作品一覧

  • 書記バートルビー/漂流船
    4.1
    1巻1,100円 (税込)
    ウォール街の法律事務所で雇った寡黙な男は、決まった仕事以外の用を言いつけると「そうしない方がいいと思います」と言って一切を拒絶するのだった。男の不可解な振る舞いを通して社会の闇を抉る「書記バートルビー」。アメリカのアザラシ猟船の船長デラーノは、遭難同然のスペインの奴隷運搬船を発見する。嫌な予感を抱きつつ支援を申し出るが……劇的な展開が待ち受ける傑作「漂流船」。アメリカ最大の文豪の代表的中篇2篇。

ユーザーレビュー

  • 書記バートルビー/漂流船

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「書記バートルビー」
    1853年に発表された作品なのに、現代人である我々にも落ち着かない読後感を齎す普遍性を持つ作品。資本主義の価値観と距離を置く読み手にはバートルビーの「そうしない方がいいと思います」という静かな抵抗や、その後の一切の拒絶に、少なからず共感を抱くのではないだろうか。最後にある“配達不能郵便物”というメタファーは、バートルビーが届ける言葉の宛先を失った存在だと示唆しているのと同時に我々自身も世界と切り離された希薄な存在であるということを突き付けてくる。

    「漂流船」
    アメリカ人のデラーノ船長を視点人物にしてサンタ・マリア島の沖合に漂流してきたスペインの奴隷船「サン・ドミニク号」

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    2026年01月05日
  • 書記バートルビー/漂流船

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    雇い主の弁護士の善意も常識もまったく通じないバートルビー。こんな人物が現実に現れたら、私も翻弄され、ただ腹を立てるだろう。人間社会のルールに従わないと、生きる権利を失う世の中。説明可能な言動以外は許されない。人間が常日頃、いかに四角四面の生き方を強いられているかを実感した。

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    2022年01月14日
  • 書記バートルビー/漂流船

    Posted by ブクログ

    これは面白かった。バートルビーのおよそ理解できない行為。バートルビーを許すどころか助けようとする雇用主。同僚たちの奇行。謎解きのように語られる過去。それでも理解は進まない。こんな不可解な話なのに先を読まずにいられない。
    漂流船は実話にもとずく作品だが、巧妙に仕掛けられた作者の罠によって、疑心暗鬼を深める。そして最後のどんでん返し。やられました。

    原題:BARTLEBY,THE SCRIVENER/BENITO CERENO

    書記バートルビーーウオール街の物語
    漂流船ーべニート・セラーノ

    著者:ハーマン・メルヴィル(Melville, Herman, 1819-1891、アメリカ・ニューヨ

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    2019年10月31日
  • 書記バートルビー/漂流船

    Posted by ブクログ

    両作品ともミステリー仕立てのように読んでみると面白いと思う。特に書記バートルビー。不条理の世界に生きているかのように描かれるバートルビーだが、実はこの世の中そのものが不条理であったのだという真実が明かされるのが鮮やかだと感じた。

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    2017年07月08日
  • 書記バートルビー/漂流船

    Posted by ブクログ

    語り手はウォール街の一角で法律事務所を営む年配の男。彼はターキーとニッパーズというあだ名の二人の筆耕と、ジンジャーナットというあだ名の雑用係の少年を雇っていたが、仕事が増えてきたために新たに代書人を雇い入れることにした。募集広告に応じてやってきたのは、バートルビーという名の、品はいいがどこか生気に欠けた青年。彼は、当初は非凡な量の筆耕をこなしていたが、しかしあるとき所長に呼びかけられて、書き写したものの点検のための口述を頼まれると、「せずにすめばありがたいのですが」とだけ言って再三の頼みを拒否する。ウォール街の法律事務所で雇った寡黙な男バートルビーは、決まった仕事以外の用を言いつけると「そうし

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    2025年10月22日

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