作品一覧

  • うそつき、うそつき

    うそつき、うそつき

    小説・文芸

    4.0
    1巻968円 (税込)
    国民管理のために嘘発見器である首輪着用が義務付けられた世界で、非合法の首輪除去技術を持つ少年フラノが辿り着いた真実とは?
  • 少女モモのながい逃亡

    少女モモのながい逃亡

    小説・文芸

    3.5
    1巻836円 (税込)
    農家の娘モモは、政府の農業集団化政策と飢饉によって家族が引き裂かれた。一縷の望みをかけ、故郷を出て街に向かったが、そこで待っていたのは監視と密告。モモは生きるため、あることを始める……。かつて「ソ連」だったウクライナとロシアの歴史に着想を得て描いた少女の苛酷な日々。やがて見えるであろう一筋の光に、胸が震える感動作。
  • ハヤカワ新人賞2015試し読み冊子
    無料あり

    ハヤカワ新人賞2015試し読み冊子

    小説・文芸

    -
    1巻0円 (税込)
    第5回アガサ・クリスティー賞受賞作の清水杜氏彦『うそつき、うそつき』、第3回ハヤカワSFコンテスト受賞作の小川哲『ユートロニカのこちら側』、佳作受賞のつかいまこと『世界の涯ての夏』、以上3作のお試し版を収録。
  • 予感(ある日、どこかのだれかから電話が)

    予感(ある日、どこかのだれかから電話が)

    小説・文芸

    3.0
    1巻1,760円 (税込)
    ●ストーリーA:「ねえ。嫌な予感がするの」少女はそう言って電話をかける。やがて、その相手と思しき女性が襲われる。●ストーリーB:「先生の新作小説、あれは先生が実際に関与した事件がもとになってるんですよね」男は作家に電話をかける。やがて、作家に男から原稿が届く。●ストーリーC:「いやな予感がするんです」男は老女に話しかける。それは、完全犯罪の始まりを告げる一言だった……。■A・B・C。3つの物語が交差するとき、思わぬ事件の真相が立ち上がる。仕掛けに満ちた長編ミステリ。
  • わすれて、わすれて

    わすれて、わすれて

    小説・文芸

    3.8
    1巻1,760円 (税込)
    この荒廃した世界では、理不尽な暴力で大切な人を奪われることもしばしばだ。強盗に妹と両親を殺された少女リリイは、「リリイ・ザ・フラッシャー」と綽名される、早撃ちで有名な国一番の銃の使い手。そしてその親友カレンは、記した事柄を忘れることができるふしぎな本〈ダイアリー〉の持ち主だ。その本は、クリニックを営むカレンの家に代々伝わるもので、医師だったカレンの祖父や父親によって、忘れられない辛い記憶に苦しむ人々のために秘密裏に使われていた。しかし、クリニックを継げなかったカレンの叔父が、〈ダイアリー〉を狙い、悪い仲間を集めて父親を殺してしまった。幸い〈ダイアリー〉は奪われなかったが、復讐を誓ったカレンは、リリイを用心棒に誘い、大型バイクに二人でまたがって、国の各都市に散らばった、父を襲った犯人たちを探す旅に出る。ひとりずつ憎い仇を痛めつけ、〈ダイアリー〉を用いて仇の復讐された記憶を消すのだ。そうすれば、そこで復讐の連鎖は途切れるはず、だった……第5回アガサ・クリスティー賞と小説推理新人賞、ダブル受賞でデビューした超大型新人が描く、ふしぎなダイアリーをめぐる、少女二人の復讐ロードノベル。受賞第一作。

ユーザーレビュー

  • うそつき、うそつき

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    首輪型の嘘発見器をつけることが義務になった世界。自分の今住んでいるここがこんな世界になったら嫌だな、と思いつつ接客業をしていたことがあるので、これはこれで接客も楽そうだなと思うことも、、笑
    作中に「嘘は嘘だとわかったときに傷つく」(うる覚えです、、)とあって確かになあと。嘘自体が悪い訳じゃなく、悪意ある嘘(これもまた主観になってしまうけれど)がダメなのかなと考えた。

    作品自体は主人公フラノの視点で描かれる。16歳と18歳の時のフラノの体験が交互に書かれていくので、読み進めながら、18歳の時に言ってたアレはこの時の話なのか、、や16歳最後のストーリーと18歳最初のストーリーが繋がっていたり、、、そういう伏線?が回収されてく感じに感動しました。(再読だけど絶対同じところで感動してる笑)

    フラノがどんどんピンチに陥っていく時。
    首輪があるのにも関わらず、誰を信じたらいいのかわからない状態になってしまう。首輪はあってもなくても人間の本能的に嘘はついてしまうものなんだろうなと改めて認識。
    最後の最後、フラノは愛する人も救えず、自分自身も救えずに生きたいと願いながら首を絞められてしまう。

    嘘に振り回された少年の無念さがなんともいえない作品でした。

    0
    2022年08月04日
  • わすれて、わすれて

    Posted by ブクログ

    タイトルや本文中の記述から察するに、おそらく「うそつき、うそつき」の時代から三、四世代未来の世界。管理社会は崩壊し、暴力の国と言えるほど荒廃した世界となる。国が犯罪抑止のために強盗を死罪にした結果、それ以上の罰が与えられることはないと強盗に伴い、口封じのために殺人が蔓延った。
    まあつまり、前作とはまた違ったディストピアである。続編ではない。

    この作品の主人公は、殺伐としたテーマの主人公としては面白いことに、二人の十六歳の美少女。
    2人とも国でいちばん品の良いお嬢様学校に通う同級生。
    1人は父を殺した強盗たちへの復讐心に燃える、金髪の美少女カレン。もう1人は黒髪で、国いちばんの銃の使い手と名高い、リリイ・ザ・フラッシャーと渾名されるリリイ。
    物語は一貫してリリイの視点で語られていく。
    2人とも裕福のゆえ過去に強盗に押し入られ、目の前で両親を殺されるという共通の過去を持つ。
    己の復讐をするために、カレンは銃の名手のリリイに復讐の相棒となるよう話を持ちかけ、2人は復讐の旅に出る。
    さて、この物語の鍵となるのが、忘れたいできごとについて書き込んだら綺麗に忘れることができる、忘れたことすら忘れてしまえる魔法の本、通称「ダイアリー」。カレンの家に押し入った強盗たちの目当ては、このダイアリーだったが、なんとか奪われずにカレンの手元にある。
    このダイアリーを用いて、復讐相手に復讐されたことを忘れさせ、相手を殺すことなく禍根を残すことなく復讐を完了させる…はずだった。

    美少女×復讐譚ということで、厨二病的な?と思われそうだが、ちゃんとテーマもメッセージ性もある。
    人によってはモヤモヤするだろうし好みも分かれる作品だろうが、これだけは言いたい。
    これは、決して復讐礼賛譚ではない。
    復讐のためにはどんな手段も厭わないカレンに対して、リリイはやりすぎだと何度も諌め、復讐を続けるかどうか、続けていいのか何度も2人は言い合い衝突する。
    やったら、やりかえされる。
    このよくあるテーマを、この作品は、暴力の国に生きる思春期の少女たちのぐちゃぐちゃになるまでの葛藤を通して描いていく。
    よくあるテーマということは、この話はフィクションだが、それだけ私たちの身近にあるテーマでもあるということ。
    卑劣な犯罪を行なった人が裁判の末軽い罪になったと報道された時、多くの人が罪が軽すぎる、死刑もしくは無期懲役にすべきだ、などと考えを述べたりしますよね。私たちの心の中には、重罪を犯した者には報復を、という考え…望みとも言える…が少なからず根ざしている。もちろん全員ではないだろうが。
    他人の被害はその程度で済むが、もしも自分や自分の大事な人が酷い目にあったら?
    心の底から復讐を否定できるだろうか。

    そしてテーマはもうひとつ。
    「わすれて、わすれて」というタイトルにある通り、忘れること…特に辛いことを忘れることの是非について。
    いつまでも覚えていたい大切な思い出も、どうにかしてでも忘れたいほどの辛い思い出も、ひとは抱えて生きていかねばならない。
    「ダイアリー」の存在を通して、少女たちは、さまざまな記憶を抱えて生きていくことについて考えていくことになる。
    ちなみにこのダイアリーには、魔法のペンも対となって存在する。書き込んだ内容を魔法のペンで消すことで、再び思い出すことができるのだ。
    作中で描かれるさまざまなダイアリーの使い方の是非については、それぞれ読み手の心で考えるとして…
    もしダイアリーが手元にあったら、あなたはどのように使う?

    そのようなことを、本作を読んで私は考えた。


    あと私はこの作品とても好み。というか作者の世界観の設定の練り方が好きなのかも。
    カレンとリリイのドライなやりとりや、2人とも自分が美少女だという自覚と自信があるところが、なぜか私にはうざったくなくいいなと思えた。
    最後にカバーイラストが大好きだ〜ありがとう片山若子さん〜見惚れる。

    0
    2022年04月20日
  • うそつき、うそつき

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    嘘発見器を身につけることが義務となった国で、その首輪を外す仕事をしながら生きる少年フラノ。さまざまな人との出会いから自身と制度の秘密を知ることに。
    首輪除去の成功と、時には残酷な失敗を重ねていきながらも最後は必ず成功すると思ってたら...!!人間の弱さ、臆病さ、愚かさそしてそれによる愛おしさが浮き彫りになって感じられた。フラノの淡々とした文章で綴られる生への渇望と、それが叶わない結末が静謐さを醸し出すラスト。子どもの頃読んでたらビリビリに本を破いていたかも知れないけれど大人になった今だとその余韻が好みだったりもする。

    0
    2021年07月23日
  • うそつき、うそつき

    Posted by ブクログ

    あれ結構好きだったけどあんまり流行ってない。アガサ・クリスティー賞受賞作。ここからの1番のヒットは「同志少女よ〜」かな。試しに読んでみようかな。
    文体がけっこうマッチした感はある。基本口語で平易な言葉で語られるんだけど少し難語なんかを入れてスパイスにしていると思われる。まぁ平易よりだからジュブナイルっぽさはでちゃうんだけど。そういう意味ではラノベみたいなターゲッティングで売ったほうがよかったのかなぁ〜
    嘘をつくと光る首輪がつけられる管理社会もの。その特に影の世界で生まれる悲哀は描けてると思う。主人公はおこちゃまでかわいいよ。コストはどこから、、、とかも思うけど、その辺納得いくなら。もう少し社会全体の受容のされ方が描かれてもよかったかな。その分思いを馳せる余地がある。自分はわりと受け入れられるのかなとか、ゆったりと想像を巡らせるいい本です。

    0
    2026年05月15日
  • わすれて、わすれて

    Posted by ブクログ

    誰かを憎んだとき、復讐に燃えるか、いっそ忘れてしまった方が楽か。
    ずっとその問答を繰り返す。
    愚かで救いようない輪廻の物語だけど、色々考えさせられた。

    0
    2024年10月25日

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