鈴木創士の作品一覧
「鈴木創士」の「演劇とその分身」「お前らの墓につばを吐いてやる」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
鈴木創士訳がバッチリ決まってます。終盤の人殺す時の仕草とか、感情の生臭さが素晴らしいです。戴冠せるアナーキストを読んだときにも感じましたが、文才、というよりも詩の美しさに似てるな、と思います。音楽やってる人って激情家が多いんですか。俺もなれますか。んでお気に入りは、兄弟の復讐のことで同じ黒人の兄に諭される場面があって、そこの会話が、切ないんだけども、かっこええです。なぁ兄さん、弟の仇をとってやろうか?いや、お前には黒人らしいところがないから普通の暮らしが歩めるだろう。神はお前を救ってくれるんだよ。神が俺らのことに構うもんか。兄貴は本当に俺のことを愛してくれた。勇気が湧いてきて、なんでもできる気がした。てな会話が書いてあります。兄弟愛みたいのんは日本だとあんまり馴染みが無い気がするんで、というか俺が見たことないんでニュアンスが伝わりづらいかもだけど、海外の映画を観てるときの、『俺ら死ぬときゃ一緒だぜ』感がなんか新鮮というか、心熱くなるし、愛おしく感じられるじゃないですか。そんなホモさに近い感じですか。あと、表紙がめちゃくちゃ可愛い〜♡ティムバートン作品のキャラクターみたいで好きな絵だ!
Posted by ブクログ
文学作品としてめちゃめちゃ面白いかと言われればそうは思わない。レトリックも正直粗雑な印象だしスリラーとしての緊迫感みたいなものも特別ない。タイトルに勝る挑戦的な内容をどうしても期待してしまったわけである。
ただ、フランス人がデビュー作としてアメリカ人を装い世に出したという本作にまつわるエピソードはまぎれもなく面白いし、終戦後まもない時代の退廃的な風潮が色濃く現れていて、人種差別というどうしようもない社会の暗部につかみかかるような作品であり、そういう意味でこの作品がもつ意味は大きいだろう。解説を読んで、ボリス・ヴィアンの生き様にも興味がそそられた。