西口敏宏の作品一覧
「西口敏宏」の「遠距離交際と近所づきあい : 成功する組織ネットワーク戦略」「原材料化する人類 ネットビジネス支配のカラクリ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「西口敏宏」の「遠距離交際と近所づきあい : 成功する組織ネットワーク戦略」「原材料化する人類 ネットビジネス支配のカラクリ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
温州人のネットワーク、トヨタのサプライチェーン、英国の国防省そして著者自ら「防衛調達制度調査検討会」の正式メンバーとして参加した日本の防衛庁(現防衛省)などの研究結果に基付く「遠距離交際と近所づきあい」、を社会学あるいは経営学の立場からネットワーク理論を取り込みじっくりと解説している。再読で少しは理解が深まった気がするが、かなり深い考察(自分の理解力不足の可能性が高いが^^;)をしているのでもう少し読み込む必要がありそうだ。
温州人ネットワークでは地縁・血縁(近所づきあい)を中心としながらも広く海外までのネットワークを持ち、地域内そして海外でもそのネットワーク内でのコミュニケーションでそれぞれが発展する様子が良く分かる。
トヨタのサプライチェーンでは一次請け、二次請け、三次請けなどの縦の関係に対して勉強会などで横串をいれ(これが遠距離交際に当たる)スモールワールドを形成している。そのスモールワールドがアイシン精機で火災が発生した時、直接取引関係に無かった企業が一致協力して迅速なリカバリ行った。その状況を分析することで、遠距離交際の重要性を説く。
また、組織が大きくなると、部門間が断絶し部分最適が跋扈することで全体最適が失われがちになる。そのもっとも典型的な政府機関で部門を横断する「ケーパビリティー」を定め組織間のインターフェースを再構築(これも遠距離交際にあたる)し全体最適を図ることでコスト削減などを実現したのが、英国の国防省や日本の防衛庁の実例だ。
著者が企業研修などで講演をなどを行うことがあるとのこと、長期に渡って業績の良い会社では、皆が活気に満ち、職位にかかわらず言論の自由があり、初対面の講師にも親しげに話しかけてくる人が多いとのこと、それに対して業績の低迷している会社は雰囲気がガラリと異なり、多くの受講者が斜に構え、会社命令だから仕方なくきたとの態度だそうだ。これには講師である著者もさっさと退散したくなるとのこと、逆に前述の業績の良い会社の人たちだと講演が終わってから一緒に酒でも飲みたい(もっと接したいとの著者の表現をわかりやすくしてみましたw)と思うとのこと。著者はこの件をトポロジー(人の関係)の違いが人々に大きく影響する例として、挙げています。これもパットナムの「哲学する民主主義」における北イタリアと南イタリアと話とよく似ている。
Posted by ブクログ
前回に続き、米国出張の機内で完読しました。
ネットワークと言っても、コンピューターだけの世界ではありません。いろいろな人とのつながりの中で、社会生活が成り立っていることは当たり前のことです。この人々とのつながりを、ちょっと体系的にお勉強してみましょうっていうのが、本書の趣旨です。
この分野の本は初めてでしたが、非常に興味深いエリアです。組織論にも当てはめられるし、人脈つくりなんかにも当然応用できたりもします。
アプローチによっては、非常にアカデミックになりがちな感じですが、具体例が実際に起きた事象に沿って説明されるので、理解しやすいのも好感触です。例えば、トヨタが直面した九七年のアイシン精機の火災事故。マスコミの予想では、復旧に半年はかかると思われていたようですが、なんと10日で完了してしまった事象は、彼らが整備していたネットワークの力が、見事に機能したとても分かりやすい例だと思いました。
ネットワークの中に意識的に、ランダムなリワイアリングを加えることで、劇的に情報の流通が改善され、思ってもみない効果が発揮されるというのが、著者の主張です。実生活の中にも、この効果を感じることは結構多いと思います。あまり普段は連絡をとり合っていない友人って、実はものすごい有益な情報を持ってきたりとか、大事な決断に必要な客観的なデータを持ってきたりすることって結構あるとおもうんです。自分の場合には、転職するときなんかは、結構このネットワークがフル活動することになります。近所付き合いも大事ですが、遠距離恋愛もしっかりメンテしていきましょうってことなんでしょうかね。そういう意味では、ITの恩恵で、このようなうっすらした関係を築くには、いまの社会は非常に適しているとも言えるでしょうね。
個人的に一番感銘を受けたのは、以下の一文でした。
「コミュニケーションとは情報・伝達・理解で成り立つ統一体であり、これら三つの選択の総合である。コミュニケーションは、理解が成立した場合に、そして、その場合にかぎって実現する。」
これとっても重要だと思うんです。シンプルにして非常にコミュニケーションの本質を言い当てていると思います。まずは情報の整備、これがないと伝えたいことがない、ダラっとした内容になってしまいます。そして伝達、プレゼンテーションのノウハウものでカバーできるエリアで、習えば誰でもできる分野です。そして理解。これは、私の解釈では物語を観客にとどけるストーリー・テラーの能力だと思っています。これができるかできないかは、これからの社会で大きく差がつく要素だと思っています。
「メールに書いてあります。ちゃんと読んでくださいね。」
この手の会話が日常多いこと、多いこと・・ちょっと残念ですね。
私ですか?
Twitterの使い方がまだふに落ちていません。自分の私生活というか、思考回路に人々を招き入れるという意味が一番近いのかなと思っています。点がTwitterとかだとすると、線がBlogみたいなそんな感じなのでしょうか。
Posted by ブクログ
SNSやインターネットにつながり、その利便性をただただ享受するだけの人間を「原材料化」と表現した点は新しく、そして面白いと思いました。ネットビジネスを通して、現代社会の問題点を明らかにしている本でした。
また、ネットの「嫌なことを排除できる機能」は、幸福でもあり不幸でもあると感じました。きっと、都合の良い環境が救いになった人もいる反面、そこから抜け出せず、甘えた環境にい続けることで、より現実世界に溶け込めず、ネットに入り浸り続けるという負のスパイラルに陥ることもあります。
結局ネットではなく、現実世界でどう生きるか(別に難しいことではなく、美味しいものを食べたいとか、旅行したいとか)というそれぞれの哲学を持った人でないと、生きることは苦しいのかなとも思いました。
ただ、今はまだネットが全てではありませんが、将来的にネットが中心の世界になるなら、現実世界で生きる意味を本当に問い掛けなければならず、そしてその答えはきっと個人に委ねられると思います。教科書的な解答はあるが、それを受け入れるかは自分次第、みたいなイメージです。
つくづく、私たちは難しい時代を生きているなと感じました。
Posted by ブクログ
この前に読んだ竜馬の本が、学術的な雰囲気をにおわせつつあまりにもそういうのではなかったので、これを読み始めたとき、そう、これよこれ!と思った。笑
というかむしろ、この本は、ただの一般向け新書で、こんなに論文likeな本を気軽に読めると思っていなかったから(新書ってそういうもの??)、むしろ驚きを持ちながら読みました。でも、話の内容的にも、非常に読みやすかったよ。
構成も非常にわかりやすかったので、☆4としてみました。
まぁ、学術t京奈話にありがちながら、大きな結論が何か出ているわけではないけど、あるコミュニティーにおけるそれぞれの人の役割を、ジャンプ型、動き回り型、現状利用型、という類型をもって分析する視点を持ってみるのは、どうやったらコミュニティーを強化できるかを考えるのに役立つかもしれない、と思いました。