日が来るだろうか。聖書も短歌も気持ちはあるのに手が出せない。
それでいうと読書会。ものすごく興味があるのだが、ハードルが高い。絶対何もしゃべれない。ずーっとしゃべれないのに、何かのはずみで、突然大声で早口で周囲を顧みないでまくし立てる自分まで想像してしまって恐ろしい。
と言いつつ、いつかは参加してみたい。
まだまだ書き足りない感じがするのだがこの辺で。
Posted by ブクログ
著者の訳書である『プリズン・ブッククラブ』を読んだ受刑者からの手紙をきっかけとして、2人の手紙を通した読書会が行われるようになっていく。
お互いの手紙のやり取りがとても真摯なもので、読んでいて、自然といろいろと考えさせられる。
罪と罰、償いについて。何をどうすることが償いなのか? ただ、刑に服していれば償いなのか?
いわゆる毒親と言えるような親との関係。
読書、本との出会いについて。
この本出会っていなければ、あるいは、もっと早くこの本に出会っていれば人生が変わったかもしれないというような本との出会い。
読書会、誰かと本を読み、感想を語り合える幸せ。自分自身、読書会を続けてきて、自分一人ではできない本の読み方ができてきたと思う。
宗教、人生とどう向き合うかについて。赦し。神、絶対者。
様々な本の紹介として読みこともできる。
複数の側面から読むことができる良書だと思う。
Posted by ブクログ
数年前に『プリズン・ブック・クラブ―コリンズ・ベイ刑務所読書会の一年』を読んだ。カナダの刑務所で受刑者たちが行っている読書会の様子を記した本で、その取り組みがとても素晴らしかった。ただ、日本ではこうしたことは難しいだろうなと思っていた。その本の訳者に、過去に殺人を犯し服役中の受刑者から一通の手紙が届く。そこから、二人の間で始まった往復書簡による読書会を記したのがこの本だ。
本をめぐる二人の心温まるやり取りの中で、読書という行為が人に何をもたらすのか、罪を償うとはどういうことなのか。そして、日本の刑務所のあり方や制度の後進性についても考えさせられた。