作品一覧

  • 犬の心臓・運命の卵
    3.6
    1巻693円 (税込)
    ヒトの脳下垂体と睾丸を移植された犬が名前を欲し、女性を欲し、人権を求めて労働者階級と共鳴し、ブルジョワを震撼させる(「犬の心臓」)。繁殖力を高める生命光線を浴びて、大量発生したアナコンダが人々を食い荒らす(「運命の卵」)。奇想天外な空想科学的世界にソヴィエト体制への痛烈な批判を込めて発禁処分となった、20世紀ロシア語文学の傑作二編を新訳で収録。
  • 巨匠とマルガリータ(新潮文庫)
    3.0
    1巻1,320円 (税込)
    ある春の晴れた日、モスクワに悪魔が現れた。黒魔術の教授を名乗る悪魔は、グラスでウオッカを飲む巨大黒ネコら手下を従え、首都に大混乱を巻き起こす。一方で文壇の権威に酷評され絶望に沈む巨匠。彼に全てを捧げるマルガリータは純愛を貫くべく悪魔の助けを借りる。スターリン独裁下の社会を痛烈に笑い飛ばし、人間の善と悪、愛と芸術を問いかける哲学的かつ挑戦的な世界的ベストセラー。

ユーザーレビュー

  • 犬の心臓・運命の卵

    Posted by ブクログ

    注訳がとても良かったです。
    ブルガーコフのいたソ連はめまぐるしく変わり、革命に内戦等、街や建物も次々と代わる時代だったそうで、内容もバタバタしてます。

    犬の心臓はまず倫理に反する内容だし、痛烈過ぎて胸が痛かったです。
    可愛いボロボロの犬が、下品な悪党になるなんて...。
    めまぐるしく変わる母国を皮肉りながらも、戯曲の要素もあり色々と知れたし楽しめました。
    なかなかマニアックな内容でした。

    運命の卵はパニック小説でした。
    犬の心臓の後だから結構後味悪いです。
    大量のカエルと鶏と人が死に、カエルが可哀想でした。

    何だかんだと言って、ブルガーコフは動物愛護主義者だったように思えます。
    犬の気持

    0
    2016年10月11日
  • 犬の心臓・運命の卵

    Posted by ブクログ

    コロフの訴え、感情の強度が本を飛び出してきた。

    ソ連時代の当時の様子を知ることができることも良かった。共同体や家の考えとか。

    0
    2024年06月01日
  • 犬の心臓・運命の卵

    Posted by ブクログ

    ウクライナ出身(当時はソ連)の作家による、ソ連の政策などを風刺を交えて痛烈に批判しながらも、それだけには飽き足らずSFなどいろんな要素をぶっ込んで生み出された傑作。と私は思う。
    読むのになかなか時間がかかったが、当時のソ連の情勢について詳しくなかったから、ところどころ注で解説してくれたので、面白かった。
    当時のソ連の状態を風刺しているが、ソ連だけでなく、人類全体への警告と捉えてもいいかもしれないと読みながら思った。

    犬の心臓は、コロフが気の毒で、なんとも言えない読後感だった。フランケンシュタインを連想させた。
    運命の卵は山椒魚戦争を連想させた。
    しっかり理解し切れたとは全く言えないけれど、物

    0
    2023年11月25日
  • 犬の心臓・運命の卵

    Posted by ブクログ

    とにかくシニカルでユーモアたっぷり。ソ連時代の連邦内の国々の複雑な関係性も興味深い。解説を読んで、設定の奥深さにさらに唸る。ガルシアマルケスが師と仰ぐ作家というのもうなづける。

    0
    2022年09月24日
  • 犬の心臓・運命の卵

    Posted by ブクログ

    ソ連政府をどう皮肉ってるのか全然分からなかったけど、分かるようになった瞬間の爽快感がたまらない!
    来週から少し時間的な余裕が生まれるので、
    「犬の心臓」は映画観てみようかなぁーーー
    ロシア語で、ロシアを舞台とした映像で観てみたい。

    0
    2022年06月12日

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