作品一覧

  • アメリカを動かす宗教ナショナリズム

    アメリカを動かす宗教ナショナリズム

    ビジネス・実用

    3.8
    1巻990円 (税込)
    アメリカの社会、政治、外交を考える上で、宗教、すなわちキリスト教の役割ははずせない。伝統的なキリスト教が衰退する一方で、プロテスタントの非主流派「福音派」が政治化・多様化し、それがトランプ前大統領誕生へとつながり、世界に大きな影響を与えたのだ。福音派の歴史や信仰から現代社会に与える影響、アメリカでの宗教ロビーの役割をわかりやすく解説。新型コロナ感染症に対するカトリック、福音派の動きや、2020年大統領選挙に与えた影響も盛り込む。
  • 熱狂する「神の国」アメリカ 大統領とキリスト教

    熱狂する「神の国」アメリカ 大統領とキリスト教

    ビジネス・実用

    3.8
    1巻865円 (税込)
    宗教票がアメリカ大統領選挙を左右する! 歴代の大統領が選出されたとき、宗教票がどのような影響を及ぼしたのか。就任後、そのキリスト教信仰が政治や外交にどう反映したか。ヨーロッパよりも信仰心のあついアメリカ。その大統領選挙を宗教の視点から考える。 2016年大統領選挙の候補者をみると、トランプはプロテスタントの長老派だが福音派にも接近。ヒラリーはプロテスタントのメソジスト派。両者の信仰が選挙へどんな影響を与えているのかを検証する。 ・おもな目次 ●第一章 アメリカの宗教地図 ・・・プロテスタントの主流派と福音派/反知性主義と福音派の相性/バイブル・ベルトからサンベルトへ  など ●第二章 カトリックの苦悩 ・・・英首相にカトリック出身者はいない/アメリカのカトリック差別の起源/禁酒法とカトリックの関係 など ●第三章 米国カトリックの内紛 ・・・マイノリティから体制内へ/カトリックの主張がプロテスタントに乗っ取られる/コロンブス騎士団とは など ●第四章 ピューリタンから福音派へ ・・・福音派への誤解/南部福音派と共和党の共闘 など ●第五章 一九八〇年、レーガン選挙委員会 ・・・レーガン+ブッシュ・シニア選挙委員会/テレビ伝道師の活躍/外交政策での汚点 など ●第六章 キリスト教シオニスト ・・・アメリカに渡ったキリスト教シオニズム/プロテスタント保守派との親和性 など ●第七章 ブッシュ大統領とキリスト教右派、その後 ・・・南部バプティスト連盟の底力/オバマ大統領のキリスト教信仰/トランプは宗教右派を取り込めるか など ●第八章 福音派メガチャーチ体験 ・・・礼拝堂はロック・コンサート・ホール/原理主義こそ敵 など
  • バチカン近現代史 ローマ教皇たちの「近代」との格闘

    バチカン近現代史 ローマ教皇たちの「近代」との格闘

    ビジネス・実用

    3.8
    1巻946円 (税込)
    フランス革命以降、「政教分離」を推進する近代国家の登場で、ローマ教皇は領土や権威を失っていく。20世紀に入り、教皇はイタリア政治に介入し続け、ムッソリーニの思惑もあり、バチカン市国が成立する。その後バチカンは、「反宗教」の共産主義を常に敵視。ナチスに秋波を送り、戦後は米国に接近、「人権外交」を繰り広げ、それは「東欧革命」に繋がった。本書は、カトリック総本山バチカンの生き残りを賭けた200年を描く。
  • 分断されるアメリカ

    分断されるアメリカ

    ビジネス・実用

    3.5
    1巻1,100円 (税込)
    アメリカの大統領選が盛り上がりを見せています。カマラ・ハリスが民主党候補になったことで、大統領選の構図は、まさにアメリカの分断を象徴する形となりました。そして、10月4日に映画『シビル・ウォー アメリカ最後の日』が公開されます。アメリカの19州が独立戦争を起こす内戦を描いた映画です。まさにアメリカの分断を象徴する映画です。本書は、アメリカの分断をテーマにした新書です。

ユーザーレビュー

  • アメリカを動かす宗教ナショナリズム

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    アメリカの政治における宗教の存在についてはずっと気にはなっていたが、初めてその流れが理解できた気がする。

    昔、アメリカで生活した時には、キリスト教が生活に根付いていることが印象的だったのだが、それと民主主義的な価値観は、ギリギリと詰められることはなく、なんとなく共存している印象を持っていた。宗教的なものは、時代とともに、脱宗教化していくだろうと思っていた。つまり、政治とか、社会とか、経済にとってはマイナーな存在であると思っていた。

    今回、トランプが2度目の大統領に選出されたのをみると、やはりこうしたアメリカの宗教性がかなりの比率で原因だったのではないかと思った。

    私は、民主主義の国アメリカは好きなんだけど、神の国アメリカはとても苦手。

    これからは、アメリカだけでなく、各国で宗教をベースとしたナショナリズムが力を増していくのではないかという感じがしてきた。

    0
    2024年12月31日
  • 熱狂する「神の国」アメリカ 大統領とキリスト教

    Posted by ブクログ

    いや、これまた良書です。ほとんどの日本人が知らないであろう、アメリカにおける宗教と政治との関わりの歴史についての概説。先日の、『アメリカと宗教』(中公新書)も良書と思いましたが、こちらの方がより読んで面白いかも。まあ、どちらも良書と思いますが。
    2016年刊なので、トランプ大統領の誕生前までなのが惜しく、同著者による「その後」の解説もお願いしたいところです…。

    0
    2020年10月30日
  • バチカン近現代史 ローマ教皇たちの「近代」との格闘

    Posted by ブクログ

    その昔、教会は絶大な権力を握っていた。それはローマ帝国
    がキリスト教を国教と認めた時から増大して行った。王権神
    授説なんてのがあるくらい、世俗の王侯よりも偉い存在だ。

    「破門」という武器の下、世界は教皇庁に膝を屈した。
    ただし、破門されても気にしない。本来は教皇が指名する
    枢機卿を自分たちで勝手に決めて送り込む等、舐め切った
    態度を取ったヴェネツィア共和国は別だけど。

    しかし、フランス革命以降、カトリック教会の権威は
    失速を始める。本来であれば教皇が授けるべき王冠を、
    ナポレオンは自身の手で掲げた。

    本書は近世から現代にかけてのローマ教皇及び教皇庁の
    生き残りをかけた闘いの歴史だ。

    小国が林立するイタリアの統一国家樹立による教皇領
    存続の危機、近代化の波との対立、そして宗教は阿片
    という共産主義との闘い。

    ピウス6世から20013年3月に即位したフランシスまで
    の教皇の、それぞれの時代に教皇庁が直面した危機と
    対策をほぼ時系列でまとめている。

    聖職者といえども、神に仕えるだけが仕事じゃない。
    優れた外交手腕が必要だ。そして、世界史の大きな
    流れの中でバチカンの役割は表に出ることがほとんど
    ないと言っても過言ではないだろう。

    特にヨハネ・パウロ2世の時代は興味深い。在位期間が
    長かったこともあったのだろうが、本当に世界中を駈け
    回った教皇であり、正教会、ユダヤ教、イスラム教との
    和解・交流を実現し、宗教をベースとしながらもトップ
    外交を成し遂げた。

    バチカンものにありがちな、陰謀論は一切ない。だって、
    わずか34日の在位期間で世を去ったヨハネ・パウロ1世
    のことはほんの数行触れているだけだもの。

    しかし、現在のバチカン市国の独立を認めたのがムッソ
    リーニだっていうのが皮肉だよな。まぁ、カトリックの
    総本山としては何よりの悪は共産主義と無神論者だから
    なぁ。

    カトリックに関する知識がなくても読める教科書的な
    作品かな。

    0
    2017年08月19日
  • バチカン近現代史 ローマ教皇たちの「近代」との格闘

    Posted by ブクログ

    国際関係史の松本佐保先生によるローマ教皇庁を中心としたバチカンの近現代史についての一般向け新書です。

    本書では1789年のフランス革命から2013年の教皇フランシスコの即位まで、この200年強のバチカンの歴史を次の2つの側面から描いていきます。
    1つ目が「バチカン市国の成立」という観点です。
    フランス革命から勃興したナショナリズムは19世紀に入るとイタリア再統一という大きなうねりを引き起こします。更に産業革命によって経済的な近代化がヨーロッパ全体に波及してきます。この二つの「近代化」にたいして、宗教的権威を正当性にもつローマ教皇庁がその領土(いわゆる教皇領)をどのように支配し、1861年に誕生したイタリア王国とどのように対峙したのか。コレが本書前半の大きな観点です。
    1つ目の観点は近代国民国家とキリスト教保守主義の対立に始まり、ファシズムとの協調に終わるという少しスッキリしない結末で終わることになります。この精算は1962年の第二バチカン公会議まで待つことになります。

    『脱呪術化』という側面をはらんだヨーロッパの近代化に対し、正反対の概念に影響力の根源をもつローマ教皇庁はイタリアにおける近代化に対する重石として機能していました。教皇庁の頑迷なまでの反近代化の姿勢は、時に近代国民国家の実現に大きな支障をもたらしました。教皇庁は20世紀に入るまで選挙への参加さえ認めませんでした。しかし、20世紀に入り行き過ぎた自由主義・資本主義に対抗するため、無神論を掲げる社会主義・共産主義が流行の兆しを見せると、ローマ教皇庁は一転して政治に関与しながら行き過ぎた近代化を牽制しようとします。その根本の思想として「キリスト教民主主義」や「協同主義」を打ち立てます。
    この「キリスト教民主主義」はドイツCDUを初めとする現在のヨーロッパ諸国の保守政党の一つの源流です。ローマ教皇庁の近代化に対する苦悩の産物こそががアメリカのリバタリアンとは異なるヨーロッパ型の中道右派を生み出す重要な鍵になっていることが明らかにされます。

    2つ目の観点は「国際政治のプレイヤーとしてのローマ教皇庁」です。
    本書ではこの第二の観点から見たバチカンの動きについて大変高く評価しています。
    ローマ教皇庁は20世紀に入ると積極的に外交に関与するようになりました。とくに2つの世界大戦における人道的活動に始まり、共産主義諸国や南米軍事政権下でのカトリックに対する弾圧に対する批判や保護を活発に行なっていきます。さらに1962年に開催された第二バチカン公会議においてイスラムやユダヤとの関係を改善することによって、キリスト教世界に留まらない人権活動が可能になりました。
    ローマ教皇庁の外交力の源泉は世界に張り巡らされたカトリック教会のネットワークとその信者たちでした。著者はこの世界的ネットワークの頂点に存在するバチカンは国際的に影響力を行使できる立場から、冷戦時代から国際社会の重要なプレイヤーとなり宗教国家の特性を生かした「人権外交」を先駆けて実施したと述べています。

    17世紀ヨーロッパで主権国家体制が成立して以降の国際関係を語る上では国家と国家の関係が主題となり、ある国家が他国へ影響を与えることができるかどうかは軍事力や経済力といったパワーを中心に語られることが多かったと思います。一方で、近年では文化の力によるソフトパワー論が脚光を浴びました。その枠組の中でバチカンの外交というものを見ていくと、国境を越えた宗教の力が無視できないものであったことがわかってきます。
    バチカンが国際社会に与える影響は、20世紀においてバチカン大敵であった共産主義思想が国際社会に与えた影響と根源的には同じ要因によって生まれていると思います。宗教・思想に共鳴した人々が国境を越えてつながり、国家と国家の間を結びつける原動力となる。本書を読むとこうした国家を超越した主体が国際関係の中に存在することを改めて確認することができますし、このような視点が存在することを認識することで、ともすれば分裂し対立しがちである国家間のあり方の新しい形を想定することができるのかもしれません。

    (あまり関係のないことでありますが、冷戦時代の国際社会でローマ教皇庁が果たした役割は戦国時代において足利義昭が信長包囲網を築きあげるのに果たした役割に似ているのかもしれないと感じました。多くの御内書を各地に送付することによって室町幕府の権威を背景に大名や浄土真宗などの諸勢力を結びつけた足利義昭の役割は、権力ではなく権威によって人を結びつけて動かしたという意味では、ローマ教皇庁の外交とよく似ているような気がします。)

    本書においてはローマ教皇庁・バチカンが近現代史に大きな影響力を与えたことを明らかにする本ですので、バチカンの影響力を強めに描いている部分もあると思います。
    例えば、ヨハネ・パウロ二世以降の教皇が東欧や南米に重心をおいたことについて、もちろん彼の地のカトリックたちが教皇の助けを強く必要としたという面はあると思いますが、一方で西欧においてのカトリックの影響力の低下という側面も存在するのではないかと考えます。
    またローマ教皇庁の内部的な話については殆ど触れられることはありません。例えば宗教事業協会をめぐるスキャンダルや聖職者による少年少女に対する性的虐待がローマ教皇庁に対するイメージに与えた影響は大きなものがあると思いますが、こうした負の部分の影響まではあまり触れていません。
    その意味では、本書は「近現代におけるバチカンの影響力の大きさ」を再確認するための一冊といってもいいかもしれません。

    0
    2013年08月14日
  • バチカン近現代史 ローマ教皇たちの「近代」との格闘

    Posted by ブクログ

    主にフランス革命から現在に至るまでの歴史をバチカンを中心にして描いていて、かつバチカン(カトリック)の思想の変遷も追える。

    西欧の歴史を勉強していると、近代以前はキリスト教の存在感は大きいが、20世紀ともなるとどこか影が薄くなる。が、当たり前だがバチカンは存在していたし、キリスト教徒は増加し続けている。近年だと米国の政治にエバンジェリストたちの影響があることも話題となっているように、宗教は後退するどころか存在感を増しているとさえいえる。

    20世紀の歴史においてバチカンが語られづらいのは、戦争の世紀において軍事力を持たず、いわば外交だけで影響力を持ったことがあるのだろう。この本でも対共産主義における歴史は多くの頁を割かれている。自分にとっては知らないことが多く勉強になった。

    0
    2026年09月13日

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