作品一覧

  • 鶏まみれ

    鶏まみれ

    小説・文芸

    4.6
    1巻2,420円 (税込)
    【推薦】白石正明さん(編集者) 「大変なものを読まされてしまった。 夜明け前の食鳥処理工場で顔までべっとり血と汚物にまみれ、 午後には風の谷の鶏舎でヒヨコとともに陽を浴びる一人の小柄な女性。 彼女が語り出したのは、「生き物」と「食べ物」をつなぐ壮大なスケールの、 とびきり自前の人類史だった。 生と死が風車のようにくるくる回っている。 私はもはや感動が追いつかない。」 ***** 〈命をめぐり、考え、生きた日々の記録。〉 リストラ失職した夫が「養鶏しようかな」と言う。では最後は肉か? と資格取得のため食鳥処理場に通い始めた。 夥しい数の鶏と働く人々。 私たちの肉はこんなふうに支えられていたのか。 感謝や驚きとともにさまざまな〝なぜ〟も湧きあがる。 ある日、同僚に訊ねようと顔を覗き込んだとき、何かちがう気がした。 この問いは社会に向けるものではないか── 〈『山と獣と肉と皮』『ニワトリと卵と、息子の思春期』に続く最新刊〉 ***** 【目次】 序章 それは見てはいけないものか? 第1章 踏み越えて、向こう側へ 第2章 なぜここは 第3章 ニワトリと卵とお金と、殺すこと 第4章 変わりゆく中で 第5章 どこへ向かうのか あとがき *****
  • うまれるものがたり

    うまれるものがたり

    ビジネス・実用

    3.5
    1巻1,478円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 出産をめぐる家族の物語を、写真+文章で綴る写真集 妊娠・出産をめぐる6つの家族のものがたりを、フォトグラファーであり、自身も3人の子の母である著者が撮影・執筆。普通分娩、帝王切開、不妊治療を経た妊産婦さんや、その家族のお話のほか、きょうだいがうまれるときの上の子のお話など、著者の目線から見た“ものがたり”は、どこか自分や自分の家族のことのように身近に感じられます。そして最後の死産のお話は、悲しいものがたりでありながらも、清々しい読後感を与えてくれます。「この世にうまれること」そして「新しい命を迎えること」について、「感じる」と同時に「考える」ことのできる貴重な一冊です。
  • 長崎と天草の教会を旅して

    長崎と天草の教会を旅して

    ビジネス・実用

    3.7
    1巻1,478円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を写真と文章で紹介する新しいガイドブックです。 世界遺産登録にむけ活動が行われている「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」にまつわる、写真集兼ガイドブックです。 本書は、フォトグラファーで長崎在住の繁延あづささんが、約2年間の歳月をかけて、長崎と熊本・天草の教会やその集落を撮影し執筆した書籍で、彼女独自のあたたかい視線で、キリシタン集落の人々が通った教会や集落が紹介されています。 紹介される構成資産は、大浦天主堂、野崎島の集落跡、外海の出津集落、平戸の聖地と集落、原城跡など12。 また、2016年秋までの構成資産に含まれていた、日野江城跡なども紹介しています。さらに、野崎島の集落跡では、モデルのKIKIさんと一緒に著者が旧野首教会をはじめ現地の構成資産を訪れ、その歴史と魅力を描き出しております。
  • 山と獣と肉と皮

    山と獣と肉と皮

    小説・文芸

    4.4
    1巻1,760円 (税込)
    「かわいそう」と「おいしそう」の境界線はどこにあるのか?   山に入るたび、死と再生のダイナミズムに言葉を失いつつも、殺された獣を丹念に料理して、一家で食べてきた日々——。   獣を殺す/料理する/食べる。 そこに生まれる問いの、なんと強靭にして、しなやかであることよ。 いのちをめぐる思索の書。 母として、写真家をして、冒険者として。 死、出産、肉と皮革を、穢れから解き放つために。——赤坂憲雄氏、推薦! 【目次】 はじめに 序章  獣の解体と共食 第1章 おじさんと罠猟 第2章 野生肉を料理する 第3章 謎のケモノ使い 第4章 皮と革をめぐる旅 おわりに

ユーザーレビュー

  • 鶏まみれ

    Posted by ブクログ

    生き物を食べる、食べるためには生き物を殺す、でもそれは食べる人からは全く見えない

    という状況で殺す側にまわってしまった著者の周りで起こる様々な出来事が面白く、そしてそれを通じて繰り広げる借り物でない著者の哲学的思考が興味深い

    場面は本当にあっち行ったりこっち行ったりなんだけど、全くとっ散らからないのは物語を貫いている食べる=殺すに真摯に向き合う著者の姿勢からか

    本当に面白かったです

    0
    2026年10月30日
  • 鶏まみれ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【鶏まみれ】 繁延 あづさ 著

     国内の食肉消費で鶏肉が2年連続首位とのこと。本書では、普段見かけるスーパーのパック売りや焼鳥店に並ぶ前に、どのような工程を経るのかがとてもよくわかります。劣悪な環境と低賃金のなか、「鶏まみれ」となってニワトリを「処理」するのですが、著者は極めて前向きで「すごい仕事!」と絶賛します。文章は読みやすく、時にクスっとさせる書き方で、著者の明るい人柄がしのばれます。

     リストラにあった夫の「養鶏しようかな」の一言から養鶏場を設営。卵以外の食肉施設も作るには「食鳥処理衛生管理者」という資格が必要で、著者がこの資格取得要件の「食鳥処理事業所で3年間の勤務実績」を得るため、実際の食鳥処理場に勤務する潜入レポです。

     もともと著者は山でとれた猪を捌いたり、ニワトリを飼って自宅で料理したりと、「処理」に抵抗はない様子ながら、食鳥処理場での実際の作業はなかなか壮絶。写真家でもある著者の写真も組み込まれ、とてもビビッドに進行がわかります。家族との温かい交流が中和させてくれますが、命と向き合う葛藤や、高齢者・障がい者・外国人の雇用や差別問題にも向き合い、ことはニワトリに限定されません。

    豆知識も豊富で、ニワトリの家畜化は紀元前二千年から。現在、食肉用は生後7週間で「若鶏」として「出荷」。生後半年で産卵開始し、年間300個以上の卵を産んで、2~3年で産まなくなると処理場送り。この「回転率」の高さが「安い鶏肉」の秘訣とわかります。

     命にきちんと向き合うからこそ、「美味しく食べてやる」と豪語する著者ですが、これからはニワトリと処理業者に感謝しながら美味しくいただかねばと思った一冊です。

    0
    2026年10月16日
  • 鶏まみれ

    Posted by ブクログ

    俵万智さんがおすすめされていて、購入。スーパーで当たり前に鶏ももや鶏むね肉を購入していたけど、お肉がそこに来るまでのプロセスが詳らかになった本。圧倒されるばかり。

    0
    2026年10月13日
  • 鶏まみれ

    Posted by ブクログ

    今年ナンバーワンと言ってしまっていいと思う
    わたしのなかで、スーパーで鶏肉を買うこと鶏肉や卵を食べることと、鶏を育て卵をとり絞めて肉にすることとが結びついた
    それももう2度と忘れられない表現をもってインプットされた
    食鳥処理場がそこまで過酷で賃金が低いとは知らなかったし、豚や牛のことならいまだに知らない
    全ての人の食を支える偉大な仕事なのに

    繁延さんは私だけが熱くなっているのかと書いていたけど、私も養鶏場のあり方、屠殺の仕方、食鳥処理場の職員の待遇の悪さについては課題を強く感じた

    食鳥処理場に運ばれてきた鶏がヒーヨヒーヨと鳴くことを知ってから、鶏肉を買ったら美味しく調理して無駄にしないぞって思いで食べるようになった

    0
    2026年10月12日
  • 鶏まみれ

    Posted by ブクログ

    もう そりゃあ 大変な仕事なんだから
    やっても やっても ぜんぜん
    終わりがない 時間が 続くんだから

    数年前にフランスの食肉工場で
    働いている友人の I さんから聞いた
    ことを ありありと 思い出した

    彼は ダンサーが本業なのだが
    確実な収入源になるその食肉工場での
    体験を面白おかしく話してくれた

    その時は 笑いながら話してくれたけれど
    そんなふうにでもしていなければ
    話せないだろうな と
    この一冊のおかげで 改めて
    その時の 彼の様子を思い返している

    当たり前になってしまっているけれど
    私たちが食べている肉は
    自分が食肉にしたものではない

    食べている時は
    おいしさが優先してしまって
    誰が どのように どれだけの
    手間をかけて‥
    が 完全に抜け落ちてしまっている

    時々 知り合いの猟師さんから
    「野の肉」をいただくこともある

    それらの「肉」が背負ってきた
    それぞれの「生きていたモノ」が
    手元、いや口元にまでやっきた
    その 越し方 を
    ここまで 興味深く 軽妙に しかも深く
    考えさせられ、思い巡らせてもらえた
    一冊はそうありません

    0
    2026年10月03日

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