バチカン近現代史 ローマ教皇たちの「近代」との格闘

バチカン近現代史 ローマ教皇たちの「近代」との格闘

946円 (税込)

4pt

フランス革命以降、「政教分離」を推進する近代国家の登場で、ローマ教皇は領土や権威を失っていく。20世紀に入り、教皇はイタリア政治に介入し続け、ムッソリーニの思惑もあり、バチカン市国が成立する。その後バチカンは、「反宗教」の共産主義を常に敵視。ナチスに秋波を送り、戦後は米国に接近、「人権外交」を繰り広げ、それは「東欧革命」に繋がった。本書は、カトリック総本山バチカンの生き残りを賭けた200年を描く。

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バチカン近現代史 ローマ教皇たちの「近代」との格闘 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    その昔、教会は絶大な権力を握っていた。それはローマ帝国
    がキリスト教を国教と認めた時から増大して行った。王権神
    授説なんてのがあるくらい、世俗の王侯よりも偉い存在だ。

    「破門」という武器の下、世界は教皇庁に膝を屈した。
    ただし、破門されても気にしない。本来は教皇が指名する
    枢機卿を自分たちで勝手に

    0
    2017年08月19日

    Posted by ブクログ

    国際関係史の松本佐保先生によるローマ教皇庁を中心としたバチカンの近現代史についての一般向け新書です。

    本書では1789年のフランス革命から2013年の教皇フランシスコの即位まで、この200年強のバチカンの歴史を次の2つの側面から描いていきます。
    1つ目が「バチカン市国の成立」という観点です。
    フラ

    0
    2013年08月14日

    Posted by ブクログ

    ローマ教皇については教皇自身が何を行なってきたかは、歴史を勉強してもなかなか知り得ない部分だ。加えて戦後以降はニュースで名前を聞く程度で細かい事はスルーしている状況だった。この著書で戦後から現在(2015年くらい)まで、歴史はもちろん冷戦時の外交や共和国体制との対策など政治や外交についても述べられて

    0
    2025年10月01日

    Posted by ブクログ

    バチカンが近代化と向き合い、近代化と共に台頭した革命や共産主義やその他の思想や社会運動に対して、どのように対応し、また闘ってきたかについて、フランス革命の時代から現代に至るまで、ひとりひとりの教皇の考え方を中心にまとめられている。
    特に、第二次世界大戦前後の時期の教皇であるピウス11世・12世は、反

    0
    2014年12月04日

    Posted by ブクログ

    何でも世界一に興味ある子どもなら、バチカン市国が世界最小の国家であることは知っているだろう。でも、大して信心深くもない私にとって、世界各国の群衆がサンピエトロ広場に集結するニュース映像には違和感があり、なぜバチカンが世界に多大な影響を及ぼしているのか、理解できなかった。本書では、バチカン(ローマ教皇

    0
    2013年09月18日

    Posted by ブクログ

    近現代のバチカン ローマ教皇についての歴史の本。ヨーロッパ史が好きな方なら楽しく読めると思う。多少中世ヨーロッパの各国関係がわからないと辛いかもしれない。

    0
    2025年11月15日

    Posted by ブクログ

     ローマ教皇とバチカン市国の近代通史。西欧世界における超越的な絶対者がいかにして主権国家体制と接合して生き延びたのか、その外交の変遷に重きを置いている。両大戦間期のファシズム・ナチズムへの融和的姿勢から冷戦期の人権外交を経て、今日の平和主義と他宗派への寛容姿勢という、一見矛盾する政治志向の変化に「反

    0
    2019年12月02日

    Posted by ブクログ

    宗教改革以降のローマ教皇の地位は低下した、とは簡単にいえますが、ことはそんなに簡単に説明できるのでしょうか。ナポレオンのコンコルダートや戴冠式、ムッソリーニのラテラノ条約など、「教皇の権威を必要とした」事例は近代や現代も数多く見られます。戦後もヨハネ23世やヨハネ・パウロ2世の活躍はある程度年を重ね

    0
    2014年10月13日

    Posted by ブクログ

    バチカンという視点から書かれた近現代史で、とても新鮮だった。1848年の革命以降から第二次大戦の間はもう少し詳細に知りたい。労作。

    0
    2013年08月27日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    20141003~1015 近現代史をバチカン視点で俯瞰できる。イタリア統一の事情も初めて詳しく知った。バチカンの活躍により、現在の西欧諸国のキリスト教系政党が成立したことも興味深い。現在のバチカンは、ヨハネ・パウロ2世の時代よりもいっそう困難な問題を内外に抱えていると思う。

    0
    2014年10月16日

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