作品一覧

  • 死者と踊るリプリー
    4.5
    1巻1,078円 (税込)
    天才的犯罪者トム・リプリーが若き日に殺した男ディッキーの名を名乗る者から電話が来た。これはあの妙なアメリカ人夫妻の仕業か?いま過去が暴かれようとしていた……リプリーの物語、最終編。
  • アメリカの友人
    3.0
    1巻968円 (税込)
    簡単な殺しを引き受けてくれる人物を紹介してほしい。こう頼まれたトム・リプリーは、ある男の存在を思いつく。この男に死期が近いと信じこませたら……いまリプリーのゲームが始まる。名作の改訳新版。
  • 太陽がいっぱい
    4.2
    1巻1,210円 (税込)
    息子ディッキーを米国に呼び戻してほしいという富豪の頼みを受け、トム・リプリーはイタリアに旅立つ。ディッキーに羨望と友情を抱くトムの心に、やがて殺意が生まれる……ハイスミスの代表作。

ユーザーレビュー

  • 死者と踊るリプリー

    Posted by ブクログ

    リプリーシリーズの5作目であり、最終作。
    2作目『贋作』の続編にあたるため、3、4作目をすっ飛ばして、つい読んでしまった。

    「ディッキー・グリーンリーフだ。おぼえてる?」リプリーが若き日に殺したディッキーを名乗る者から電話がかかってきた。一体誰が?なぜ…?

    今まで殺人を犯しても罪悪感ゼロで過ごしてきたリプリーが、最終作では嫌がらせを受ける立場になる。
    じわじわと追い詰められるリプリーを見ていると、最初は嫌いだった彼が可哀想に思えてきた。
    シリーズを追うごとに、リプリーへの感情が「嫌悪」から「共感」へ、最終作では「応援」へと変化していったのは、自分でも驚きだった。

    家政婦マダム・アネットの

    0
    2025年09月12日
  • 太陽がいっぱい

    Posted by ブクログ

    The Talented Mr. Ripley
    Patricia Highsmith, 1955

    有名な映画「太陽がいっぱい」の原作。映画も見てストーリーは知っているのにそれでも面白い。
    いかに彼が冷淡で神経質で、いかにイタリアの広い青い空と対照的か、

    0
    2025年08月06日
  • 太陽がいっぱい

    Posted by ブクログ

    映画『リプリー』が大好きなので、原作をずっと読んでみたいと思っていた。

    イタリアに行ったまま帰らない息子ディッキーを連れ戻して欲しいと、富豪に頼まれたリプリーだったが…

    読んでいると、マット・デイモンとジュード・ロウ、グウィネス・パルトロウの映像が自然と脳内再生される。

    倒叙が大好きなので、「バレる!バレる!もうダメだ!」と何度も叫びたくなるような、ハラハラどころではない緊張感がたまらない。
    肩が凝るほどの張りつめた空気に、「早くバレて、楽にしてくれ」と何度も願ってしまった。

    イタリアの明るくて美しい景色と、リプリーの内面に渦巻く劣等感や不安が対照的。
    リプリーは、あれほどの知性と鋭い

    0
    2025年08月03日
  • 太陽がいっぱい

    Posted by ブクログ

    素晴らしい…
    なぜも、こんなに、惹き込まれるのか。
    まるで動く絵画を観ているかのような小説。

    しかし、二度と叶わない望みとしては、、
    映画を観る前に原作を読みたかった。
    私は『リプリー』→『太陽がいっぱい』→『原作本』の順だったのだけど、
    リプリーの印象があまりにも強烈すぎて……
    終始マットデイモンとジュードロウ、ホフマン、パルトロウの姿で物語が進行していく笑笑笑
    かなり不思議な感覚だったなあ

    もしかしたら、このイマジネーションは映画を観た故のものだったのか……
    ガチ記憶喪失でもしない限り、映画の影響ゼロで読むことは叶わないというもどかしさ。

    しかし逆に言えば、だからこその楽しみ方ができ

    0
    2025年08月01日
  • 太陽がいっぱい

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2023年一番の作品でした。
    初めはグレート・ギャッツビーと同じ系統かと思ったものの、まったく違うものでした。
    トムの行動や、できごとにどう思ったかということは細かく書かれているものの、心情についてはあまり書かれていないよう思う。けれども、トムの閉塞感や焦燥感、嫉妬なんかがじわっと迫ってくる。トムとフィリップとマージの関係が、よくある痴情のもつれた三角関係におさまらないとことが興味深い。

    映画も見てみたけれども断然こっちがいい。
    アラン・ドロンの色男ぶりはすごいですけど。
    リプリーも見てみたい。

    0
    2024年01月30日

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