作品一覧

  • プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神
    4.2
    1巻1,353円 (税込)
    営利の追求を敵視するピューリタニズムの経済倫理が実は近代資本主義の生誕に大きく貢献したのだという歴史の逆説を究明した画期的な論考。マックス・ヴェーバー(一八六四‐一九二〇)が生涯を賭けた広大な比較宗教社会学的研究の出発点を画す。旧版を全面改訳して一層読みやすく理解しやすくするとともに懇切な解説を付した。

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  • 職業としての政治
    3.6
    「どんな事態に直面しても『それにもかかわらず!』と言い切る自信のある人間.そういう人間だけが政治への『天職』を持つ」.マックス・ヴェーバー(1864-1920)がドイツ敗戦直後,自らが没する前年に行った講演の記録.政治という営みの本質,政治家がそなえるべき資質や倫理について情熱を傾けて語る.(解説=佐々木毅)

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ユーザーレビュー

  • プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

    Posted by ブクログ

    労働が美徳なのは、他者への貢献と共に「禁欲自体」が美徳だからとも言える。自らの労働を売り渡す行為は、その契約の範囲での脱人格化を含むが、脱人格化は「禁欲」の類型である。本源的な生存競争をいかに強化するか、そのために集団化し、国家は成立してきた。それを統制するために共同幻想が必要となり、それぞれの領域間での交換が行われてきた。この共同幻想に従う個体には「忠実性」が求められる。つまり、競争のために労働に費やす脱人格化はすなわち忠誠であり、これを美徳として組み込んだものが、あらゆるイデオロギーの根本にある、と考える。この「禁欲」を考察したのがマックス・ヴェーバーだ。

    イデオロギーと書いたが、同書が

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    2025年02月03日
  • プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

    Posted by ブクログ

    キリスト教を背景として論が進められる点、なるほどヨーロッパらしい視点だ、という感想です。特に天職の件と、禁欲倫理との結びつきの件は面白かったです。現在に通じる起源を見る感じがしました。

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    2022年08月30日
  • プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

    Posted by ブクログ

    現代がいかにキリスト教世界の理論を原理として成立してきたのかを理解できる。自身の世界の成り立ちと現代における社会に対する評価基準を再考できる。

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    2022年02月06日
  • プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

    Posted by ブクログ

    広義の資本主義は歴史上どこでもあったが、近代の資本主義は様相が異なる。昔は幸せに暮らせれば働くことは最低限に、という捉え方。今ではとにかく働くことが第一優先みたいな捉え方。自らの職種を天職と捉え、労働に勤しみ、合理的な手段で営利を獲得し、日々の生活では禁欲的な行動を促す倫理観、世の中の雰囲気、資本主義精神はプロテスタンティズムの倫理から生み出され、のちに近代資本主義社会のシステムが構築されると、宗教的な思想は排除されて、ひたすら営利を求める精神だけ残ったという話。

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    2021年01月31日
  • プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

    Posted by ブクログ

    今年は著者没後100年(1920年6月14日没)。

    これまでは、資本主義の歴史、宗教教示の諸相、近代社会についての著者の警鐘といった点に注目していたが、再読にあたっては”労働”や”日常生活”をキーワードにしたい。

    経済成長には、永続的な生産性向上や効率化が必要ならば、それは可能なのだろうか。否応のない技術革新によって労働環境が変わるとき、労働者ーそしてもちろん使用者および資本家ーの”精神”へどのような影響を及ぼすのだろうか。一方で、今日の技術革新は現代人の”精神”とどのような関係を見いだせるのか。
    そして、今においては”鉄の檻”はどのような姿をしているのだろうか。

    幾度となく一面的な社会

    0
    2020年06月10日

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