アフリカで誕生した人類が日本人になるまで
著:溝口 優司
出版社:SBクリエイティブ
ソフトバンク新書 162
人類が生まれて、世界へ拡散するまでの壮大な物語です。
16万年前にホモ・サピエンスが生まれたのであれば、平均25歳で人が生まれるのであれば、Y染色体アダムと、ミトコンドリアイブは、6400世代の前の先祖ということになる。20歳であれば、8000世代になります。
■人類の誕生、ホモ・サピエンスへ
人類の誕生 チンパンジーとの共通の祖先と分岐
猿人 1000万~700万年前 脳300~500cc
猿人 サヘラントロプス 中央アフリカ、チャドで発見 脳 320~380cc
猿人 オリリン
猿人 アルデイピテクス
猿人 アウストラロピテクス 420万~200万年前 ルーシー 女性の化石、地上と樹上との生活
アファレンシス種
アフリカヌス種
猿人 パラントロプス 260万~100万年前
・地上に降りた猿は、二足歩行をせざるを得なかった
・手の自由を獲得、大きな脳、言語を獲得した
・顎や犬歯が小さく華奢になっていった
・咽頭の形がかわって、複雑な声が出せるようになり、言語を扱えるようになった
・パラントロプスは、草食で常に口を動かさなければならなかった、対してアウストラロピテクスは肉食
栄養価が高いので、時間的な余裕が生まれ環境に適応できた
原人 ホモ・ハビリス 最初の人 250万年~150万年前 手先が器用、 脳 600~800cc、500~650cc
原人 ホモ・エルガスター
原人 ホモ・エレクトス
旧人 ホモ・ネアンデルターレンシス(ネアンデルタール人) 10万年前~3.5万年前 脳 1000~1500cc
新人 ホモ・サピエンス 16万年前~現代 生き残った唯一の人類
・ネアンデルタール人よりも、ホモ・サピエンスの方が早く誕生していた
・寒冷に強いネアンデルタール人は、ホモ・サピエンスを一旦ヨーロッパから追い出したが、道具をもったホモ・サピエンスに巻き返された
・人種は種ではない 交配第1世代に子が生まれるかどうか 生まれるのであれば、別種ではなく同一種
・原人は、アフリカで誕生して、アフリカを出た⇒結局絶滅する
⇒結局、ホモ・サピエンス以外の人類はすべて絶滅している。
■ ホモ・サピエンスの旅
・ホモ・サピエンスは、10数万年前に、アフリカで生まれた
・アフリカ単一起源説:ホモ・サピエンスはアフリカで誕生して、世界に拡散した
・先祖の調査
男性:Y染色体DNA ⇒Y染色体アダム へ
女性:ミトコンドリアDNA(=mtDNA)⇒ミトコンドリアイヴ へ
・出エジプト
①嘆きの門:アフリカ東部から紅海の入口、アラビア半島南端へ(海路)
②シナイ:10万年前、歩いて渡れた(陸路)
・シナイ半島からヨーロッパへ
100,000年前⇒35,000年前、一旦ヨーロッパへ達する
80,000年前~50,000年前ぐらいまで、イスラエル近郊には、ネアンデルタール人が住んでいた
寒さによわい、ホモ・サピエンスは、イスラエルには住めなかった?
35,000年前以降に、再びホモ・サピエンスはヨーロッパに出現(クロマニヨン人)、道具や防寒手段
それにくらべて、ネアンデルタール人はそれほど進化していなかった
寒冷地適応
寒い地に生息している種ほど、大きくなる⇒ベルクマンの法則
寒い地に生息している種ほど、凹凸がなく丸くなる⇒アレンの法則
幼形成熟:幼い形を残したままに成熟する
性淘汰;生殖に有利な形態に進化する⇒太った女性を好む
・インドシナへ
マレー、スマトラ、ジャワ、ボルネオの地続き地帯:スンダランド 40,000年前までに到達
オーストラリア、ニューギニア、タスマニアの地続き地帯:サフールランド 30,000年前までに
舟を使ったのではないか?
中国北京付近へ 35,000年前までに
シベリア、バイカル湖付近へ 20,000年前までに
・一重まぶたは、北アジア人、東アジア人だけ まぶたに脂肪がついて、眼球が凍るのを防ぐため
・アメリカ大陸へ
・ベーリング海は、当時地続きだった⇒ベリンジア ここを通ったのは、ホモ・サピエンスだけ
・通過したのは、30,000年前かもしれない ベリンジアが水没したのは 14,000年前くらい
・チリで、ホモ・サピエンスの遺跡 14,500年前ぐらい
⇒ すくなくとも、ベリンジアを20,000年前に通過していなければならない
・最後の未開拓地 南太平洋
・ネラネシア ニューギニア~フィジー 3500~3000年前までに
・ミクロネシア グアム、パラオ等 2500~1500年前
・ポリネシア ハワイ、タヒチ、イースター、ニュージーランド 1700~800年前
ポリネシアには、ベルクマンの法則にも、アレンの法則にも、反している
⇒海洋は体感温度が低いから?
■日本のホモ・サピエンス
最古の化石人 沖縄 40,000~36,000年前
本州の化石人 浜北 23,000~20,000年前
北海道の化石人 洞爺湖 6,000~5,000年前(縄文時代前期)
日本では、酸性の壌土なので、人骨が残りにくい
縄文人と弥生人との違い
縄文人
・前腕やすねが長い
・小柄
・彫りが深い顔
・歯が小さい
弥生人
・前腕やすねが短い
・大柄
・彫りが浅い顔
・歯が大きい
縄文時代 6期に分れています (BC16000~BC1000)
草創期(BC14000~BC10000)
早期(BC10000~BC5000)
前期(BC5000~BC3500)
中期(BC3500~BC2500)
後期(BC2500~BC1300)
晩期(BC1300~BC1000)
・縄文人はどこからきたのか?
オーストリアの先住民に頭蓋の形状が似ている
弥生時代 4期に分れています (BC1000~AD300)
早期(BC1000~BC800)
前期(BC800~BC400)
中期(BC400~AD0)
後期(AD0~AD300)
・弥生人は寒冷地仕様、もともとバイカル湖周辺の人々が祖先だった?
日本人の成り立ち
置換説 もともと住んでいた縄文人に、あとからやってきた弥生人に置き換わった
混血説 縄文人に後からやってきた人々と混血して日本人となった
変形説 縄文人が徐々に変化して、弥生人になった
現代の定説は、置換に近い混血説
アイヌも、琉球人も、弥生人よりもどちらかというと縄文人に似ている
北海道
縄文時代 ⇒ 続縄文時代 ⇒ 擦文時代 ⇒ 近世アイヌ時代 ⇒ 明治時代
沖縄
縄文時代 ⇒ 貝塚時代 ⇒ グスク時代 ⇒ 首里時代 ⇒ 明治時代
目次
はじめに 日本人の顔とヨーロッパ人の顔は、なぜ”同じではない”のか?
第1章 猿人からホモ・サピエンスまで、700万年の旅
1 類人猿と人類の間にある一線とは?
2 1000万~700万年前、最初の人類がアフリカで誕生した
3 美食の猿人は生き残り、粗食の猿人は絶滅した!?
4 猿人と原人、双方の特徴を持つホモ・ハビリス
5 原人はアフリカで誕生し、アフリカを出た
6 謎のホビット、ホモ・フロレシエンシス
7 ネアンデルタール人とホモ・サピエンスは、同時代を生きていた!
8 十数万年前、ホモ・サピエンスがアフリカで生まれた
第2章 アフリカから南太平洋まで、ホモ・サピエンスの旅
1 北京原人が現代中国人になった、わけではない
2 ホモ・サピエンスはいつ、どのようにしてアフリカを出たのか?
3 ホモ・サピエンスがヨーロッパにたどり着くまで
4 南下したホモ・サピエンスは、どのようにしてオーストラリアに渡ったのか?
5 シベリアからアラスカへ、渡ったのは氷、それとも海?
6 最後の未開拓地、南太平洋の島々
第3章 縄文から現代まで、日本人の旅
1 日本列島にホモ・サピエンスはいつ頃やってきたのか
2 最初に日本に来たホモ・サピエンスが、縄文人になったのか?
3 縄文人は、いつ、どこから日本列島にやってきたのか
4 背が高く、顔の長い弥生人
5 弥生人は、いつ、どこからやってきたのか
6 日本人はこうしてできた!
7 弥生から古墳時代へ、そして現代へ
おわりに
ISBN:9784797361285
判型:新書
ページ数:192ページ
定価:730円(本体)
2011年05月25日 初版第1刷発行
2011年10月28日 初版第8刷発行