作品一覧

  • 山窩は生きている
    3.4
    1巻836円 (税込)
    独自な取材と警察を通じてサンカとの圧倒的な交渉をもっていた三角寛の、実体験と伝聞から構成された読み物。在りし日の彼ら彼女らの生態が名文でまざまざと甦る。失われた日本を求めて。
  • 山窩奇談
    3.7
    1巻836円 (税込)
    箕作り、箕直しなどを生業とし、セブリと呼ばれる天幕生活を営み、移動暮らしを送ったサンカ。その生態を聞き取った元新聞記者、研究者のサンカ実録。一級の事件小説。
  • サンカ外伝
    4.0
    1巻924円 (税込)
    サンカ作家三角寛の代表作。戦前、大日本雄弁会より刊行された『山窩血笑記』より、現在読めないものを精選して構成。初期三角が描くピュアな世界。

ユーザーレビュー

  • 山窩は生きている

    Posted by ブクログ

    ふとしたきっかけでサンカの話を知り、興味を持ったので購入。

    世間的に「信憑性が疑わしい」と言われることも多いようだが、自分としてはその点はあまり重要ではない。例えば宇宙科学や歴史文化でも、自分の目で判断しようがないという意味では真実かどうかは断定できないので、想いを馳せるという点ではどれも同じだと思う。

    読後の感想として、率直に興味深く読めた。自分が今まで目にしたものの多くは、「サンカは○○の生活様式で、〇〇で…」という解説をする形の情報だった。
    この本はエッセイ(ルポ?)もしくは小説に近い。そのため、サンカの民が生きた主体として躍動する様を実感できる。言葉のひとつひとつ、一挙手一投足に強

    0
    2019年02月12日
  • サンカ外伝

    Posted by ブクログ

    山窩研究の第一人者、三角寛による最初期の山窩小説集。山窩の存在は嘘か誠か…山窩には並々ならぬ浪漫を感じる。独自の言葉を操り、野山を漂泊する民、山窩。本書では、そんな山窩の生活ぶりを犯罪的な見地から浮き彫りにしている。

    血生臭い四編を収録しているが、全てが創作なのか、或いは事実に基づく潤色なのか…

    それにしても、山窩への興味は尽きない。

    0
    2014年12月07日
  • 山窩は生きている

    Posted by ブクログ

    何故か山窩には非常な興味と魅力を感じる。自分自身が社会や組織に縛られ、息苦しさを感じているからだろうか。日本の戦後、高度経済成長期の黎明の頃まで、こうした自由人とも言うべき山窩が存在した事に驚くと共に山窩とは三角寛の創作ではないかといった疑念も湧いてくる。

    山窩を巡る五つの物語と『山窩隠語』と『山窩ことば集』を収録。

    果たして、山窩は実在したのだろうか…

    思い起こせば、子供の頃、近所の河原近くに洞穴があり、人が暮らした痕跡があると話題になった事がある。当時は山窩という存在を知らず、乞食ではと言っていたのだが、もしかしたら、山窩だったのかも知れない。

    0
    2014年07月18日
  • 山窩奇談

    Posted by ブクログ

    日本のノマド。漂流民の系譜は以前読んでいたが、今またとても新鮮に感じる。自然と一体になるように囚われず生きる民の文化が今も底流していることを願うし、その系譜を忘れず生きていくことが必要と感じている。

    0
    2014年03月14日
  • 山窩奇談

    Posted by ブクログ

    山窩研究の第一人者・三角寛による山窩の取材記録集。一説に寄れば、創作とも言われているらしい。

    まぼろしの民とも言うべき山窩。昔から山窩には浪漫をかき立てられる。

    この取材記録集では、山窩と警察との深い関わりが描かれており、非常に興味深い。山窩情報を収集するため、著者は山窩の仲間入りをした経験を持つ国八老人を取材する。国八老人から語られる山窩の真実とは…

    日本のジプシーとも言うべき山窩。昭和初期まで存在したという山窩は、どうして消えてしまったのか。興味は尽きぬ。1966年の著作。

    0
    2014年02月14日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!