作品一覧

  • 明の太祖 朱元璋
    4.3
    1巻1,210円 (税込)
    疫病と政治的混乱の中、最下層民でありながら皇帝にまで登り詰め、約550年に及ぶ明清王朝の礎を築いた朱元璋。何がこの偉業を可能にしたのか。それは「聖賢と豪傑と盗賊の性格をかね備えていた」と清の智者・趙翼が指摘した資質によるものが大きいだろう。紅巾軍に身を投じた当初は盗賊の活動をし、地方政権を樹立するとひとかどの豪傑となり、皇帝となってからは諸々の制度を定め聖賢の働きをした。しかしこの三つの性格は時系列ではなく同時に併存していたのであり、治世中の残忍極まる大粛清も「聖賢」の紛れもない一側面であった。歴史上類を見ない巨人のドラマを、膨大な史料で描き出す。
  • 陸海の交錯 明朝の興亡
    -
    1巻1,056円 (税込)
    中華と夷狄の抗争、華北と江南の対立、草原と海洋の相克――明の時代とは、このような混沌とした状況に対する解答であった。第四巻は、一四世紀の元末から清が台頭する一七世紀まで、三〇〇年にわたる明の興亡を描く。中国社会の多元性・多様性に対して、一元化・画一化の力学がどのように働いたのか、その顛末がここにある。

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  • 永楽帝――華夷秩序の完成
    -
    1巻990円 (税込)
    明朝第三代、永楽帝。甥である建文帝から皇位を簒奪し、執拗なまでに粛清と殺戮を繰り返し、歴史を書き換えて政敵が存在した事実まで消し去ろうとした破格の皇帝。その執念と権勢はとどまるところを知らず、中華の威光のもと朝貢国六〇余をかぞえる「華夷秩序」を築き上げた。それは前近代東アジアを律しつづけた中華の<世界システム>であった。

ユーザーレビュー

  • 明の太祖 朱元璋

    Posted by ブクログ

    面白かった!ほんとうに
    朱元璋は、理想を現実にするために、常に前を向いて進み続けた人なんだと思った。実際どうかは知らないけど、そう考えると熱い気持ちになれるから良い。

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    2023年08月08日
  • 明の太祖 朱元璋

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    ネタバレ

    元朝政治が政治闘争で乱脈をきたし、統治能力を失い叛乱が多発したことから筆が始まる。
    明朝の構成員は功臣武官の淮西集団と知識人文官の浙東集団に大別。双方で対立はあったがいずれも南人であり、北方との統合を朱元璋は期す。
    科挙実施も、合格者(=官僚)が南人ばかりを見て中断。
    南人官僚や地主の不正蓄財を解消するために、胡藍の獄や六諭発行などの政策が行われたとの著者主張。
    朱元璋自身の猜疑心もあるが、何より各人が己の分を守る理想的な儒教国家を成立させるために法を用いた厳格な他律的国家を作ろうとした。

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    2020年09月21日
  • 明の太祖 朱元璋

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    明王朝を立てた朱元璋は、即位後の残虐性がことさら取り上げられるが、モンゴル支配以来の華南の官民社会構造や、彼の部下たちの派閥争いなどの背景があり、そのモンダイヲ乗り越えるために画一的な価値観を示そうと強権的な手法に走ったのだと理解した。現代中国の構造理解にまでつながる、貴重な伝記。

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    2023年03月16日
  • 明の太祖 朱元璋

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    1994年刊行のものの文庫版。元末の群雄割拠を勝ち抜いた明の建国者の伝記。知識人や江南人材との関わりを重点に、貧農から儒教的君主への展開が描写される。理想と現実の落差に苦しんだ人物という印象を持った。

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    2022年03月17日
  • 明の太祖 朱元璋

    Posted by ブクログ

    同じ著者の「永楽帝」が面白かったので,読んでみた.清朝の皇帝たちが朱元璋を高く評価していたということを初めて知った.

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    2021年06月29日

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