高橋繁行の作品一覧
「高橋繁行」の新着作品・人気作品や、最新のユーザーレビューをお届けします!
-
作者をフォローする
- フォローするとこの作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
ユーザーレビュー
-
よくぞ書いてくださった。
とても貴重な歴史的、民族的資料です。
奈良県出身者としてお礼が言いたいです。
祖父母は明治生まれ、昭和30年代の初め頃まで土葬は一般的だったように聞いていました。埋葬地不足で、なくなったのだと思ってました。確かに儀式に要する手間というのは、大変なものでしょう。
それでな
...続きを読むくても故郷のお弔いの儀式は、やる事が多い。これからは段々と簡略化していくことでしょうが。
埋葬とは別の話ですが、私の親や祖父母など一族は誰も鶏肉を食べないのです。何故だか誰もわからなかったのですが、この本で氷解しました。
Posted by ブクログ
-
全国各地のお葬式にまつわる言葉と風習の解説。
三津田信三さんの著作の参考文献から本書を知り購入。
もし自分が子供の頃、ここに書かれていたような風習が身近にあったらどう感じていただろうか…。
そう想像してみると、田舎の風習が出てくる怖い話に強く惹かれるあの気持ちになる。
京都府南山城村のタタリの山と
...続きを読むいわれる、カンオケ山、ヨメトリ山、カカトリ山の話、これは怖い話でもお馴染みの入山すると祟られる山が、実際にあることがわかった(タタリが本当かはさておき)。ぜひ行ってみたい。
辻ろうそく
実際に見たら幻想的なんだろうな。その場面を想像すると、怖い話の生まれるのもわかるような気がする。
湯灌は洗うことで清める、弔うものと単純に思っていたが、死者の霊魂を浄化するという民間信仰を宗教儀礼化したものだと。なので葬儀社の行う湯灌のサービスは意味が変遷してしまっている。
人が死ぬことを「おめでたくなる」という風習。逆さ言葉ではなく、寿命を全うしたという、本当におめでたい意味で使うということに驚いた。
死者をがんじがらめに縛るのは座棺だからということに加えてまだ荒々しい死霊を封じ込めるため。
藁人形を作り、紙に顔を書いて貼り、棺にいれる「孫を抱かせる」、門送り、座棺が焼けて死体が飛び出すのがまるで踊っているように見える話、これらは情景が頭の中で鮮烈に広がった。
霊屋の話。霊柩車の上に付いている屋形のようなものはこのことなのだろうか。
洞窟型モガリのあるところでは、洞窟そのものが死霊を封じ込めるモガリの役割を持つ。
洞窟は古来から黄泉の国だったり、胎内くぐりの儀礼に使われるなど、洞窟そのものに意味があるように感じた。
生前立てた願いを願ほどきで解く。(なぜ解く必要があるのかはわからなかった)
Posted by ブクログ
-
人は死んだら焼かれて骨になります。
当たり前と思われていますが、それは最近
のことです。日本でも20世紀までは、土
葬が一般的でした。
現在では火葬率は99.9%だそうです。つま
り100%ではないのです。
土葬が行われているところがあるのです。
この本はそのようなわずかに残る伝承と言
って
...続きを読むもいい風習を追います。
さらに土葬以外でも風葬や、現代の火葬と
は異なる野焼き火葬などの、失われてしま
った葬儀風習を伝えます。
面白いのは日本全国の葬儀形態は千差万別
ですが、現代まで伝わっている「縁起が悪
いこと」は共通しているところです。
お通夜から帰ったら玄関で塩で清める、な
どはその典型です。
どの地方でも似たり寄ったりの風習があり、
それが現代へと引き継がれていると思えま
す。
廃れつつある各地の風習を伝える民俗学的
な一冊です。
Posted by ブクログ
-
「死んだら故郷の土に還りたい、それだけや」
火葬以外に弔いの選択肢があるということ、またそれを選ぶこともできるということ。風葬や土葬は海外の文化だと思っていた。日本でもそういう弔いを選べるんだなあと。
そういう選択肢を残そう・広げようとしている「土葬の会」もいい活動だなあと思う。
死者の死後の幸福
...続きを読むを願う儀式、生者の生活を脅かされないよう願う儀式、弔いは祈りだなあと。
日本は小さい国だから土葬文化を続けるのは厳しいのかなと思っていたけど、土葬を望む人が応えてもらえるとしたら素敵だなあ。
死ぬこと・送り送られることを考えさせられました。
Posted by ブクログ
-
本書が発売される以前、WEBで公開されていた著者の記事がとても印象的で、書籍化されたと知ったときは嬉しかったです。この記事をきっかけに、知人の実家で土葬が行われていたことや、土葬の村ならではのお墓参りのエピソードを聞くことができました。日本の、しかもとても身近なところで土葬の風習が残っていたとは想像
...続きを読むもしなかったです。
本書は土葬だけではなく、各地に伝わる様々な弔いの風習について書かれています。なかにはかなり壮絶なものもありましたが、最後まで読みやすく引き込まれました。地域の貴重な歴史を忘れられてしまう前に書き残してくださったことに感謝します。
Posted by ブクログ
高橋繁行のレビューをもっと見る