たった3センチ、というキャッチは少し走りすぎで、そこだけにこの本の価値があるのではないと思う。もちろん、腰を引いて座るところから始まるのだとは思うけど。
片平さんは自らも腰痛で苦労されたと書いている。整体師は週に一回、その時だけ症状を緩和してくれても、患者の日常生活まで指導してくれるところは少ない
...続きを読む。正しく立ち、正しく座り、運動やストレッチとかで日常から痛んだ筋肉を正しい姿に導いていく。そういうことの総体として猫背やO脚が正しい姿勢へと変わっていくのだと、この本を読んで改めて実感した。
片平さんの日常指導で最も秀逸だったのは、足を縛ること。腰を引いて坐骨の位置を正しても、膝が開いていては正しく重力を受け止めているとは言えない。まして起きている間気を付けることができても睡眠中の長時間、膝が開いていては意味がない。ということで実際に縛って寝てみたら足がポカポカすることに驚いた。お尻の側面の筋肉痛もまた、手ごたえとして嬉しかった。