作品一覧

  • 負け逃げ(新潮文庫)
    3.6
    1巻693円 (税込)
    国道沿いのラブホテルのネオンだけが夜を照らす村を、自転車で爆走する高校生の田上。ある晩ラブホ帰りの同級生、野口と遭遇した。足が不自由な彼女は“復讐”のため、村中の男と寝るという。田上は協力を申し出るが……。出会い系、不倫、家庭崩壊、諦めながら見る将来の夢。地方に生まれた全ての人が、そこを出る理由も、出ない理由も持っている。光を探して必死にもがく、青春疾走群像劇。(解説・重松清)
  • 明日も会社にいかなくちゃ
    3.8
    1巻825円 (税込)
    吉丸事務機株式会社で働く優紀。断れない性格で、いわゆる中間管理職のポストを任される。適任だとは到底思えない。頼りない上司、嚙み合わない部下、何か言いたげな同期。小さな会社で起こる人間関係のもつれや行き違いが優紀を悩ませる。状況を改善しようと奔走するが――。「走れ、中間管理職」ほか全六篇を収録。会社勤めはなんだかせつない。その気持ちに寄り添う「働く」を描いた連作短編集。 ※本作品は2018年5月に小社より単行本刊行された『仕事は2番』を文庫化に際し改題し、加筆修正をしたものです。
  • 教室のゴルディロックスゾーン
    3.8
    1巻1,683円 (税込)
    自分だけの孤独を大切にしてください。  中学校のクラスに馴染めず、現実から妄想の世界に逃げがちな依子。彼女が頼れるのは 父と、幼い頃から一緒に育ってきた愛犬のトト、そしてたった一人の友人・さきだけだった。しかしクラス替えからしばらくして、さきは依子を避けるようになる。  どうして? なんで?  今までのようにさきと仲良くしたい依子だったが、新しい友達と一緒にいるさきは、話し掛けてもすぐに離れていってしまう。  いっぽう、クラスメイトの伊藤さんは、クラスでいちばん目立つグループに所属しながらも、誰にでも分け隔てなく接してくれる女の子。優等生タイプの子にも、オタクっぽい子にも、そして依子にも話し掛けてくれる。  そんな彼女を好ましく思う依子だったが、伊藤さんと同じグループのリーダー・濱中さんに苦手意識を抱いているため、自分から話し掛けることはできなかった。  その後、事態は伊藤さんのけがを契機に思わぬ展開を見せる。

ユーザーレビュー

  • 明日も会社にいかなくちゃ

    Posted by ブクログ

    今のタイミングで読めて良かったです。
    今、会社に行けていない中で読み始めて、読書をする力もなかったのですが、この本は私の心に自然と物語が入ってきて読みやすかったです。

    0
    2025年11月30日
  • 明日も会社にいかなくちゃ

    Posted by ブクログ

    何かが変わるわけじゃない、嫌でも毎日は続いていく。それでもどこかで気持ちは前に進む時があるなって話。

    0
    2024年05月31日
  • 教室のゴルディロックスゾーン

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    こざわたまこさんのご本読むの初めてなのでドキドキしましたが、ほんとうに読みやすくて、展開が面白くて、あっという間に読み終わってしまいました。
    思春期の時、わたしもこんなことあったなーってしみじみしながら読みました。
    あとこざわたまこさんタイトルの付け方?タイトル回収?がうまいなーって感動しました!

    こちらのご本の感想をつぶやいてくれた方ありがとうございました!おかげでこの素敵なご本と出会えました。

    お話毎の詳細な感想は以下↓

    *胡蝶は宇宙人の夢を見る
    始まり方が唐突すぎてなんの本買ったっけ??って思ったぐらい。読み進めていくとわかった
    地の文が読みやすくて、展開が面白くてあっという間に1

    0
    2023年08月26日
  • 負け逃げ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    今住んでいる田舎から逃げたい……でもそれは負ける事

    誰とでも寝る同級生の野口とセックスしたい田上
    右足が生まれつき悪くこの田舎の全ての男と寝ると豪語する野口
    高校のうだつのあがらない教師秀雄
    その秀雄と不倫をする同僚教師妙子
    それぞれが今住んでる田舎に対して不満をもらす。
    「この田舎から逃げたい」と

    表紙のイラストが綺麗だったので中身を確認せずに購入
    内容はあまり期待していなかったのですが面白かった。
    関わっていく人間が順番に描かれています。
    教師同士の不倫の話が入り込みましたが最後、何故か寂しい気持ちになりました。

    0
    2020年07月23日
  • 負け逃げ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    凄かった。
    大して不幸でもないのに不自由しか感じない、そんな作者の言葉が的確にこの小説の描く窮屈さや息苦しさを表現していると思います。
    野口という誰とでも体の関係を結んでしまう、ヤリマン女子高生。クラスメイトと関係を結ばずひたすら爆音をイヤホンからながす男子高校生。
    その物語から派生して、脇役だと思っていたクラスメイトや担任の物語が展開される。いわゆる群像劇になっています。

    窪美澄さんが好きというだけあって、心情表現のこまやかさも、読者を惹きつける展開も、窪さんのそれを彷彿とさせるものがあります。
    二十代で中年の男女の心情にリアリティをもたらす筆致は見事。
    どんな登場人物も自分とは違うのに同

    0
    2020年02月18日

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